ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

○○○のオアシス

2010年11月29日 | 其の他
昨夜、「龍馬伝」(動画)の最終回が放送された。「あの有名人の子孫の数奇な運命 Part1Part2」や「完全無欠な人間なんぞ、果たして存在するのか? Part1Part2」等、過去の記事で其の理由を書いているが、「龍馬伝」は非常に見応えの在る作品だった。「歴代の大河ドラマの中で一番好きなのは『黄金の日日』(動画)。」というのは何度も当ブログで書いて来た事だが、其の理由の1つとして「豊臣秀吉という人間の描かれ方が、実にリアルだったから。」というのが在る。若かりし頃の秀吉は「陽性で人当りの良い人物」として描かれているのだが、“権力の階段”を昇って行く事で「猜疑心の強い、残忍な人間」へと変わって行くのが、実にリアルで印象に残ったのだ。此れは「清廉潔白な人物」という観点から描かれる事が多かった西郷隆盛が、「腹黒さ“も”持った人物」という観点で描かれた「龍馬伝」も、リアルさという面では良かったと思う。一番好きな大河ドラマが「黄金の日々」なのは変わりが無いけれど、其の次に来るのが「龍馬伝」という感じになった。

閑話休題

6、7ヶ月前だったろうか、知り合いのおねえちゃんから「最近、XXXXで○○○の姿を多く見掛ける様になった。」という話を聞いた。「そうなんだ。」と答えつつ、「此処等辺だけの話なんだろうなあ。」と特に関心を持つ事も無かったのだが・・・。

11月26日付けの東京新聞(朝刊)の或る記事を目にして、彼女が言っていた現象が一部地域だけの事では無く、多くの地域でも見られる事を知った。「ゲーセン集う高齢者」という記事によれば、郊外型店舗内のゲームセンター(略称:ゲーセン)に遊びに来る高齢者が増えているのだそうだ。記事では武蔵村山市日産自動車工場跡地に出来た巨大ショッピングモールイオンモールむさし村山ミュー」内のゲーセンで、平日に来店していた高齢者達の声を紹介している。

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「メダルを入れるのに指や手で位置を加減したり、タイミングを計ったり。上手く行けば大量のメダルが落ちて来る。頭を使うしボケ防止になると思ってね。」

煙草を止めてから此処に来る様になった。友達も此処で十人位出来た。モールは広いから、ゲームに疲れたら一寸歩けば運動にもなるしね。

少ない予算で楽しく遊べるのが良い。店員も優しいよ。

俺はパチンコの方が良いけれど、近所の奥さんが常連だよ。貯まったメダルは預けられるし、一緒にゲームをする友達と話をするのが良いらしいよ。
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彼等の言葉からキー・ワードを2つ選ぶとすれば、「友達」と「少ない予算」になると思う。自分が学生時代の頃のパチンコならば、2、3千円も在ればそこそこ遊べた。しかし今は、1万円でもあっという間に無くなってしまうと聞く。不景気風が吹き荒れる中、年金暮らしの高齢者にとっては、千円分のメダルでも結構な時間を楽しめるゲーセンは嬉しい存在だろう。

そして独居老人が増加している今、「家の中にずっと閉じ籠もり、気付いてみれば1日誰とも話さなかった。」なんていう高齢者も珍しく無い。独協老人で無かったとしても、男性の高齢者は女性の高齢者に比べて人付き合いが苦手なケースが多い様に感じる。すっと人の中に入って行ける女性が多い一方で、リタイア後も「現役時代の肩書」に執着する余り、誰とも打ち解けられない男性高齢者は少なくないと聞く。

母親が高齢者向けのサークルに幾つか参加しているが、「△△株式会社元部長」なんて肩書の書かれた名刺を用意して配布している男性高齢者が居て、過去の自慢話しか出来ないものだから結局は誰も相手にしなくなり、やがて彼はサークスに来なくなったとか。「過去は過去として封印し、今の自分を曝け出せば、もっと楽しく生きられるだろうに。」と自分なんぞは思ってしまう訳だけれど、社会的地位が高かった人程、過去を封印出来ない物なのだろう。

話を元に戻すが、孤独な日々を送っている高齢者にとってゲーセンは子供に戻れる場所なのだろうし、素直に他社とも打ち解けられる場所でも在るのかもしれない。少ない予算で、肩肘張らずに話し相手が見付けられる。ゲーセンが高齢者のオアシスになっているのだとしたら、何と無く微笑ましい気もする。

以前の記事「10円玉を握り締め・・・」や「エレメカ」でも書いた様に、ガキんちょだった頃は10円ゲームが大好きだった自分。高齢者になった時には、ゲーセンで遊んでいたりするのかもしれない。

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2 コメント

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パチンコ (ハムぞー)
2010-11-29 19:58:40
最近私はご無沙汰です。

というのは昔と違い、パチンコは「時間つぶし」にならないんです。
昔は1000円や2000円ほどで適当に遊ばせてくれて、それくらいならリターンがなくても納得できるのですが、今のパチンコなら一瞬で球は無くなるでしょう。
(万が一、かかれば別ですが)

そうなると年配の人々が、ゲームセンターに足が向かう気持ちも少し理解できます・・・
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>ハムぞー様 (giants-55)
2010-11-30 00:32:33
書き込み有難う御座いました。今回はこちらにレスを付けさせて貰います。

幼少時、休日には家族でパチンコに行く事が結構在りました。当然乍ら今の「電動式」では無く、「手打ち」の時代です。

大学の頃迄は“羽根物”をしばしば打っていたけれど、此の辺りからギャンブル的な要素、即ち“一攫千金”を助長する様な台が増え始め、其れ迄の様に比較的少額でも楽しめる雰囲気が無くなってしまった。加えて元々煙草の煙が苦手だった事も在り、パチンコから離れてしまった自分です。ですのでハムぞー様がパチンコから遠ざかったのと、ほぼ同様の理由ですね。

右肩上がりのパチンコ業界も、何年か前から売り上げが下がって来たと聞きます。矢張り高額を費やさなければいけない事が、客離れを招いたのでしょうね。其れ以降、従来よりも安く遊べるパチンコ店が出て来たけれど、此の不景気な世の中では遅きに失した感が。
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