『 創 』という冊子を頂いた。作者は学生時代からの知人澤井佳子さんです。澤井さんは大学を退職後、陶器制作を始めたと聞いていました。趣味の範囲だと言っていたのですが、趣味の範囲を超えて芸術の世界へ入っていたようです。私は焼き物が好きで、地方へ行ったときには時間のある限りその地方の窯元を探して訪ねてきました。そこではいろんな出会いがありました。例えば三川内焼の窯元では、京都の高僧の方が下絵を描き下干ししたものに出会いました。これらは出来上がったら宮崎県の美術館へ収蔵されるという話でした。
澤井さんの『 創 』の中には澤井さんの陶彫作品が多数掲載されています。一つ一つの作品がどのような発想で制作されたのか等を推理することは無意味なことです。
澤井さんは25年間に及ぶ創作活動の中でたくさんの賞を受けてこられました。日本国内だけでなく世界各国の芸術賞を受賞されています。作品が高く評価されている証ですね。
おめでとうございます。そしてすばらしい冊子を頂きましてありがとうございます。これからも創作活動を続けて下さることと思いますが、健康にも留意して下さい。
蛇足
思い出話です。数十年前になりますが横浜駅に続く地下街の喫茶店でコーヒーを飲んでいるときに、ある知人がその方の友人を紹介してくれました.彼は創作に資金が不足しているので作品を買って援助して欲しいと言って写真を見せてくれました。それは食パンをかたどったステンレスの塊にステンレスのナイフが刺さっているものでした。価格は私の手が出ないほどでしたので丁重にお断りしました。あの方は今どうしているでしょうか。