ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

何度も何度も騙される人達

2017年08月05日 | 政治関連

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「『国家破綻が近い。』福田首相安倍政権痛烈批判」(8月3日、日刊ゲンダイ

 

福田康夫元首相が2日、共同通信インタヴュー応え、「国家の破滅が近い。」と語り、安倍政権を痛烈に批判した。

 

加計森友問題に関連して、福田氏が厳しく指摘したのが、「安倍政権が、2014年に発足した内閣人事局によって、幹部官僚人事掌握した事。」だ。

 

「各省庁中堅以上の幹部は皆、官邸(の顔色)を見て仕事をしている。恥ずかしく、国家の破滅に近付いている。」、「自民党が潰れる時は、役所も一緒に潰れる。自殺行為だ。」との認識を示し、「政治家が、(官僚の)人事を遣ってはいけない。安倍内閣最大の失敗だ。」と指摘した。

 

又、「安倍政権の運営が安定していたのは、条件に恵まれていただけだ。」と酷評した。「(自民党内に)競争相手がなかっただけだ。(脅かす様な)野党も居ないし、非常に恵まれている状況だ。」と分析。そういう時に役人動員して、政権維持に当たらせてはいけない。と批判した。

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遣りたい放題していた官僚達を批判し、政治主導声高に叫んでいた民主党が政権に就いた際には大きな期待を寄せたが、実際に彼等が遣った事は「何でも彼んでも官僚を否定する事で、結局は官僚達の面従腹背を生み、混乱を来しただけ。」だった。

 

一方、首相の座に返り咲いた安倍首相が行ったのは、「内閣人事局を発足させ、政権にとって好ましい人物を次々に起用し、省庁を“安倍親衛隊”で固める。」事。民主党政権時の混乱は全く評価出来ないが、“危険さ”という意味では、安倍首相の手法は絶対に間違っている。

 

自身の意に沿う人物だけで“有識者会議”を構成し、自身の意に沿う結論を出させ、そして「有識者会議が決めた事だから、全く問題無し!」として、民の多くが反対する事を次々に押し通して来た手法等と、根幹何等変わらない。そういう意味で、福田康夫元首相の今回の発言、全く同感だ。

 

内閣支持率の低下が続く中、閉会中審査では其れ迄の傲慢言動を一変させ、殊勝な言動に終始していた安倍首相。(表面的には謝罪を口にするも、「でも、・・・。」と言い訳を必ずしていたのは、彼の“心から謝る事が出来ない幼児性”が全く変わっていない事の証左だけれど。)昨日の組閣では従来の「“御友達”を最優先して起用する。」というスタイルを改め、自身に距離を置いている様な人物を起用。(「簡単にトラブルを起こしそうな人物は居なさそう。」という意味では、手堅い起用だったとは思う。)組閣後の会見で、安倍首相は真っ先に反省の言葉を口にしていた。

 

多くの有識者は「幾ら言動を変えたとしても、又、大臣の顔触れを一新したとしても、『安倍政権を支持しない。』とする人達が挙げた理由のトップが『安倍首相の人間性が信じられないので。』となっている以上、内閣支持率が大きく改善される事はないだろう。」と指摘している。でも、自分は「大きく改善されるだろう。」と予想。*1其れは、“今の日本人”の多くが、深く考え、そして疑う事を放棄してしまっている。からだ。表面的な言動の変化だけで、「安倍首相も心から反省した様だから、指示をし様。」と多くがなるのは、目に見えている。

 

ホリエモン”がSNSでは、如何にも思い付きで薄っぺらい内容の書き込みに対し、凄い数の「いいね!」ボタンが押され、「感動しました!」とか「勇気が湧きました。」等、賛美のコメントが大量に寄せられている。どうも本気でそう書いている様だが、ペラペラな言葉に対して簡単に心を揺さぶられてしまう人が多い事は、本当に信じられない。目の前の情報が真実なのか、本質なのかを見極めるという猜疑心も無い。然し、其れは昨今在り来り一般人の姿だ。と指摘したそうだが、同感で在る。こういう人達が少なく無い以上、“内面は全く変わっていない安倍首相”に騙され、支持に転じる人は多いだろう。

 

自分が何故、「安倍首相が表面的には反省した様に見せ掛けて、内面は全く変わっていない。」と断じる理由を書く。

 

「前回首相を務めた際、『御友達許りで周りを固める。』事に批判が集まり、其の事も大きな要因(最大の要因は、自身の「3億円脱税疑惑」の言い逃れが出来なくなった事だと思っている。)となって首相を辞めざるをなくなった。」というのに、返り咲いた後も相変わらず「御友達許りで周りを固める。」という反省の無さ。「批判されると、向きになって批判された事を押し通す。」という安倍首相の幼稚が、そうさせるのだろうけれど、兎に角、彼は“心からの反省が出来ない人物”なのだ。

 

若し彼が“支持率続落”という“国民の怒り”を受け止め、心から反省したのだとしたら、「問題無い部分に関しては凄い記憶力を発揮するのに、問題の在る部分では終始『記憶に無い。』を繰り返す閉会中審査での“茶番劇”。」を以てして、「問題解決に、真摯臨んだ。」なんて平然と言えないだろう。「森本学園問題」や「加計学園問題」の“キー・パーソン”で在る昭恵夫人加計孝太郎氏を徹底的に“隠す”のも、彼等が身内だったり御友達だから。自身を裏切った元御友達・籠池泰典氏は、証人喚問したのにだ。

 

御友達では無い大臣だと、問題を起こしたら首を切るのに、御友達の稲田朋美防衛相の場合は何度も何度も問題を起こしても、首を切ろうとはしなかった。“日報問題”が全くクリアになっていないのに、「大臣職を辞めたのだから、閉会中審査に出ない。」と主張する稲田元防衛相を擁護し続けているのも、御友達は最優先し、徹底的に守る。自分に少しでも批判的な人間は、全て“非国民”。」という安倍首相のスタンスが、全く変わっていない証左で在る。

 

何度も書いている事だが、安倍首相を衝き動かしている源は「自分を馬鹿にして来た連中を見返したい。」という思いで在り、「祖父で在る岸信介元首相が果たせなかった改憲を成し遂げる事や、一日でも長く首相の座に留まる事等で歴史に名を刻む事で、馬鹿にして来た連中を見返してやる!」という意識が、常に最優先されている様に感じる。そんな彼だからこそ、改憲や首相の座に留まるには、“表面的に反省した振り”を装うなんていうのは何でも無い事。

 

支持率が上がれば、安倍首相が再び傲慢な言動をするのは火を見るよりも明らかなのだが、思考や猜疑心を放棄した国民は簡単に騙され、そして後になって何度も何度も「騙された!」と口にする事だろう。

 

*1 “後出しじゃんけん”と思われるのも不本意なので敢えて記すが、今回の記事を書き終えたのは“一昨日の夜”の事。で、昨夜、一部メディア世論調査の結果を明らかにしていたが、案の定、内閣支持率は上昇していた。


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4 コメント

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Unknown ()
2017-08-05 19:02:54
安倍首相にはもっと頑張って欲しいと思いますが、件の人事といい、安易な戦術が目立つのが、第一次からの安倍政権の特徴だと思います。小泉であれば、反派閥、構造改革という、それが100%正しいとは限りませんが、明確なスタンスがあったと思います。派閥が打破された事により、現在の自民党の主流派には、内なる敵が居なくなってしまったのではないでしょうか。自失が目立ちますし、お友達内閣の弛緩ぶりを見ると、そんな、優位がゆえに、たるみ切っている与党の戦略不在と、安易な戦術への依存が観えるのです。
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Unknown (悠々遊)
2017-08-05 20:39:16
日本に限らず、世界中で愚民化政策が実を結んでいる気がします。
民主主義は個々人がそれぞれに主権者の自覚と責任を負わなければなりませんが、それができない人が大多数です。
しかし、宿題を投げ出しておきながら、平然と逃げ切ろうとしている安倍信三の逃げ得許すまじ。
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>隆様 (giants-55)
2017-08-06 00:53:58
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

「常に仮想敵を作り、其れを叩く事で支持率アップに繋げる劇場型手法。」、「物事をイエスorノーという単純な構図に落とし込み、国民に短絡的な思考を『是』とさせた。」、「不都合な質問をされると、『其れがどうした!何が悪い!』といった感じで真面に答えず、全てをはぐらかそうとする。」等々、小泉純一郎元首相の手法には“ペテン師的な物”を感じていたので、彼を評価する事は出来ないのですが、唯、「“国民の目が在る所では”、敵対する相手の所に乗り込んで行き、自身の主張をした。」という点に於いては、評価しています。(中曽根康弘元首相の自著によると、“定年制”で引退勧告に来た筈の小泉首相が、話を中々切り出せない等、“国民の目が無い所では”小心だった姿を明らかにしてはいますけれど。)

一方、安倍首相の場合は、反省を口にした今回以降も、出演しているメディアは“自分に対して厳しくない所”許り。こういう卑怯な所も、彼を信頼出来ない所では在ります。

昔から自民とは好きじゃない人間ですが、でも、嘗ての自民党は様々な意見&主張を含有する懐の深さが在った。でも、今は「右向け右」といった“北朝鮮的不気味さ”を感じてしまう。ですから、隆様が書かれておられる「優位が故に、弛み切っている与党の戦略不在と、安易な戦術への依存が観える。」というのは、其の通りだと思いますね。
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>悠々遊様 (giants-55)
2017-08-06 01:02:48
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

「世界中で、愚民化政策が実を結んでいる。」、そんな感じがしますね。大国主義の傲慢さというのは昔から在ったけれど、其れでも嘗てのアメリカには「放棄してはいけない“軸”は、絶対に放棄しない。」という部分が在ったけれど、今のアメリカはそんな感じが全く無い。自身に不都合な事柄は、根拠を提示する事無く、全てフェイク(偽)と切り捨てる。其れも公の場で記者を相手に主張するのでは無く、シンパが集うツイッターでの主張許り。「メディアは嘘許り報道するから。」という言い訳を口にし乍ら、「アゥエーでは何も出来ない小心さ。」というのが最たる理由。指導者の“幼稚化”や“小心化”というのも、世界的な兆候なのかも。

解散総選挙を行う大前提として、「消費増税を行う以上、国会議員も身を切る必要が在る。議員定数の削減を早急に行う。」と国民と約束したのに、其の約束を履行する気配が無い儘、何年経ったのか?約束をしていない“自身の趣味”を、次々にごり押ししている癖に。こういう矛盾も、国民は考えないといけないと思います。
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