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「さっさと死ねる様・・・麻生氏、終末医療巡り発言」(1月22日、読売新聞)
麻生副総理は21日、首相官邸で開かれた社会保障制度改革国民会議で、終末期医療の患者を「チューブの人間」と表現し、「私はそういう必要は無い。さっさと死ぬんだからと、(遺書を)書いて渡してある。」と語った。
其の上で、「死にたいなと思って、生かされるのは適わない。政府の金で(延命治療を)遣って貰うなんて、益々寝覚めが悪い。さっさと死ねる様にして貰わないと解決しない。」と述べた。
麻生氏は其の後、財務省内で記者団に対し、「私の個人的な事を申し上げた。終末医療の在るべき姿に付いて意見を申し上げた物では無い。」と釈明した。又、「公の場で発言したのは適当で無い面も在った。当該部分に付いて撤回し、議事録から削除する様申し入れる。」とするコメントを発表した。
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「民主・細野氏『揚げ足取らず』 麻生発言で」(1月22日、産経新聞)
民主党の細野豪志幹事長は21日の記者会見で、終末期医療を巡る麻生太郎副総理の発言に付いて、「生き様と頑張っている人の意思は尊重すべきだ。其の観点からすれば、どうかと思う。」と指摘。唯、責任追及に関しては「揚げ足を取るのは控える。大騒ぎする気は無い。」と述べた。
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記事「『生きる』と『生かされる』」等、過去に何度か書いた事だが、「延命治療を受けたくない。」というのが自分の意思。「健康では無い状態で、単に『生かされている』だけ。」というのは嫌だからだ。
今回の麻生副総理の発言、「『チューブの人間』といった表現」や「TPOを弁えていない点」はどうかと思うが、彼が言いたい事は判るし、「『生かされている』だけならば、死ぬ事を選択したい。」という考え方にも共感する。
又、上記した様に「どうかと思う。」点は在るけれど、大問題化される様な事柄では無いと感じているので、細野幹事長の“大人の対応”は評価したい。「野党時代の自民党が、与党で在る民主党の政治家の言動に対し、馬鹿の一つ覚えの様に『問責決議を提出する!』と繰り返していた。(山本一太氏なんぞは、其の最たる例。)」けれど、「国民の為」とかでは全く無く、単に「政局にしたいだけの為」なのが露骨に感じられ、実に不快だった。「自分達が散々遣られたから、野党になったので遣り返してやる!」と“餓鬼の喧嘩”をする様だったら民主党に未来は無いと思っていたが、“大人の対応”をしたのは良かった。
麻生副総理の今回の発言には共感するが、だからと言って、「誰もが、延命治療を望むべきでは無い。」という強要が在ってはならない。「“不正に”生活保護を受けるのは許されないし、そういった人間が非難されるのは当然。」と思うが、だからと言って「生活保護を受けて然る可き人間迄もが、十把一絡げに非難される(集団リンチされる)。」事が在っては絶対にならないのと同様、「延命治療を受ける事が悪という風潮」や「長生きする事が悪という風潮」は主流になって欲しくない。
「右」にせよ「左」にせよ「中道」にせよ、特定の存在が圧倒的多数を占めてしまう社会って、とても健全には感じません。民主党政権が良かったとは思わないし、寧ろ駄目だった点が多過ぎたと思っていますが、余りにも腐り切った、そしてそういった過去の反省を心底しているとは思えない自民党が(衆議院で)圧倒的多数を占めている現状は、矢張り健全とは思えず、野党にもっと頑張って欲しいと思う。
と言って、維新の会やみんなの党(意外と知られていない様ですが、渡辺代表と安倍首相は非常に気心の知れた仲。)は自民党と中身が大差無く感じてしまうし、そうなると「猛省をした上での民主党」の存在が重要な気がしています。ですので今回、細野幹事長が「政局を目的としない大人の対応」を選んだ事は、同党にとって一筋の光明に感じます。
民主党にも一筋の光明を感じます。