ケンミジンコのうた

平和な日々の暮らしを綴った日記です

幼稚園に賠償命令

2013-09-18 12:26:33 | 時事
津波で命を落とした園児の遺族が、
幼稚園の対応が不適切だったとして、
損害賠償を求めた事件。
裁判所は幼稚園側の責任を認め、
約1億7700万円の支払いを命じました。

遺族の方々は、同じ過ちを繰り返してほしくない、という思いから
訴えを提起したのではと拝察いたします。

でも、この事件と全く関係のない第三者である私は、
別の感想を持っています。

・公園の遊具で子供が怪我をしたので
公園を管理していた地方自治体を訴える

・開けたままのマンホールに落ちたので
工事を請け負っていた建設会社を訴える

・子供が蹴ったサッカーボールがグラウンドを飛び越え、
道路に転がり、87歳の男性が転倒、
その怪我がもとで要介護状態になり、
その後、認知症を発症。
誤飲性肺炎で死亡したので、子供とグラウンドを管理していた学校を訴える

今回の幼稚園の件も、
この種の事件に類するものと
私は受け取りました。

共通しているのは、
ある不幸な出来事が起こったときに、
その不運を引き受けるのではなく、
あくまで誰かの責任に帰そうとする態度です。

世の中の事象は全て因果関係でつながっています。
なので、何かが起こったときには
必ずその原因があり、
その原因に責任を持つ人を見つけることができます。

その人に不運の全責任を押し付けることが、
果たして世の中のためになるでしょうか。

今回の幼稚園の件も、
保護者が直ちに園児を迎えに行っていれば、
結果も違ったのではないでしょうか。
未曾有の混乱時に、幼稚園にすべてを委ねておきながら、
その対応だけを責めるのは、
人として、正しいあり方なのかどうかと・・・。

責任者を訴えることで、
事故管理への対応基準が厳しくなり、
事故の少ない、安全な社会になるという面もあるかもしれません。
でも、私は、他者に不寛容な雰囲気が広まり、
ギスギスした訴訟社会になってしまうことの方を
危惧しています。

世の中は、いいことも、悪いことも、
両方あると思います。
いいことだけを受け取り続けることはできないのです。

私は、幸運も不運も、
両方、自分の身で
受け止められる人間でいたいと思います。


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コメント (4)
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