昨日、某大学の学園祭を見に行った。土曜日という事も在り、人で溢れ返ったキャンパス内。模擬店の数も然る事乍ら、学術系の展示に見応えの在る物が多く、結局、クローズする時間迄滞在する事に。
近年、学園祭に足を運んで痛感させられるのは、生徒達の“若さ”。自分が学生だった頃、学園祭でOBと思しき人達を見掛けると、「おっちゃん(おばちゃん)だなあ。」と思った物だが、今や自分が其のおっちゃん、否、其れ以上の年齢になっているのだから嫌になってしまう。生徒達の弾ける様な若さが、眩しくて堪らない。
学園祭に向かう道中、仮装した人々に多く出会した。ハロウィン当日という事で、イヴェントに参加するのだろう。10年程前には「仮装姿の人々が、電車内で騒いでいた。」なんていうのがニュースになったけれど、参加しているのは一部の人間だけで、其れもメインは外国人だった。其れが今や1ヶ月近くも盛り上がり、大勢の人々が参加するイヴェントになったのだから、隔世の感が在る。「経済効果で言えば、ヴァレンタイン・デーを上回った。」という話も在るし、最早“国民的行事”とも言えるのだろうが・・・。
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「過熱する日本のハロウィンに西川貴教さんが冷静なツイートを投稿 Twitterでは多くの賛同の声」(10月31日、ねとらぼ)
「T.M.Revolution」西川貴教さんが、自身のTwitter公式アカウントにて、過熱する日本のハロウィンに対して、冷静な意見をツイートしています。
西川さんは「ハロウィンの盛り上がりに水を差す気は無いですが、やっぱ本来のハロウィンで仮装するのは小さな子供達で、大人がコスプレして我が物顔で練り歩いたりするもんじゃ無いんですよね。日本で言えば御盆みたいなもんなんだから、クリスマス同様家族で過ごす物なんだなと改めて思うヒースロー空港なう」というコメントを投稿。“大人達”が街中で仮装し、普段とは違うテンションで盛り上がる日本独自のハロウィンに苦言を呈している様子です。
確かにハロウィンとは、本来は秋の収穫を祝い、悪霊等を追い出す意味合いの在る行事。仮装した子供達が練り歩き、“Trick or Treat.”と言って御菓子を強請るのは、祭り用の食料を貰って歩いた農民の様子を模した物で、中世の名残なのだとか。
西川さんのツイートに対しては、「兄貴、正しく同意見です。」、「正論。」、「ハロウィンは本来そういう物ですよね。」、「渋谷の騒ぎとか見てると、ハロウィンだからというより、騒ぎたいからハロウィンを利用してるって感じです。」と賛同する人が続出。一方で、「国が違えば思い方や、遣り方が変わりますよ。」、「日本風のハロウィンの楽しみ方という事で、別に良いのではないでしょうか?」といった意見も。
子供のみならず、大人も楽しむ仮装パーティとして、此の数年で可成り様子が変化しつつ在る日本のハロウィン。本来の意味を心に刻みつつ、“大人”らしく最低限のルールや節度を守って楽しみたいですね。
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「江戸時代末期、日本各地で大勢の人が『ええじゃないか』という囃子詞を連呼し乍ら、熱狂的に踊り歩くブームが巻き起こった。閉塞感と先の見えない不安感を抱く人が多い世情が、『ええじゃないか』を生み出したと言われている。国民の多くが猛反対する中、ごり押しで『特定秘密保護法案』や『安保法案』が成立させられ、景気回復感が殆ど感じられない中、閉塞感と先の見えない不安感を抱く人々が少なく無く、そういった人々がハロウィンで大騒ぎする方向に向かっているのではないか?日本のハロウィンは、“平成のええじゃないか”だと思う。」といった趣旨の事を、或る著名人が語っていた。渋谷で仮装していた大学生が「ハロウィンの意味は良く判らないけれど、何だか騒ぎたくて衣装を買った。街中で知らない人と手を振ったり、話したり出来て楽しい。」と語っていたと新聞記事に載っていたけれど、“平成のええじゃないか”を感じさせるコメントだ。
話を戻すが、西川氏の「大人がコスプレして我が物顔で練り歩いたりするもんじゃ無い。」という主張の「我が物顔で」という部分には、全く同感。5年前の記事「盛り上がるのは勝手ですが」で、「人の迷惑を考えずに馬鹿騒ぎし、そして自分の趣味を他者に強要する馬鹿親父。」に付いて書いたけれど、ハロウィンも人様に迷惑が掛からない範囲で、節度を守ってエンジョイして欲しい。塵を撒き散らしたり、大声で騒ぎ立てたり、人や車の往来を妨げたり、将又、(実際に知人が体験し、嫌な思いをしたのだが)混み合った電車内に場所を取る仮装で乗り込んで来たり等は言語道断。
そういう当たり前の事を守って貰えれば、「国が違えば思い方や、遣り方が変わりますよ。」という考え方に賛成なので、“日本風のハロウィン”も在りだと思う。自分は「仮装したい。」と、全く思わないけれど。