HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

ベーコンエッグとシェービングヒーロー by FoZZtone

2012年04月23日 | FoZZtone
このタイトルを見ただけで
何かを感じた人とはきっと
なんらかの素敵な会話ができそうな気がする。

これはFoZZtoneの新曲の1つで
オーダーメイドアルバム2に入れられる曲のうちの1つである。

こういうタイトルを付けれる事自体が
私のような人間には感動っていう言葉しかでてこない。

この歌の中に
「春樹」という言葉と
「ダンスダンスダンス」という言葉を見つけた時点で
あ~って村上ファンのあなたならわかるだろう。

この歌には村上小説のエッセンスが溢れている。

「どんなひげ剃りにも哲学があるってね」

と「1973年のピンボール」の中でジェイが語るシーンがある。

英語では

「They say there's even different philosophies in razors」

これはイギリスの作家、サマセット・モームの言葉であり、
村上春樹がよく使う言葉である。

「ランゲルハンス島の午後」の中の「哲学としてのオンザロック」
でも、この話が出て来る。

毎日毎日些細な事でも
丁寧にそれをくりかえしていけば
それは哲学と成りうるという話だ。

私は今のフォズを見ていると
特にその中でも渡會さんを見ていると
そういう次元に入りつつあるような気がしている。

葱を丁寧に育てるとか
毎朝早く起きるとか
朝ご飯は必ず食べるとか

結構くりかえしのことって
なんか今までつまんないように思っていた私だけれど
最近、こうしてフォズから
「そうじゃないんだ。」
って教えてもらった。

毎日洗濯して干して畳む
そのくりかえしでも
それは素敵な歌になるものね。

たとえば Jet Kellyの「ランドリー」のように。

まだ20代前半だった頃の私には
日々のひだを拾うっていうのが大事に思えていた頃があった。

なのに今は毎日に追われて、ひだどころが狭い世界に疲れるだけだった。

アーウィン・ショーや
ピート・ハミルの短編のように

岩井俊二監督の映画のように

エリック・ロメール監督の映画のように

そして、村上小説のベーコンエッグのシーンのように

そういうことがすごく大事なんだということを
またフォズが思い出させてくれた。

この曲が本当に愛しくてならない。

丁寧にフライパンを暖めてベーコンエッグを
丁寧に作れる人になろう。
丁寧に料理を作れる人になろう。
丁寧に人を愛せる人になろう。

そういう気持ちを忘れそうになったら
必ずこの曲を聴くだろう。
一生私のレシピの横にいてくれる曲と出会えて
本当にうれしい。

本当に幸せ。








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