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若い女性が殺害された不可解な事件。警視庁に届いた1通の密告状。犯人は、コルテシア東京のカウントダウン・パーティに姿を現す!?彼のホテル・ウーマンの山岸尚美(やまぎし なおみ)と刑事・新田浩介(にった こうすけ)のコンビが、再び・・・。
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東野圭吾氏の小説「マスカレード・ナイト」は「マスカレード・ホテル」(総合評価:星4つ)、そして「マスカレード・イブ」(総合評価:星3つ)に次ぐ、「『マスカレード』シリーズ」の第3弾。
一流ホテル「ホテル・コルテシア東京」を舞台にしたシリーズだが、時代設定としては「マスカレード・イブ」→「マスカレード・ホテル」→「マスカレード・ナイト」という順になっている。
TVドラマ「HOTEL」【動画】等、ホテルを舞台にした作品は結構在るが、「ホテルのスタッフは、客からのリクエストに対して決して『ノー。』と言ってはいけない。リクエストの実現が難しいならば、必ず満足して貰える代替案を出す事。」という“鉄則”を知り、「自分には、こういう仕事無理だなあ。無理難題を吹っ掛けられたら、打ち切れてしまうだろうから。」と思ったもの。今回の作品ではコンシェルジュに出世した尚美にも、次々と無理難題が吹っ掛けられるが、代替案で上手く切り抜けて行く所は読み応えが在る。
真犯人、そして真犯人の“本当の姿”には驚かされた。全く予想外な設定だったので。総合評価としては、星4つを与えたい。
「『マスカレード』シリーズ」、今回の作品で最後とも思われる終わり方。“過去”に遡っての設定という形でなら“続編”も在りそうだが、尚美と浩介との関係が気になる自分としては、“未来”の設定での“続編”を期待したい。