恵子さんと佐藤君は、静かに飲み始めた。
「あきらかに、窓際と思われる部署だもの…誰も行きたく無いよ。…だけど、誰かを移さなくちゃならなくて、気が重い…」
恵子さんは、責任者となった苦労話などを話始めたころ、電話が鳴った。美奈子からだ。
「今、どこ?」
「仕事、終わらせたところです。今から行きます。」
「うん、わかった。…美奈子、今から来るって。」
「…来るの?」
佐藤君が怪訝な顔をした。
「…どうして?何かマズイの?」
「…いや、別にいいけど…。ところで、さっきの『誰かを窓際部署に移動させる』って話、美奈子がいいんじゃない?」
「え?どうして?」
「美奈子…、わかりやすく、復縁をアピールして来るし、鬱陶しいんだよ。」
「鬱陶しいのに、今日誘ったのは佐藤君だよ。」
「あの時は、あ~言うしか無いだろ…。しかも、二人っきりだと、恵子が来てくれないんじゃないかと思って…。オレは元々この部署に戻れる様になった事で一番嬉しいことは恵子ともう一度一緒に仕事が出来ることなんだ。」
「そんな事を言ってくれるなんて…嬉しい」
「ずっと恵子が好きだったんだ。だから、美奈子が一緒に仕事場にいるのは嫌なんだ」
…コレ。。。
恵子さん、さっきの電話、OFFにしてなかったんです。
通話状態のまま、美奈子に全部聞かせていたんです。
佐藤君が、美奈子を部署から外したがっている…という話しを小耳に挟んだので、絶好のタイミング❗と、佐藤君の本音を聞かせてやりました。
ただ、「ずっと、恵子が好きだった」は予想外の大収穫のだったらしいんですが…。
そして、美奈子は窓際部署に行く事に耐え切れないので、会社を辞めた。
そして、恵子さんは、遠回りをして、S君のハートを射止めました。
世のイジメにあっていたり、不当な対応を受けている女性の皆さん、
堪えるだけが美徳ではないかも知れませんよ。
私はこのお話しをリアルタイムで聞いていた訳ですが、結末を聞いて、こっそり机の下でガッツポーズをしちゃいました。
あ、“強い女性”…とタイトルを付けたのは、いじめっ子をやっつけた事への賛辞ではなく、
どんな状況でも、毅然として前向きな彼女を本当に強いと思ったからです。
「あきらかに、窓際と思われる部署だもの…誰も行きたく無いよ。…だけど、誰かを移さなくちゃならなくて、気が重い…」
恵子さんは、責任者となった苦労話などを話始めたころ、電話が鳴った。美奈子からだ。
「今、どこ?」
「仕事、終わらせたところです。今から行きます。」
「うん、わかった。…美奈子、今から来るって。」
「…来るの?」
佐藤君が怪訝な顔をした。
「…どうして?何かマズイの?」
「…いや、別にいいけど…。ところで、さっきの『誰かを窓際部署に移動させる』って話、美奈子がいいんじゃない?」
「え?どうして?」
「美奈子…、わかりやすく、復縁をアピールして来るし、鬱陶しいんだよ。」
「鬱陶しいのに、今日誘ったのは佐藤君だよ。」
「あの時は、あ~言うしか無いだろ…。しかも、二人っきりだと、恵子が来てくれないんじゃないかと思って…。オレは元々この部署に戻れる様になった事で一番嬉しいことは恵子ともう一度一緒に仕事が出来ることなんだ。」
「そんな事を言ってくれるなんて…嬉しい」
「ずっと恵子が好きだったんだ。だから、美奈子が一緒に仕事場にいるのは嫌なんだ」
…コレ。。。
恵子さん、さっきの電話、OFFにしてなかったんです。
通話状態のまま、美奈子に全部聞かせていたんです。
佐藤君が、美奈子を部署から外したがっている…という話しを小耳に挟んだので、絶好のタイミング❗と、佐藤君の本音を聞かせてやりました。
ただ、「ずっと、恵子が好きだった」は予想外の大収穫のだったらしいんですが…。
そして、美奈子は窓際部署に行く事に耐え切れないので、会社を辞めた。
そして、恵子さんは、遠回りをして、S君のハートを射止めました。
世のイジメにあっていたり、不当な対応を受けている女性の皆さん、
堪えるだけが美徳ではないかも知れませんよ。
私はこのお話しをリアルタイムで聞いていた訳ですが、結末を聞いて、こっそり机の下でガッツポーズをしちゃいました。
あ、“強い女性”…とタイトルを付けたのは、いじめっ子をやっつけた事への賛辞ではなく、
どんな状況でも、毅然として前向きな彼女を本当に強いと思ったからです。