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「代ゼミが校舎の7割超える20校を閉鎖へ 受験生減少で」(8月23日、サンスポ)
大手予備校の代々木ゼミナールは23日、全国27校の7割を超える20校を来春にも閉鎖する方針で在る事を明らかにした。少子化による受験生減少等が背景と見られる。東京の本部校等、一部を残す一方で、インターネット等を活用し、教室や小規模な拠点で授業する方式への転換を目指したい、としている。
代ゼミによると、閉鎖の対象は仙台、大宮(埼玉県)、横浜、京都、神戸、小倉(福岡県)、熊本等。20日、講師等に理事長の方針が伝えられた。今後、希望退職者を募るが、対象や人数は明らかにしていない。
閉鎖する校舎では、来春以降の生徒募集はしない。東京の本部校と造形学校、札幌、新潟、名古屋、大阪南、福岡の各校は残す。
代ゼミは、1957年に創立。駿台予備学校、河合塾と並び、三大予備校と言われた。学校法人高宮学園(東京都渋谷区)が運営し、全国17都道府県の大都市に校舎を展開している。
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「代ゼミ、センター試験の自己採点集計も中止へ」(8月24日、読売新聞)
全国の拠点の大幅な閉鎖方針を打ち出した大手予備校「代々木ゼミナール」(本部・東京都渋谷区)が、全国模擬試験を来年度から廃止する事が23日、判った。
来年1月の大学入試センター試験の自己採点結果集計・分析は、実施しない。模試の分析データは、受験生や高校の進路指導等でも参考にされており、影響は大きい。
代ゼミ広報企画室によると、全国27校の内、来年3月末で閉鎖するのは、仙台や横浜、京都、熊本等20校。本部校と、札幌、新潟、名古屋、大阪南、福岡の各校、造形学校(東京)の計7校に集約すると言う。
4月以降は、「センター試験プレテスト」や「国公立2次・私大全国総合模試」等の全国模試を廃止。大学入試センター試験の自己採点結果を集計・分析し、志望大学の合格判定等を示す「センターリサーチ」は2013年度、全国で約42万人が参加したが、取り止める。「東大入試プレ」等、個別大学志願者向け模試は、存続の方向で検討している。
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自分が大学入試を受験した頃は、正に三大予備校時代だった。受験生の間では「生徒の駿台、机の河合、講師の代ゼミ。(駿台予備学校は、生徒のレヴェルが高い。河合塾は、机が広くて良い。代々木ゼミナールは、人気講師が多い。)」なんて言われていたもの。ざっくり言えば、「代ゼミは大人数の生徒、駿台は少数精鋭、河合は両者の中間。」という感じだった。
去年、「すっかり様変わり」という記事で、少子化によって予備校の世界も大きく様変わりしている事を紹介した。(自分が大学入試を受験した)当時は恐らく存在していなかった東進ハイスクールが、今は人気を集めている一方で、昔名前を良く見聞した予備校が次々に消滅or縮小している事に驚かされたものだが、代ゼミも苦戦しているという事だった。「18歳人口がピークだった1985年、浪人生の数は約15万人だったが、昨年は半分以下の約7万人に激減。」というのだから、予備校が苦戦しているのも当然だろう。
「大容量の校舎を、次々に建てる。」、「人気講師を大勢抱える。」、「全国模試を行い、受験生の自己採点結果を集計・分析する事で、志望大学の合格判定等を提供する。」といった仕組みは、莫大な費用を費やさせるけれど、莫大な費用を費やす事で得られた対価が、大勢の生徒を獲得する源泉でも在った。しかし、其の仕組みも一定数の受験生が存在すればこそ成り立つので在って、此処迄少子化が進んでしまうと、従来の仕組みでは無理という事なのだろう。
代ゼミ全盛時代を知る身としては、衝撃的なニュースだった。