この日本はどうしようもない社会に転がり落ちて行っていると感じる。
昭和の時代って、今ほど、情報伝達が早いわけでもないし、情報管理がずさんで、ズボラで適当だった。
それで社会が廻っていたのだから、その時代は、それで良かったんだろう。
そのお蔭というか、浪花節っていうのは、義理とか人情だけど、今でも人の心を掴んで離さない。
それは「男はつらいよ」の車寅次郎のような不器用でぶっきらぼうで、でも自分の道に真っ直ぐな感じ。
昔の横溝正史氏 原作「病院坂の首くくりの家」の映画の中で、最後、犯人にまつわる証拠品について、警部が放った言葉は何とも心を打つシーンだった。
今の時代なら、炎上、批判殺到になるんだろうけど、大体、人間って完璧じゃないし、曖昧な動物なんだから、重箱の隅をつつく必要なんかあるのかとふと、疑問に思うのである。
それに比べて、昨今のSNSの流行でゴミのような罵詈雑言を巻き散らすだけの腐った社会に成り下がっている。
別に懐古主義じゃないが、重要な内容程、直接話す、または電話で話して、書類を作成する方がいいと思う。
今の時代は、スマホで完結できるが、便利でありながら、忘れているのは、それはデータとして一生残るということ。
もう一度言おう、データとして一生残るということ。
機密文章にしろ、社外秘の内容、会社や上司、同僚、部下の悪口。友達の悪口、批判、悪戯、ヌード・・。
SNSに投稿した事がきっかけで、悪事がばれる、脅迫、恐喝、強要されるなど、犯罪になることもしばしば。
まして、セキュリティがザルなスマホはゴマンとある。(インターネットセキュリティとか入れてる人、いるんだろうか)
Windowsであれば、アップデートをして、ポート管理、セキュリティホールを塞ぎ、ウィルス駆除ソフトを入れておけば、よっぽど変なサイト、変なフリーソフトをインストールしたり、怪しいメールを開かない限り、大概、大丈夫だ。
しかし、スマホはアプリのアクセス制限以外設定できる項目はなく、各社のOS上でアプリの挙動監視して制御するしかない。(一部アプリにはこの挙動監視をインストールと同時に無効にするものもあるらしい。正規ストアからインストールしたものには、こうしたアプリは、ほとんどないはず)
仮に、使用者がOSを改ざんして、いわゆる脱獄状態(正規OSの挙動監視を無効)にしていると、怪しいアプリをインストールしたり、怪しいメールを開いたら使用者の意図としない事が出来るわけで、自分でアプリの中身を知らない限り、制御不能になり、最悪情報を吸い取られ、クレジットカードの悪用や全ての情報を盾にお金を要求されるという事態にもなり得るわけだ。
と、いうような情報をどれだけの人が知ってスマホ使用しているのかというのが、今の日本の惨状だ。
これを知らないから、LINEなどという自分のアドレス帳を韓国へアップロード(送信)してしまう恐ろしいソフトが流行り、政府までしようとする馬鹿な状態。
IT後進国と言われても、その通りとしか言いようがない。
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LINEの個人情報が中国に…委託先の技術者が閲覧可能(産経新聞より)
LINE(ライン)の利用者の個人情報が、中国の関連会社の技術者から閲覧可能な状態になっていたことが17日、分かった。データの取り扱い方法に関する指針では海外からのアクセスについて十分に説明していなかった。LINEは対応に問題があったとして政府の個人情報保護委員会に報告。近く第三者委員会を立ち上げ、調査する。
LINEによると、閲覧可能な状況は現在は解消されている。閲覧できた情報に会話内容が含まれていたかどうか、同社は明らかにしていない。
LINEの無料通信アプリは国内で8600万人以上が利用し、幅広い世代で手軽な連絡手段として普及している。
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産経さんでも、この程度の記事に留めているのは、YahooとLineに配慮した結果なのだろう。
中国に丸見えだった言うのも問題がだが、これを許している日本、日本人の利用者が問題なのである。
大体、個人情報が流れても問題ないと安直に考えているのは浅はかな考えだ。
例えば、今、中学生で将来、アイドルや俳優、女優になりたいと思っている人がいるとする。
現在、中学生で遊びたい盛り、ついSNSで友だちをイジメてしまった。
その写真を撮って、仲間に流して嘲笑した。
他にも悪い事を自慢してしまった。
変なおっさんに捕まり、ヌード画像を送るように言われ、送った。
当時、付き合っていた彼氏とベット写真を撮った。
だが、これらのSNS上の情報が誰かによって吸い上げられていた。
そして、数年後、念願のアイドルになった。
人気がうなぎ上り。
ああ、やったと喜びもつかの間。
中学時代の悪事が週刊誌でスッパ抜かれる。
しかも、SNSの写真付。
結果は見るまでもない。
今は、どうでもいいかもしれないが、数年後、どうなっているのかを考えて、行動しないと、最悪な事態になる。
もう、1例書いてみよう。
あるサラリーマン。
折角、部長にまで出世したのに、会社や上司の社外秘内容や悪口をSNSで書いた。
しかも、差別用語を連発。
そのSNSでショッピングしており、普通の商品とともに、アダルティな商品なども購入。
そして、数年後、このSNSの内容と性癖が漏えいした。
悪口が上司に見つかり、左遷された。
社外秘な情報漏えいが会社に見つかり、解雇。
アダルティなサイトを装った詐欺集団に、お金を請求され、プリペイドカードを購入させられ、支払った。
情報漏えいの恐ろしさは、今じゃなく、未来に訪れる。
政治家もいつまでも、表面で判ったふりをするのを止め、まともな人材を採用しないと、取り返しのつかないことになるだろう。