ある時、神田から連絡が来た。
食事の誘いだ。
勇一とも別れた事だし、後ろめたいこともないので、どうどうと会える。
「仕事、順調そうね。」
「うん。さらに発展しそうなので、事業を拡大しようと考えてるよ。」
「すごい」
「ところで、浜田から聞いたんだけど、彼氏と別れたそうだね。」
「うん、まあね。」
「そのわりには元気そうだね」
「うん、ちょっとね、浮気の気配を感じてたから、思った以上に別れてスッキリしてるの」
「前向きでいいね。」
「若くないし、大切な時間をあまり恋愛に無駄遣いしたくなくて。」
「無駄遣いか…。それじゃ、もう恋愛はしないってこと?」
「ううん、無駄じゃなければ…考えてもいいかな?」
「それじゃ、ボクにもチャンス、貰えないかな?」