『パキン』と、小枝を折る様な音が部屋に響く。
『ぷ~ん』と言う音が心なしか、迫って来る感じがする。
気のせい!気のせい!
考えると嫌な想像しか出来ないので、考えるのをやめよう!
布団をかぶって無理やり眠ることにした。
耳を塞ぐと、物音は気にならない。
よしよし、このまま寝てしまおう。
ミシ…。ミシ…。
布団をかぶって、耳を塞いでいるのに、ミシ…ミシ…と、床か畳が軋む音が聞こえてきた。
ぐっと耳を塞ぐ手に力を入れた。
ミシ…、ミシミシ…。
だめだ…、聞こえる…。
おそらく、ミシ…ミシ…という音は、耳から入ってくるんじゃなくて、畳上に布団をひいて寝ているために、体感として床から伝わって来ているのかも知れない…。
しかし、体感だとすると、結構な軋みというか、振動だ💦
どうしよう…。Y子を起こすべき?
せっかく安心しきって熟睡しているのに、かわいそうだ…。
耳を塞いだ手を外すと、ベッドの軋みが聞こえた。Y子の寝返りだと思う。そういえば、さっきから何度か繰り返している。
Y子も、この気配に気づいているのかも知れない。
「Y子、起きてる?」
布団を被ったまま、声を掛けた。
「………。」
返事が無い…。
ただの寝返りなのかも知れない。