FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

国体前後

2008-10-09 20:04:54 | クライミングレッスン報告
今回の国体山岳競技は、大分県竹田市で行われました。
でも、私たち選手や監督が宿泊を指定されていたのは久住高原。
日本ではないような風景が広がる、実に素敵なところでした

国体前日は宿舎の周りを散歩。
久住の山並みを背に、放牧の牛たちがの~んびり草を食んでいました。


女子選手の宿舎は「久住高原コテージ」。

お風呂も温泉だし、食事もおいしいしビールも地ビールで最高でした

今度はプライベートで行きたいなぁ

国体が終わってからは埼玉の成年男子の選手1名と監督と一緒に、プチ岩場ツアー&観光をしてきました。

一日目は佐世保に移動し、有名な佐世保バーガーで昼食


その後長崎の野岳に移動。地元クライマーに岩場を案内していただきました
その日は野岳湖畔のキャン場泊

翌二日目。
午前中野岳でクライミング。


↑野岳前景

お昼ごろ岩場を出発して長崎市内へ。
ちょうど「おくんち祭り」で市内は大賑わい。
有名な「長崎ちゃんぱん」を食べ、めがね橋を見、出店で「梅が枝餅」を買い込み車で移動。

目指すは大分の本匠という岩場です
しかし、長崎市内で少しのんびりしすぎて本匠にはたどり着けず、途中の別府で安い温泉湯治宿に一泊。

三日目。
頑張って早起きし、9時半ごろ本匠着。
有名な「遊歩道エリア」は染み出しで登れず


「魚道エリア」なら登れる、という情報を聞いてそちらに移動。
岩場に行くには川を渡渉しなければなりません。



岩場には2時間ほどいて11aと11cを登り、あわただしく帰路につきました。

埼玉の監督が、どうしても丸福の鳥の唐揚げを食べたいと言うので、竹田にある丸福で昼食。
鳥の唐揚げ定食を頼んでびっくり
鳥の丸揚げがどーんと出てきたではありませんか!


そこから一路熊本空港へ。
時間が少し余ったので熊本城を見物し、

夜7時5分の飛行機で帰りました。




国体から帰ってきました

2008-10-09 19:15:59 | クライミングレッスン報告
昨夜、戻りました。

国体の結果は神奈川女子はルート、ボルダーともに6位でした。
私自身はあまり調子が良くなかったのですが、チームメイトに助けられた感じでした

クライミングは個人競技です。
岩場の成果にしろ、コンペにしろ、いつも自分一人の結果を受け止めます。

それに引き替え、国体は1チーム2人一組の団体戦で競います。
これはクライミングにとってとても珍しいこと。
このことに対してクライミングの性質と団体戦とは相容れないのでは?という見方もあります。

そこで、今回の国体が終わった後の飲み会で、いつも一人で戦っている選手たちに意見を聞いてみましたが、
たいていの選手は団体戦に肯定的な意見でした。

私自身もチームメイトの足を引っ張ってしまったというひけめは感じたものの、
やはり団体戦というあり方は面白いと思います。

その理由の一つ目は、
ありきたりではありますが他者を尊重する気持ちや、思いやる気持ち、といった
普段クライミングの競技ではあまり重視されない点がクローズアップされる点です。
これは特に少年・少女の若い選手層に体験してもらいたい点であります。

次に二つ目は、
チームの両選手がルートもボルダーも両方やらなくてはならない、という点です。
これは今年から導入された競技種目のありかたで、昨年までは「縦走」と呼ばれる山岳マラソンとルートクライミングでした。
それはそれで良かったのですが、「縦走」の選手は陸上のマラソン選手が入っていたため、
クライミングとの接点が取りにくいのが難点でした。
クライミングと山岳マラソンの二つを両立させるというよりも、
どちらかに偏って強いチーム構成にし、弱い方は捨てる、という傾向が強かったのです。

しかし、今年からは国体に出る以上、ルートもボルダリングも両方トレーニングしないとなかなか良い成績が出せなくなりました。
これは、クライミング界にとって良い方向性なのではないかと私は考えています。

現在、クライマーの中でルートとボルダリングの乖離現象が起きており、少々困ったことだなと思っていたところでした。
特にボルダリングはその面白さや手軽さも手伝って、ボルダーしかしない、または出来ないクライマーが急増しています。

せっかくクライミングをしているのだから、どちらかだけなんてもったいないと思うのですが・・・。
ルートクライミングはひとつの文化であり、クライミングのスピリッツの源なのに。

これを機会に、クライマーたちがルートもボルダーも両方まんべんなくトレーニングし、
それぞれのクライミング精神を感じてよりスケールの大きなクライマーを目指すようになってほしいなぁ