フードファイター・アゲイン

テレビ東京の社長が一昨日行なわれた定例会見で、「大食い番組」を３年ぶりに復活させる事を宣言した上で、次ぎの様に語ったという。

「安全な形で健啖を見せるのは悪い事ではない。」
「大食いと早食いは違う。スピードではなく、ゆっくり量を食べる等工夫して放送したい。」


この発言を読んで、「御為倒し」ってこういうのを言うんじゃないの？と感じてしまった。妙な屁理屈並べずに、「高視聴率稼ぎたいから復活させます！もう禊も済んだし、良いでしょ？」と言った方が余程スッキリするのにと思いつつ、流石にそこ迄の村田兆治ばりの直球勝負は出来ないだろうが。

大食い人間を何時の頃からか「フードファイター」と称し、異常な迄の食べっぷりを映し出して高視聴率を稼ぎまくっていた各局。ところが、３年前に真似をした中学生が、食べ物を喉に詰まらせて死亡するという事件が発生して以降、各局は”禊”的に放送自粛に走った。

正直、食べ物を粗末にしているとも思えるし、余り薦められる行為ではないが、とは言えあれだけの超人的な食べっぷりは素直に凄いと思う。綺麗に纏めれば、「アスリートが極限迄心身を鍛え上げ、更なる記録に挑む本能」を見て堪能するといった感じか？本音で言えば、「凄い！」という思いと、「何でここ迄しちゃうの？」という思いが入り混じるカタルシスを味わっているのかも。

昔、土居まさる氏がやっていた番組「ＴＶジョッキー」内に「奇人変人コーナー」というかなり有名なコーナーが在ったが、其処に登場する人々のキワモノ度は大食いの比では無かったと思う。

上記した様に、決して褒められる行為ではないが、大食いは”ショー”として在りなのではないかと思ったりもする。

望むらくは、「決して真似をしないで下さい。」といった間抜けなテロップだけは避けて放送して欲しいと思うが・・・。