グリフォンの日記

時事のニュースについて書いていきます

破壊と幻想に揺られる社会

2008-11-24 10:15:03 | マスコミ達

汚濁(おだく)する世界の経済低迷と社会情勢。混乱と破壊は、心の闇に潜む恐怖からやってくる。理性と言う均衡を保てるのは、アメリカの占領政策による「日本は悪い事をした」と言う恐怖心を植えつけたことが原因なのだろうか?それとも愛するもの、親類に迷惑をかけたくない日本人の心理がそうさせているのだろうか?

元厚生事務次官殺害事件は容疑者が自首という形で幕を閉じた。マスコミは、官僚への挑戦、テロと書きたてた。しかし、ネットの本音の中で「付け上がったならず者を退治した猛者(もさ)」の如く揶揄(やゆ)され、一部では神格されていく。誰もが決してしてはならないと心に言い聞かせながらも、心の何処かでこの腐敗した日本の破壊を望んでいる。

麻生総理の指導力の無さが浮き彫りになり、ブーメラン教 教祖 小沢一郎の無様さを見るにつけ、政治の世界にこそ、日本を力強く牽引(けんいん)するリーダーが必要なのだと感じる。党同士の裏取引、小さな池の中だけでの駆け引き、汚職。誰もが落胆するような、今の経済情勢も相まって不満と不安の捌(は)け口を求め、怒りが頂点へと達していく。

しかし、これらの苛々(いらいら)とした感情はどうして生まれるのであろうか?それは、情報の偏りとネットの真実との対比からくる矛盾にあるのではないか。温度差が異なるということに、我々は不安と恐怖、絶望を抱(いだ)く。日本人は、「前に習え」と言う習慣を身に着けてきた。無知な人間との温度差、未熟な自分との温度差、情報の温度差。寛容的に受け入れてきた事柄が、実は不誠実な人間達に踊らされていたのだと知ったら、誰もが戸惑いを覚えるものである。そして、その戸惑いがやがて怒りへと変貌し、破壊へと結論を導くのである。

特に雇用不安は、社会情勢を悪化させるだけだ。以下のいすゞの記事を読むと、先日の日産自動車やトヨタ自動車と被る。企業として、まず、すべきことは、電気代や電話代と言った通信費の見直しと紙一枚も無駄にしないという業務の合理化なのではないか?何故、人を切る?それこそ、その力が巨大になることを何故判ろうとしないのか。これは恐ろしいことなのだ。不況の波の中で破壊と幻想が交錯し、やがて混乱が始まる。先を見据えぬ人間達の泥仕合は、我々に何をもたらすのか、考えるべき時に来ている。

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【東京”反日”新聞より いすゞ自動車非正規社員を解雇】

いすゞ自動車が国内の生産工場で働く派遣、期間従業員全員の雇用契約を年内で解除する方針を打ち出した問題は、同社藤沢工場(藤沢市土棚)にも大きな波紋を広げた。同工場では非正規社員 約九百六十人(960人)が年内に解雇されるが、対象者はもちろん関連企業からも不安の声が漏れ始めた。大規模な失業者増、市税収入落ち込みなども避けられず、同市は緊急対策を講じるため情報収集に乗り出した。 (加藤木信夫)

 「十日前、来年まであった契約の打ち切りを言い渡されました」。二十日午後五時すぎ、同工場で日勤業務を終えた市内在住の期間工の男性(43)はこう話し、ため息をついた。

 エンジンの点検作業をしていたが、十月ごろから作業量が目に見えて落ち込んだ。仕方なく、掃除などでお茶を濁しながら、終業時刻を待つ日々が続いていたという。

 「こんな状況だから解雇は仕方ないのだろうが…」。独身、住まいは家賃五万円の市営住宅という。「当面は貯金を食いつぶして暮らせるだろう」と話した後、「でもその後は見通せない。健康を維持して景気回復を待つしかないんでしょうね」。やり切れない表情で家路を急いだ。

 年内解雇は非正規社員だが、残された正社員にも危機感がある。製造レーンで働く四十歳代の男性は「昼夜二交代制が崩れ、夜勤手当や残業代がなくなった」と明かす。減収幅は月に十七、八万円にも上るという。「家族の生活維持で精いっぱい。飲み代? お小遣い? ゼロ!」とみけんにしわを寄せた。

 一方で、いすゞの減産は、関連会社にも深刻な影響を与えている。

 藤沢工場南側にある関連企業が集積した工業団地。売り上げの五割強を同社に依存する大手部品メーカー担当者は「痛いなんてもんじゃない。減産するほかない」。現在、百人弱の派遣社員を抱えているが、「まず手を付けざるを得ない」と、率直に打ち明けた。

 こうした状態に、同市も対策を講じざるを得ない状況だ。海老根靖典市長は「関連企業への波及も予想される。場当たり的な対応では(対策費の)積み重ねを繰り返すことになりかねない。情報収集に努め、臨機応変に対応したい」と強調した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20081123/CK2008112302000087.html


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