強い女性 4

2020-01-19 08:27:59 | 日記
そんな中、恵子さんは仕事ぶりが評価されて部署の責任者となり、後輩達の部署の移動の采配の権限も持たされる立場となっていた。

そして近く、新しく出来る部署に自分の部署から、ひとり移動させなければならない…。

なんと、新しい部署とは、言わば窓際部。

もう既に、その部署に移動が決まったメンバーは、何かと遅刻が多い若手O君。見た目は元気そうなのに体調が良くないと休みがちな中堅社員のCさん。凡ミスが多すぎてフォローしきれない若手Tさん。見ると、窓際であることは一目瞭然だった。

勿論、恵子さんの部署の後輩達は、誰も行きたい人なんていない。

部署移動の采配の権限を持つ恵子さんに、後輩達はご機嫌取りをはじめた。

美奈子も、ここへ来て急遽、“良い後輩”を演じ、飲み会や合コンに恵子さんを誘うなど、ご機嫌を取って来る様になった。

“今さら遅い…💢”と思ったが、敢えて、美奈子に優しくした。

「え?!なんでこんなに多いの?」
「え?200枚って言ってませんでしたっけ?!」
「20枚でいいのに💦」
「すみません💦枚数間違えてしまいました…」
「ま、いいわ。よその部署にも配ろうと思ってたから、大丈夫」

恵子さんの部署には、少々問題ありの後輩、絵美子がいた。
仕事の覚えも、手際も悪く、つねに恵子さんがフォローしている。

だから、部署の後輩達も、窓際部に送られるのは当然、絵美子だろうと思っていた。
しかし絵美子の仕事は丁寧で、周囲の和を大切にする優しさがある。

正直、恵子さんも悩んでいた。

「絵美子、来週の飲み会の場所押さえてくれる?あ、この間の串焼き屋は、やめてね。うるさかったし。」
「え?串焼き屋?私、呼ばれてません💦」
「あ、そうだっけ?ごめんごめん。じゃ、任せるね❗」

そして、恵子さんは、ここへきて、また美奈子が絵美子をいじめていることを知る。

つづく。。。