ホークスの選手達、そしてファンの皆様方、リーグ優勝おめでとう!!
開幕前の予想では、ジャイアンツと並び、断トツでリーグ優勝を果たすと考えていたホークス。よもやこんなにも苦しみ抜く事になるとは、予想だにしていなかった。シーズン終盤に於けるゴールデンイーグルスの驚異的な強さも在るが、何と言ってもシーズンを通して頑張って来たバファローズの存在が、優勝争いを激烈にさせたと思う。
昨夜行われた「ホークスvs.バファローズ」との試合。今季、(レギュラー・シーズンで)両者が闘うのは最後という事で、「ホークスが此の試合に勝てば優勝。ホークスが引き分け乃至は負けだと、残り2試合を残したバファローズの優勝の可能性が、グンと現実的になる。」という状況だった。
“10.8決戦”を思わせる、緊張度max.の雰囲気の中、両者共に譲らない展開が続いていたが、「1対1」で迎えた10回裏、松田宣浩選手の一振りで、ホークスはサヨナラ勝ちした。
マウンドに歩み寄る秋山幸二監督の目が、涙で濡れていたのが印象的だった。現役時代より、彼は余り感情を表に出す方では無かったので。其れだけ今季の闘い、特にマジックナンバー点灯間近になってからの“連敗地獄”が、途轍も無く苦しかったという証左だろう。秋山監督の性格を考えると、「もし優勝を逸したら、責任を取って辞任する。」という覚悟を持って、臨んだ試合だったに違い無い。
優勝が決まった瞬間、グラウンド上に座り込んでしまったバファローズの選手達。チャンピオン・フラッグ迄もう少しという所で、手が届かなかった彼等の心中は、察するに余り在る。
歓喜の涙を流す秋山監督やホークスの選手達とは異なり、悔し涙を流すバファローズの選手達、特に自チームの選手達に支えられ乍ら、肩を落として号泣する伊藤光捕手の姿には、見ている此方も涙してしまった。「自分の配球で、優勝を逃してしまった。」と、敗戦の責任を一身に背負っていたのだろうが、バファローズの選手達は良く頑張ったと思う。申し訳無いけれど、パ・リーグの順位予想では6位とした自分だからこそ、バファローズの奮戦は高く評価したい。
交錯した涙と涙。
バファローズの選手達、本当に御疲れ様!!
ジャイアンツ・ファンのgiants-55さんには誠に申し訳ないですが、シーズンが始まる前から、他チームから戦力をかき集めた巨人とソフトバンクが優勝間違いなし、と誰もが予想するようでは全然面白くないしつまらないと思います。
その点、パリーグでは一昨年が日本ハムファイターズ、昨年が東北楽天イーグルスと、2年続いて誰もが予測し得なかったチームがあれよあれよと優勝してしまったのには驚き、興奮しました。
昨年の楽天なんかは、東北大震災の復興祈願の意味も込められていただけに、実にドラマチックで感動してしまいました。野球はこうでなくては面白くないですね。
そういう意味で、今年もそれほど新しい戦力も加わっておらず、下馬評では5、6位あたりと予想されていたオリックス・バファローズが最後の最後まで優勝争いを繰り広げた事に、やはり感動しました。出来れば前記2球団と同様、優勝してくれたらもっと感動出来たのですが、そう甘くはありませんでしたね。
ここまで予想外の健闘が出来た一番の理由は、森脇監督の采配と人身掌握術ではないでしょうか。
ちょうど3日の金曜日に、NHKが30分の特集番組を組んでくれて、そこで森脇監督の今年の戦いぶりを取り上げていましたが、選手に常に話しかけたり、個々の能力を見極め、自信をつけさせている様子が捉えられており、そこに、組織を強くする指導者のあるべき姿を見た思いがしました。この番組を見て、ますます森脇監督のファンになりました。
ペナントレースでは残念でしたが、まだCSもありますし、どんどん勝ち進んで、是非下克上で日本一を目指していただきたいものです。また今年が駄目でも、来年も間違いなく優勝を狙えるものと信じております。
またそういう意味では、やはり他球団から戦力を補強していない(逆に他球団に持って行かれてる)広島が(現在のところ)セ・リーグ2位と大健闘しているのも素晴らしいですね。
個人的には阪神ファンですが、FAやらメジャー帰りの選手を何人も獲りながら、いつも肝心な所で勝てない阪神にはガッカリし通しです。オリックスを見習えと叱りたい気分です(笑)。
広島とオリックスがCSを勝ち上がって、日本シリーズで対決してくれたら最高に盛り上がるでしょうね。この夢が、現実になる事を願っております。
今季のパ・リーグはホークスとバファローズが優勝争いを繰り広げた訳ですが、優勝が決まった試合で何度か両ベンチの指揮官の姿が映し出される度に、不思議な感覚が在りました。と言うのも、秋山&森脇両監督には「王貞治氏が、指導者としての才能を評価した人物。」という共通点が在るからです。ホークス監督という、自身の後継者となった秋山監督は言うに及ばず、森脇監督も「余所の釜の飯を食って、勉強した方が良い。」と、古巣ジャイアンツでのコーチ修行を薦めたという事です。両者共に口数は決して多くは無いものの、人心掌握術は長けた感じがしますね。
ジャイアンツ・ファンの自分では在りますが、「資金面から大々的な補強が出来ず、知恵と工夫でチーム力を上げざるを得ないカープ。」には、昔からシンパシーを感じています。当ブログで何度も書いている様に、「日本シリーズは、リーグ優勝したチーム同士が闘うのがベスト。」と思っています。だから、(ファンで在るか否かは別として)今季もリーグ優勝したチーム同士が日本シリーズで闘って欲しいと思っていますが、心情的にはカープに日本一になって欲しいという部分も。