映画感想(ネタバレもあったり)

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ネタバレ/未来よ こんにちは(2016年製作の映画) L'avenir/Things to Come

2015-10-22 | ネタバレあり
こんなにもオトナな映画が日本にあるんでしょうか。
(あったらごめんなさい。。)

オトナっつってもエロとか禁断の…とかじゃないですよ。

時の流れに乗ってる生物だったらいつか来る喪失の時。
この映画の主人公の場合はそれが一気に来るもんで、かなり映画的だけど。

子供の独立、夫の浮気により離婚、母の死、仕事も時代遅れ感…。
時間が経過するってことは変化し喪失すること。

フランスの、いや地球の至宝イザベル・ユペールがまたもや素晴らしい。

普通の人を演じることもできるんだ(笑)。
それでいてカッコよくて尊厳があって憧れる。

どんどん転げ落ちて行く物語はほとんどコメディのようで
その中に繊細な心情表現があって「おおっ!」と思うし、
フランスの田舎の美しさと
美しいからこそのめんどくささと
オムファタールとの(ネタバレ)。。


***

哲学者が「幸福」や「孤独」についてそれぞれが思索して来たってことは、太古の昔から人間は「幸福」と「孤独」と戦いながら生きていたんだなと思いました。



ネタバレは以下












宣伝からすると、オムファタールとしてのイケメン教え子とバッコンバッコンSEXするんだろうなと思っていたら、キモいストーカーとキスするだけでしたね。。  全てを失ったと思った主人公は、自分を慕ってくれる教え子にすがりますが、彼にさえも「都合のいい人だ」と呆れられ否定されます。  母の死でも泣いたけどここで一番号泣します。母が自分を認めてくれた「哲学者」としての自分さえももはや経年に耐えきれずに喪失してしまっていた。。。 ラストは泣いている孫を見事にあやして泣き止ませることに成功した姿のシーン。  彼女も母からそうしてもらっていたのかもしれない。




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