ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

災いが降り掛かってから騒いでも遅い

2013年11月23日 | 政治関連

“都合の良い解釈”により、悪用出来てしまう事が大問題 Part1Part2」等、ブログでは「特定秘密保護法案」が内含する危険性に付いて何度か記して来た。同様の懸念を持つ人達が少なからず居る一方で、今一つ関心が薄い様な人も少なく無い。其の多くが「国家法律を悪用し、言論統制図る等、自国民に不利益を与える訳が無い。」といった事を口にするのだが、“具体的な根拠”を挙げてならば未だしも、“全く無根拠で感覚的な思い”から、そう言っているだけなのが不思議でならない。

 

此の手の人達は、「~なんて在り得ない。」と口にするもの。昔で言えば「ベルリンの壁崩壊」や「ソ連崩壊」、「地下鉄サリン事件」等、近年で言えば「東日本大震災」や「福島第一原子力発電所事故」等、「そんな事が起こる訳が無い。」と多くが思っていた(で在ろう)事が、「実際に起こった。」という事実を肝に銘じなければいけない。『~なんて在り得ない。』という考え自体が、正に在り得ない。と言って良い。

 

此方にも記されている様に、ナチス・ドイツ或る唐突に成立した訳では無く、国民の支持を増やして行った結果として成立したのだ。其の危うさを感じていた人も居たけれど、多くの国民は「国家が悪い事をする訳は無い。」という“全く無根拠で感覚的な思い”から支持をし、そして気付いた時には「ドイツ民族保護の為の大統領令」で言論統制が敷かれ、物を言えぬ状態になっていた訳だ。

 

過去の歴史を振り返れば、そういった事例枚挙に遑が無いというのに、“根拠を挙げる事無く”、したり顔で「国家が法律を悪用し、言論統制を図る等、自国民に不利益を与える訳が無い。」と言い切る人は、余りに無知だと思う。そういった歴史から何も学ばない(学べない)人が一定数を超えた時、国家は過ちを繰り返す。というのを、理解しないといけない

 

国民生活に大きな影響を与え兼ねない重要法案が、形だけの審議で成立させられ様としているのに、「キャロラインさ~ん!」なんぞと“追っ掛け”している人やメディアを見ていると、頭が痛くなってしまう。「我が身に災い降り掛かってから騒いでも遅い。」のに、此の気楽さは何なんだろう。

 

昨日の東京新聞(朝刊)に、「貴方も罪に?~秘密保護法案~ 知らぬ間に・・・の怖さ」という特集記事が載っていた。法案成立によって想定される事例が4つ取り上げられていたが、「特定秘密保護法案が成立したって、私には全く関係無いしー。」と無根拠に言う人達は、此れを読んでも同じ事が言えるだろうか。

 

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「貴方も罪に?~秘密保護法案~ 知らぬ間に・・・の怖さ」(11月22日付け東京新聞【朝刊】)

 

国家の機密を漏らした公務員等を、厳罰処する特定秘密保護法案。自衛官外交官等が対象と思われ勝ちだが、其れだけでは無い。一般市民も、処罰対象になる危険を孕んでいる。其れなのに、与野党の修正協議では殆ど議論されていない。貴方も罪に問われるかもしれないと想定される事例を紹介する。

 

共謀扇動教唆≫ 

脱原発を目指す市民団体ミーティングを開いた。メンバーの1人がふと、「再処理工場プルトニウムは、何処何れだけ保管されているんだろう?」と疑問を口にした。すると別のメンバーが「じゃあ、現地で聞いてみては。」と気軽に応じた。実際に再処理工場で働いている労働者に聞いてみたが「良く判らない。」と言われ、其の件は其の儘終わった。ところが数日後に団体の事務所は家宅捜索され、会議に出席していたメンバーが逮捕された。

 

法案には、秘密を漏らしたり、入手したりしなくても、其れに付いて話し合っただけで処罰される「共謀罪」の規定が在る。自由法曹団森孝博弁護士は「現行刑法にも『共謀共同正犯』の規定が在り、犯罪の計画や相談に加わると処罰される事が在る。但し、犯罪が実行される事が条件だ。」と解説する。

 

ところが、法案では、実際に目的を達成しなくても、「共謀」と見做され、一緒に遣ろうという呼び掛けを大勢にすれば、「扇動」に当たるとされている。実際に情報を聞き出そうとした行為は、回答が得られなくても、秘密の漏洩唆した「教唆」に問われる。

 

更に、共謀した者が自首すれば軽減免除する規定も在り、仮に1人が密告すれば、残りだけが処罰される可能性も在る。森弁護士は特定秘密が何なのか、違法とされる漏洩や取得が実際にどんな遣り方指すのか、全てが曖昧恣意的運用すれば、あらゆる口実で罪に問われ兼ねない。と批判する。

 

≪誤って漏洩≫ 

Aさんは専門学校を卒業後、IT会社でコンピュータープログラマー派遣社員として勤務。膨大な量の名前を打ち込む作業や、ソフト作りに携わった。当時の上司は「此れは、市民活動家のリストらしいよ。警察署のシステムの一部になるんだ。」と説明していた。

 

Aさんは其の後、転職を繰り返し、10年後に食品会社の正社員になった。同僚のBさんやCさんと社員食堂で、昼御飯を食べていた時に、以前の仕事の事が話題に。Aさんが、ソフト作りに付いて話すと、Bさんは興味を示した。Bさんはブログで、其の内容を発信した。其の直後、Bさんの自宅に、警察官数人が遣って来て、特定秘密保護法違反(漏洩)の疑いでBさんを逮捕。Aさんや上司も漏洩の疑いで逮捕された。Cさんも取り調べを受けた。

 

特定秘密は「防衛」、「外交」、「特定有害活動」、「テロ」の分野で指定される事になっているが、具体的に何が特定秘密に指定されているのかは明かされない。

 

本田伊孝弁護士は地雷を何処で踏むか判らない。誤って漏洩してしまったとしても、罪に問われる恐れが在る。と解説する。政府は、「特定秘密と認識していなければ、罪に当たらない。」と説明するが、梓澤和幸弁護士は「Aさんの場合は、一般的な注意が在れば、上司の話で特定秘密で在ると認識出来たと判断されてしまう。指定された秘密自体を知らなくても、罪に問われる事になる。Cさんの様に、秘密の対象事実を知っただけの人も、捜査の対象だ。軽い気持ちでブログで発信したBさんも、摘発される事になる。」と指摘する。

 

≪管理を害する行為≫ 

沖縄県東村高江で進められているヘリパッド(ヘリコプターの離着陸帯)工事現場の近くでは、反対する住民等が24時間体制で座り込みを続けている。敷地の外から双眼鏡を使って監視していたメンバーが、不審な人影を発見した。

 

特別天然記念物ノグチゲラ」の繁殖期は工事を中断するなのに、作業が再開されている様なのだ。工事を担当する沖縄防衛局に「約束違反だ。」と抗議すると、何と逮捕されてしまった。

 

法案では、23条で「特定秘密を保有する者の管理を害する行為により取得した者」を処罰するという規定が在る。若し基地に在る物全てを特定秘密に指定してしまえば、こうした監視活動も違反とされる恐れが在るのだ。実際に、住民等はヘリパッドの工事状況を監視している。

 

反対派住民の伊佐真次さん(51歳)は抗議活動が「通行妨害」だとして、国から訴えられた。国による住民運動の弾圧益々強まると考えている。ヘリパッドはオスプレイが離着陸する見通し。伊佐さんは「住民の命に関わる問題。どんな種類のヘリが訓練するのか、飛行経路はどうなるのかと聞いたが、国は『運用上の問題』と明かさなかった。今でさえ秘密にしているのに、秘密保護法が成立すれば、どうなる事か。」と話す。

 

琉球大阿部小涼教授は「沖縄では、基地増設の米軍自衛隊土地を収用しようとするのを根強い住民運動阻止して来た歴史が在る。こうした運動が、秘密保護法で根絶やしにされる。」と危ぶむ

 

≪家族・友人

重機メーカーに勤務する技術者Dさんは、警察に納入する車両を設計する事になった。設計図は特定秘密。Dさんは秘密を取り扱う為の適性評価を受け、犯罪歴や経済状況、家族構成等の調査票を提出した。

 

2ヶ月後、結果は「不合格」。理由は示されず、Dさんは不審に思っていた。正月の親族の集まりで、従兄弟のEさんが「警察の事情聴取を受けた。」と告白。Eさんは、若い中国人女性が接待するパブに何度も通っていたと言うのだ。Dさんは、「此れが不合格の原因なのでは。」と推測した。会社は、Dさんを技術職から外し総務部門に配転させた。Dさんは不満を訴えたが、会社側は「適性から判断した。」と説明するだけだった。

 

特定秘密を取り扱う事の出来る人は、官民を問わず適性評価を受けなければならない。本人の同意を得るとするが、実際には断れない人が大半だ。犯罪歴の他、薬物の使用や飲酒の程度、精神疾患、経済状況等が調べられる。調査は家族にも及び、配偶者、父母、子供、兄弟姉妹の他、同居人も対象だ。友人、知人も対象となる可能性が在る。

山崎徹弁護士は調査事項に関連が在るという理由で、調査対象がどんどん広がるかもしれない。人に知られたくない市民のプライヴァシー領域にも踏み込まれる。と懸念する。

 

国は公務員に対する秘密取扱者の適格性確認制度を実施している。自衛隊では、定期的に家族や友人、加入しているサークル等を申告させる身辺調査が在る。自宅を点検される事も在ると言う。或る男性自衛官は「秘密保護法案が成立すれば、もっと厳しくなるのではないか。」と話す。

 

[デスク・メモ]
此の法律は、一般市民が通報する事も出来る。「大きな借金をしているらしい。」、「外国人らしき人と密会している」。何が秘密か知らされていないから、一寸した事でも密告するかもしれない。戦時中を思わせる思想統制、監視社会だ。今からでも遅くは無い。声を上げて、廃案にすべきだ。

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「何が秘密か知らされていないから、一寸した事でも一般市民が密告する。」となると、現代の北朝鮮と変わらないではないか。嘗て我が国に存在した「隣組制度」も、最終的には「密告組織」と化してしまったと言われているし、そういう環境を2度と構築させてはいけない。

 

特定秘密保護法案に関し、“”の人間は「拡大解釈された所で、逮捕されるのは“”の人間だけさ。」と、又、一般市民は「拡大解釈されると言っても、逮捕されるのは“右”や“左”の人間だけさ。」と高を括っているのかもしれない。しかし、自分に反対する人間を“全く根拠無しに”「左翼だ!」と“公の場”で断じたり、自分を少しでも批判した人間に対して“信者達”を煽り立てて“嫌がらせ攻撃”を平然とさせたりする人物が国のトップに在るのだから、拡大解釈によって誰もが“排除”される可能性が在る事は肝に銘じるべきだろう。

 

喫緊の問題とも思えない「特定秘密保護法案」の可決に、半端じゃなく前のめりになっている与党こんなにもスピーディー強引?)に物事を進められるのならば、何故“国民との約束”で在る「議員定数の大幅削減」放置状態なのか?国民を縛り上げる事には前のめりでも、自分達が縛られる事は一切というのでは、国民の代表とは言えない。

 

原発を全て稼働させなければ、電力不足で大停電が起きる可能性が在る。」と言われて来たが、半端じゃ無かった猛暑今夏、“原発”でも全く問題が無かった現実。

 

スパイ天国」と言われて久しい我が国。現体制(現行の法規)でスパイが取り締まれていないのならば、“改善”する必要が在ると思っているけれど、でも、「原発を全て稼働させなければ~」という主張を考えると、「我が国は、本当にスパイ天国なのか?現体制で、スパイは取り締まれていないのか?」といった点を、きちんと検証する必要が在りそう。異常な迄に前のめりになっている与党の姿を見ると、別の思惑を強く感じてしまうので。


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Unknown (ぷりな)
2013-11-24 13:35:21
日本は外国から「情報が上がらない・回らない・そのくせ漏れる」と評されているので、「この情報を共有させるのはどの職階の人までか」という情報管理についての規定は必要であると思います。しかし、独立した第三者機関が規定の適用の仕方が適切かどうかを1つ1つのケースについて判断し、時には情報規制の対象となる範囲の定義づけそのものを見直して提言する必要がある。閣僚が指定した情報を首相がチェックするという案が提出されていますが、果たして首相が第三者たりえるのか。

公務員や官庁出入りの業者、一般国民の立場から考えても、何が機密に抵触するかどうか知らないにもかかわらず処罰の対象となり得ることについては、「知らないのに危険を察知し回避する」のは無理ではないかと思います。ひたすら口をつぐむことになりかねない。

歴史を語り継ぐ人々や過去の歴史を引用して警鐘を鳴らす人々に対して、「昔とはシステムが全然違うのだからそんなことが今起こるわけがない」と言う人々もいますが、出来事とその背景を知ることは重要だと思います。人々の心情や行動様式は、時代背景や社会風潮、制度、文化にかなり影響される。悪い意味で条件が整えられれば過ちが起こることは歴史を見れば枚挙にいとまがない。

以前にgiants-55様が書いていらっしゃったように、「国民の間に閉塞感が漂い始めると、『仮想敵を作り上げ、それを激しく攻撃する事で国民の支持を集め、そして徐々に権力を掌握して行く者』が現れ、気付いてみれば独裁政治が敷かれていた」というのが、歴史を振り返れば往々にして見られる図式。「あの連中をなんとかしてくれるというなら○○さんを支持します。○○さんの提言なら何でも受け入れます」という、「いったん白い部分が見えたら全部白」みたいな人々は少なくない。

また、「下の人が上からの理不尽な要求などに対して断ったり、他の人が反対してくれたりしたときに、彼らが断ることによって自分たちにお鉢が回ってくる心配がない場合であったとしても、彼らに対して非難したり害をなしたりするのは、不条理に対して憤ったり置かれた状況を嘆いたりするはずの同じような立場の人」という風潮が強くなっている昨今なので、さらに危惧を感じます。
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>ぷりな様 (giants-55)
2013-11-24 15:25:38
書き込み有難う御座いました。

嘗て“ポマード首相”と或る中国人女性の近しい関係が問題になりましたね。其の中国人女性にスパイの疑いが在った為ですが、国家の安寧を図るべく、スパイに対する備えをする事自体は、自分も必要だと思います。

唯、今回の法案に関しては、「国家の安寧を図る」というよりも、「政治家や官僚達が保身を図る」という色合いを強く感じてしまう。「自身にとって不都合な人間は、徹底的に排除すべし!」という思惑が透けて見えてしまう人間に最終判断を委ねるというのは、最早笑い話としか思えないし。

民主党政権の駄目さ加減を、執拗且つ必要以上に主張する事で、国民の間に「民主党憎し!」の思いを焚き付け、其の反動として「自民党を実際以上に美化させる。」という策を弄している政府。案件毎に是々非々で判断すべきなのに、「民主党憎し!」の思いに煽られて、中身が大して無いのに高評価を下している。安倍政権の支持率が高止まりしているのには、そんな背景が在る様に感じられ、其れを悪用して、何でも彼んでも押し通そうとしている政府に怖さを感じる。

某宗教政党は「与党に留まる旨味」から、政権のブレーキ役どころか、アクセル役になっている現状。「動きがスローモーで、纏まりの無い民主党。」、「“個人商店”を死守すべく、自身の影響力を強める意味で、自民党に擦り寄っているみんなの党。」、「支持率低下で、自民党に擦り寄るしかない日本維新の会。」等、野党も駄目駄目な状態では、もう大政翼賛会の様相を呈している。

「弱きを助け、強きを挫く。」というのが、日本では美学で在った筈。なのに昨今は、寄らば大樹の陰で、弱者叩きに多くが興じている。弱者を装い、不法に甘い汁を吸っている輩は非難されて当然だけれど、そうじゃない人間を叩くのは恥ずかしい行為なのに・・・。
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Unknown (マヌケ)
2013-11-24 16:56:03
特定秘密保護法案を通して、憲法を改正して、もんじゅをやめて、核兵器でも造るつもりです。 強気の外交の後ろ盾として核を持てば全面戦争だけは避けられ、紛争程度で領土を取り返せれるかもしれません。 半島や大陸にもにらみが効かせられますし。 なんて、シナリオがあったらどうしましょうかね? 反対の気運の盛り上がりが遅きに失した状態ではないでしょうか? 円安、株高、オリンピック招致で盛り上がってる間にほぼ手遅れですね。
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同感 (t)
2013-11-24 18:42:07
 一介の退職後の人間ですが,このブログはよく見させてもらっています。「民主党の駄目さ加減・・」以下のところは,全くそのように感じているところですが,われわれ一般民衆(あえて民衆と言います)が,それを許してしまっているのが残念です。「宗教政党・・」以下の文も全くその通りでブレーキ役に多少なりともなるかと期待していたのに,与党でいたいがための感じもするし,みんなの党や維新の会も同じ穴の狢の感じがしています。確かに,一度民主党にやらせてもいいか,と思ったのは一般民衆ですが,あの体たらくでは,がっかりするのは当然で,そのため,自民等はダメだが,みんなの党や維新の会なら,と期待して多少伸びたと思います。それが,こういう重大な問題に関して,与党にすり寄るような党だったのか,と思うとやっぱりがっかりします(しかし,それぞれの党の背景を考えれば当然のことかもしれませんが)。
全く脈絡ないことを書いてしまったので,無視してくださってかまいません。思っていることを書きたかったものですので。
お邪魔いたしました。
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>マヌケ様 (giants-55)
2013-11-24 20:40:35
書き込み有難う御座いました。

大阪城を一気に攻め落とすのでは無く、外堀、そして次に内堀を埋めてから、攻め落とした徳川家康。

「皆様のNHK」から「安倍様のNHK」に変更すべく、NHK経営委員会の委員に“御友達”を大量に送り込んだり、「集団的自衛権の解釈」変更を目論んで法制局長官に“御友達”を送り込んだりと、姑息な策許りを弄する安倍首相には、悪い意味で徳川家康と重なる部分が。

何度も書いている事ですが、安倍首相には深い思慮というのが全く感じられない。深く思いを馳せる事無く、「憲法改正しさえすれば、薔薇色の未来が来る。」と思っている様な所が、本当に心配。
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>t様 (giants-55)
2013-11-24 20:59:38
初めまして。書き込み有難う御座いました。当ブログをちょこちょこ覗いて下さっているとの事、心より感謝申し上げます。

「駄目な政治家許りだ!」と自分も思ってしまう事が良く在るけれど、以前にも書いた様に、そんな政治家達を選んでしまったのも、又、我々国民なんですよね。政治を少しでも良くするには、結局の所、国民個々が確りしないといけない。様々な情報を積極的に取り入れ、其れ等を“自分の頭”で分析&理論構築して行き、政治家の質を見極める“審美眼”を鍛える。そういった作業を怠る国民が増えない限り、「今時の若い者は・・・。」という口癖同様に、政治を嘆く声は増えこそすれ、減る事は決して無いでしょうね。

自分も民主党には期待した1人ですが、子ども手当や闇に葬られていた情報の開示等、評価出来る点も在ったものの、総合的には大失望させられました。

池上彰氏が以前、「アメリカでは与党のみならず、野党にも等しく官僚が情報を与えなければいけないと明文化されており、だからこそ政権交代してもトラブルが起きない。一方、日本の場合は、与党にしか官僚が与えないケースが非常に多く、だからこそ野党時代に『~をしなければいけない!』と“実情”を知らない儘に主張し、いざ与党になったら『こんな状況だったのか・・・。』と驚かされ、野党時代に主張していた事を次々に変えざるを得ない面も在る。」という趣旨の事を書かれていました。民主党の駄目さにはそういった点も在ったのでしょうが、“数の論理”で押し切れた筈の「議員定数の大幅削減」をしなかった事等、真剣さが欠如していたのは確かでしょうね。

ネット空間のみならず、一般社会の中でも感じるのは「民主党は本当に駄目!」という声の多さ。其れは“怨嗟の声”と言っても良い感じで、民主党の駄目さを思えば、そういう声が少なく無いのは理解出来る。唯、「民主党は本当に駄目!」という余りにも“近視眼的思考”が先に立ってしまい、其の事で「自民党のしている事は全て間違っていない。」といった“自己催眠”に掛かってしまっている様な風潮も、同時に感じられる。

「民主党は本当に駄目!」という考えは考えで良いのだけれど、其れとは全く切り離して、「今の与党が行っている事は、本当に間違っていないのか?」という事を、冷静に見て行かないといけないと思うんです。

自民党の中にも、「此の人は、是々非々で物事を論じられそう。」と思う人は居る。石破茂氏もそんな一人だったのですが、昨今の言動を見ていると「同じ穴の狢なのかなあ。」と感じる事が増えて来ていて、非常に残念です。

今後とも、何卒宜しく御願い致します。
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こういう法律が無くても (AK)
2013-12-02 16:30:19
例に挙げられたようなことは公安警察がやっておりますので…。

例えば軍事産業部署(IHIとか三菱重工とかの)や警察、自衛隊は交友関係までチェックされていると聞きます。
市民運動に関わる家族友人がいれば役場には入れません。

giantsさんは「スパイ天国」という言葉を好んで使っておられますが、これは意味によっては「公安天国」「CIA天国」と解釈されても良いでしょう。「スパイ天国」というのが中国やソ連であるなら、それは右派マスコミの掛値も相当数含まれていると考えても良いと思います。
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>AK様 (giants-55)
2013-12-02 23:24:55
書き込み有難う御座いました。

公安活動、一般市民には見えない部分が多いですよね。まあ、見えてしまったら、公安の意味が無いのでしょうが。

公安活動が秘密裏に行われるのは、特定秘密保護法案が可決し様がしまいが変わらないのでしょうが、可決された事により秘密裏では在るけれど、以前よりも大々的に、そして広い範囲で“網”が掛けられる様になるのではないかという懸念が在ります。又、マスメディアだけでは無く、一般市民の間に「物を言い難い雰囲気」が構築されて行くのではないかという恐れも。
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