ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

既成概念に捉われない脚本

2016年09月13日 | TV番組関連

毎週、放送を楽しみにしているドラマ真田丸」【動画】。11日放送された第36回「勝負」を、何時もの様に家人と見ていたのだが、残り時間が少なくなった時点で、関ヶ原の戦いがいよいよ始まるという流れになった。「来週は、遂に関ヶ原の戦いが描かれるね。」と語っていたら・・・。

 

*********************************

「『真田丸』関ヶ原の戦いは“超高速”ネット驚きも真田家目線に納得」(9月11日、スポニチ

 

NHK大河ドラマ「真田丸」(日曜午後8:00)は11日、第36話「勝負」で天下分け目の関ヶ原の戦い(慶長5年、1600年)を描いた。

 

番組終盤、「9月15日、石田三成率いる8万の軍勢は関ヶ原にを張った。」と有働由美子アナウンサー(47歳)のナレーション。石田三成(山本耕史)が「愈々だな。」と言うと、大谷刑部片岡愛之助)は「愈々だ。」と応じる

 

次のシーン。再び有働アナのナレーションは「対する徳川家康軍は9万。天下分け目の大が今、始まろうとしている。」。徳川家康(内野聖陽)の陣が映し出された。

愈々合戦が始まるのかと思いきや、次のシーンは第二次上田合戦で徳川軍を退けた真田軍の祝宴上田城)。其処佐助藤井隆)が現れ、真田昌幸草刈正雄)や信繁堺雅人)等に関ヶ原の戦いの結果を報告し、第36話は終了した。

 

第36話は第二次上田合戦に時間を割き、関ヶ原の戦いは実質たった2シーン、約50秒。合戦シーンは無かった。本能寺の変天正10年、1582年)も第5話「窮地」(2月7日放送)で描かれたが、燃え盛る本能寺とナレーションで、放送時間は約20秒だった。有名な史実と雖も脚本三谷幸喜氏(55歳)のは真田家目線を貫きブレ無い。

インターネット上には「天下分け目の大戦が、『え?』という感じで終わった。」等の驚きの声と共に、『こんな描き方が在ったのか。』と感動。確かに関ヶ原に参戦していない人々にとって、戦の展開は青天の霹靂だったのかな。関ヶ原のドンパチを描かず、昌幸や信繁等の驚きが見ている方にダイレクトに伝わるのが凄い。、「まさか、此処大胆遣るとは。最高。」等と納得、絶賛の声も相次いだ。

*********************************

 

関ヶ原の戦いという余りにも有名な出来事が、約50秒しか描かれなかった事に、「え!?」という驚きが自分にも在った。此の時代を描いた連続ドラマの場合、「関ヶ原の戦いに到る迄を散々引っ張り、そして1話乃至数話で合戦を描く。」というのがだったから。

 

なので、今回の脚本には非常に驚かされたが、上の記事でも紹介されている様に、真田軍は関ヶ原の戦いに参戦しておらず、「“外部の人間”からすると、こういう感じだったのだろうな。」という思いになった。

 

北条氏政汁掛け話」等、歴史好きな人間ならニヤッと笑ってしまう様な設定が鏤められ、又、嘗ての人気ドラマ「黄金の日日」の主人公・呂宋助左衛門を登場させる(其れも、当時と同じ9代目・松本幸四郎氏が演じる形で。)等、「真田丸」には心憎い設定が多い。ストーリーの展開も小気味好く、思わず笑ってしまうシーンも程良く盛り込まれている。

 

そして、何よりも感じるのが、見ている側の予想を“良い意味で”裏切る脚本で在るという事。今年1月の記事「『真田丸』の第1回を見て」で触れたが、従来の大河ドラマだったら「主人公の幼少期から、延々と描き始める。」のが常なのに、「真田丸」の場合は武田勝頼仕えている時代(12歳から15歳の間と思われるが、当時の平均寿命を考えると、もう成人と言って良いだろう。)から描いていた。今回もそうだが、既成概念捉われ無い、実に斬新な脚本。と言えるだろう。


コメント    この記事についてブログを書く
« 「9.11~アメリカを変え... | トップ | 53年で約429倍 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。