『キッチン』吉本ばなな

お気に入りの本の一つにいきなりランクインする作品だった。
自分の中の大きな存在、たとえば恋人や家族と死別した喪失感の中に生きなくてはならない時、こんな感じだろうか。
ダメダメなのに、当たり前のように全ての人に等しく朝はやってきて一日が始まる。学校へ行って、仕事をして。
それこそ、夢の中にいる感じ。早く目が覚めて、その人が現れて冗談だと言ってほしい。
ちょっと寂しく、切ない。でも癒される作品だった。
またこの本を読みたくなるのはいつだろう。