YouTubeで動画配信を行っている著名人は少なく無いが、元プロ野球選手も其の例外では無い。プロ野球大好き人間の自分なので、定期的に視聴させて貰っているチャンネルは幾つか在るけれど、基本的には「どんなに人気が高いチャンネルで在っても、“暴露”がメインの様な物は見ない。」様にしている。「“上”に媚び諂い続ける事で球界を生き延びている一方で、“下”にはパワハラ三昧。指導者としての能力は無いに等しく、コーチを辞めた途端、自分に懐かなかった選手達へ罵詈雑言の嵐。」という某OBのチャンネルなんぞは、不快で見る気すら起こらない。
で、良く視聴させて貰っているのは「プロならではの技術を知る事が出来るチャンネル」。以前にも紹介した「小山翔平 BASEBALL CH」の他には、「江川卓のたかされ」が挙げられる。
「江川卓のたかされ」で言えば、7ヶ月程前にアップされた「江川卓氏と江夏豊氏の対談」が滅茶苦茶良かった。特に印象深かったのは「【江夏豊vs王貞治】江夏が語る長嶋・王の違い!江川vs掛布の対決をどう見ていた!?江夏の注目選手は佐々木朗希!」【動画】。「超一流の人は凄い!」と思わされたからだ。
「野球をする上で、対戦選手の性格を知る事は大事。」とする江夏氏。譬え話として彼が出したのは、「例えば、大阪出身のバッターが居るとする。彼が大阪出身で在るという事を自分は知っているのだけれど、知らない振りをして、試合前に雑談めかして、『貴方は大阪出身?』と尋ねる。『はい、そうです!』って面と向かって、此方の顔を見て答えるバッターは、例えば『2ストライク、3ボール』になった場合、次に投げるボールとして『ストライク』は必要無い。こういうバッターは、少々のボール球でも振って来るから。一方、ぼそっと下向いて、照れ臭そうに『はい、大阪です。』って答えるバッターは、カウントが『2ストライク、3ボール』になった場合、『ボールを選んで、フォアボールでも良いや。』って考えてるケースが多いので、其れを考慮した攻め方をする必要が在る。」と。
「相手選手の性格を知る為に、一寸したコメントや言葉は結構大事。」という江夏氏に対し、「自分もバッターの攻め方を考える上で、相手の性格を知る事が大事と考えていた。なので、バッターがインタヴューで話している内容を、凄く参考にしていた。」という趣旨の話をした江川氏。
「相手バッターが打席に入った際、其の一挙手一投足をじっくり観察&分析する。」というのは一流投手にとって大事な事なのは判っていたけれど、“超”一流投手ともなると、もっと奥深い分析をしていた(いる)のだ。