韓国の済州島に在る西帰浦市で、冬休み期間中、生活苦にある児童等を支援しようと、昼食用に無料で支給された弁当に市民の抗議が殺到しているのだとか。抗議の理由は、弁当が余りにも粗末というもの。昨年、韓国政府が福祉重視策の一環として、子供一人当たり2,500ウォン(約250円)の弁当を支給する様に各自治体に通達した事から、今回の無料支給と相成った訳だが、おかずも少なく、同価格で売られている一般の弁当店よりも遥かに見劣りする内容に、「激励どころか、児童の力を奪う事になっている。」と市民団体や一般市民から猛抗議が殺到しているらしい。そのせいで、同市のHPは一時ダウンしたのだとか。当該弁当の写真を見たが、小さなパンにたくあん、うずら卵、カニカマ(?)、そして申し訳程度の小さな天麩羅だけの弁当は御粗末と言われても仕方ない感じだった。
この弁当を見て思い出した事が在る。今から10数年前の話だが、プライベートで中国国内を旅した時の話だ。地方都市の或る空港に、エンジントラブルの為、5時間強足止めを食らった。人でごった返す空港内は、何時航空機が飛ぶとも判らない状況に、苛立ちの声が上がっていた。当時の中国には顧客サービスという概念は極めて薄く、状況説明のアナウンスも殆どされない有様で、その事が客の苛立ちを助長していた。*1
3時間を過ぎた頃だったろうか、やっと状況説明のアナウンスが有り、2時間後には離陸予定との事だった。と同時に、迷惑を掛けた御詫びに今から弁当を支給するので、カウンター迄搭乗券を持って集まって欲しいとアナウンスされた。それからが凄かった。それ迄、苛立ちの声を上げていた客達が、一斉にカウンターに押し寄せたのである。主に中国人が多かったが、人の波を押し分け掻き分け、中にはエルボーを食らわせる人もいる有様で、カウンターに我先にと殺到した。それは、角砂糖に群がる蟻の様でもあった。
その凄まじさに気圧され、完全に出遅れを食らった自分だったが、こんなにも先を争って求める弁当とは、どれ程美味しいのだろうかとワクワクしながら後列に並んだ。待つ事20分程して、やっと弁当を受け取ったのだが、発泡スチロールで出来た弁当ケースは驚く程小さかった。最長辺でも15cmはなかったと思う。中を開けて見て、思わず呆然。面積の2/3を占める米は黄ばんだパサパサの状態。そして、おかずは肉が殆ど付いていない鳥のから揚げ(極小)が1個と、後は油で炒めた人参2切れ&トウモロコシ数十粒。ドリフのコントのオチかと思ってしまった(^o^;;;。
しかし、廻りでは、その弁当を嬉しそうに食べる中国人の姿が在った。その姿を見て日本の飽食度合いを改めて感じさせられると共に、「戦後間も無い日本では、この様な弁当ですらも御馳走であったはず。改善された環境にも、直ぐに満たされなさを感じてしまう人間とは、何ともわがままな生き物か。」と自省したのも今は昔・・・。
*1 当時、国内線に搭乗した際、スチュワーデス(今だと、女性のフライトアテンダントと表現しないといけないのかもしれないが(^o^;;;。)の制服が、地味なジャージの上下だったのに驚かされたものだ。
この弁当を見て思い出した事が在る。今から10数年前の話だが、プライベートで中国国内を旅した時の話だ。地方都市の或る空港に、エンジントラブルの為、5時間強足止めを食らった。人でごった返す空港内は、何時航空機が飛ぶとも判らない状況に、苛立ちの声が上がっていた。当時の中国には顧客サービスという概念は極めて薄く、状況説明のアナウンスも殆どされない有様で、その事が客の苛立ちを助長していた。*1
3時間を過ぎた頃だったろうか、やっと状況説明のアナウンスが有り、2時間後には離陸予定との事だった。と同時に、迷惑を掛けた御詫びに今から弁当を支給するので、カウンター迄搭乗券を持って集まって欲しいとアナウンスされた。それからが凄かった。それ迄、苛立ちの声を上げていた客達が、一斉にカウンターに押し寄せたのである。主に中国人が多かったが、人の波を押し分け掻き分け、中にはエルボーを食らわせる人もいる有様で、カウンターに我先にと殺到した。それは、角砂糖に群がる蟻の様でもあった。
その凄まじさに気圧され、完全に出遅れを食らった自分だったが、こんなにも先を争って求める弁当とは、どれ程美味しいのだろうかとワクワクしながら後列に並んだ。待つ事20分程して、やっと弁当を受け取ったのだが、発泡スチロールで出来た弁当ケースは驚く程小さかった。最長辺でも15cmはなかったと思う。中を開けて見て、思わず呆然。面積の2/3を占める米は黄ばんだパサパサの状態。そして、おかずは肉が殆ど付いていない鳥のから揚げ(極小)が1個と、後は油で炒めた人参2切れ&トウモロコシ数十粒。ドリフのコントのオチかと思ってしまった(^o^;;;。
しかし、廻りでは、その弁当を嬉しそうに食べる中国人の姿が在った。その姿を見て日本の飽食度合いを改めて感じさせられると共に、「戦後間も無い日本では、この様な弁当ですらも御馳走であったはず。改善された環境にも、直ぐに満たされなさを感じてしまう人間とは、何ともわがままな生き物か。」と自省したのも今は昔・・・。
*1 当時、国内線に搭乗した際、スチュワーデス(今だと、女性のフライトアテンダントと表現しないといけないのかもしれないが(^o^;;;。)の制服が、地味なジャージの上下だったのに驚かされたものだ。
娘の弁当もそういえば金額の割に粗末でしたね。
話はちょっと違いますが、(生活苦とか止むを得ない事情ではない悪質なケースで)給食費を滞納する親が増えているというニュースをしていました。
給食費は払わなくても携帯電話は持っている。
そんな人私の周りにもいます。豊かって何なんだかよくわからなくなります。
記事を読んだ時にどうもイメージできなかった粗末な弁当、こちらでやっと腑に落ちました。内容に吊り合わない容器がさらにいっそう力を奪いそうな感じですね。
ご紹介のエピソード、私がかねがね考えていたことにも通じます。食だけでなくいろいろなものの偏在というか今の私たちの国のあり方というか。
それから横レスになりますがrisa-ferunandesuさまご指摘の件、給食費だけでなく高校の授業料などでもあるようですね。信じられない話ですが。
バブル絶頂期、金持ちと称する人々が、高価な食材をこれでもかと言う程掻き集め、”食べ捨て”ている光景を良く目にしました。中には、金箔を食らうと言った過ぎた成金趣味を自慢げに披露している人すら居ました。ここ迄酷くはないにしろ、一般人レベルでも、食材を”玩具”の様に使い捨てている連中が少なくない等、食の世界に於いても狂乱の時代だったと思います。自分が貧乏人だった事もありますが、そういった馬鹿騒ぎを目にしつつ、資源に乏しい我が国で、この様な狂った様を続けていたら、とてつもないしっぺ返しが来るのではないだろうかと思っていました。その後に到来したとてつもなく”長い冬”に付いては、語る迄もないと思います。
バブル期は、表面的な豊かさに反して、実際には物心共にとてつもなく貧しくなってしまったのではないでしょうか。
知り合いに教育に携わる人間が多い為、現代教育が抱える様々な問題に付いて聞く機会がしばしば在ります。ブランド品に身を固めつつ、我が子の給食費の未払いを平然と続ける親の話も良く聞きます。
「本音でズバズバ語るから面白い!」と、妙な女占い師や元監督夫人が重用される現代日本。人の気持ちを全く考えずに言いっ放しで良ければ、誰でもその様な事は出来ると思います。悪質な脱税行為を自らの支持で行ない、裁判では殊勝に非を認めながら、保釈されると「私は一切悪くない!裁判なんか何とも無かった。」と手の平を返して、人を罵倒する元監督夫人の姿を最近又TVで見掛けます。こういった人間達が跋扈出来る世の中だからこそ、開き直った者勝ちという風潮になってしまうのではないでしょうか。情け無い限りです・・・。
これからも宜しく御願い致します。