寓居人の独言

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津久井やまゆり園の惨劇

2016年08月01日 09時48分18秒 | 日記・エッセイ・コラム

 津久井山百合園で一人の男によって19人の方犠牲

になり多数の方が重軽傷を負わされるという事件が発

生しました。容疑者はなぜこのような事件を起こした

のでしょうか。容疑者は大麻を吸引し、優生学を口に

したと伝えられています。容疑者は優生学に基づいて、

障害者を標的にしたと言っているようです。事件を起

こす前に障害者470名を抹殺できますと書いた手紙を

衆議院議長公邸届けたといいます。そのために精神保

健福祉法に基づいて緊急措置入院させた。しかし本人

がもうよくなったというので退院させた。その後で今

度の事件を引き起こした。以上のことでいくつかの問

題があると思います。緊急措置入院患者が、本人が良

くなったというので退院を許可したことです。こうい

うことが普通に行われているとしたら恐ろしいことで

すね。もしかしたら経費削減のためと理由をつけるの

でしょうか。

 容疑者が啓示を受けたと思われる「優生学」とは、

1865年フランシス・ゴルドン卿が従兄弟のチャール

ス・ダーウィンの「種の起源」を読んだことから導き

出した思想とされています。

 優生学はアメリカで犯罪者の断種、ドイツでは社会

的不適格者処分(精神病者の抹殺、果てはホロコース

ト)、日本でも一時的にハンセン病者の隔離・断種政

策として実行された。終戦後に母体保護という名目で

優生保護法(1948)として、1997年には母体保護法と

変更された。優生学は学問としては確立しませんでし

たが、社会的には大きな影響をもたらしました。

 優生学は20世紀にいろいろな社会問題を引き起こし

た思想ですが、現在は「着床前遺伝子診断」という別

の形で新しい問題を社会に提起しているようです。

 私の現役時代(もう20年以後)にこれらの話を詳し

く授業で話しました。そのあとで「着床前遺伝子診断」

について学生の考えを聞いたことがあります。当時は

今のように、遺伝子診断が普及していない頃だったと

いうこともあり若い人たちにとっては悩みが一つ増え

たということでした。

 やまゆり園事件はこれからいろんな論争に発展する

かもしれませんね。

 

 

 

 


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