ミステリー関連の年間ブック・ランキングで、自分が注目しているのは「本格ミステリ・ベスト10」(発行元:原書房)、「週刊文春ミステリーベスト10」(発行元:文藝春秋)、そして「このミステリーがすごい!」(発行元:宝島社)の3つ。先日、「このミステリーがすごい!2024年版」が発表されたけれど、残りの「2024本格ミステリ・ベスト10」と「2023週刊文春ミステリーベスト10」も発表された。
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「2024本格ミステリ・ベスト10【国内編】」
1位: 「エレファントヘッド」(著者:白井智之氏)
2位: 「可燃物」(著者:米澤穂信氏)
3位: 「あなたが誰かを殺した」(著者:東野圭吾氏)
4位: 「午後のチャイムが鳴るまでは」(著者:阿津川辰海氏)
5位: 「或るスペイン岬の謎」(著者:柄刀一氏)
6位: 「化石少女と七つの冒険」(著者:麻耶雄嵩氏)
7位: 「十戒」(著者:夕木春央氏)
8位: 「鵼の碑」(著者:京極夏彦氏)
9位: 「アミュレット・ホテル」(著者:方丈貴恵さん)
10位:「ちぎれた鎖と光の切れ端」(著者:荒木あかねさん)
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「2023週刊文春ミステリーベスト10【国内編】」
1位: 「可燃物」(著者:米澤穂信氏)
2位: 「あなたが誰かを殺した」(著者:東野圭吾氏)
3位: 「鵼の碑」(著者:京極夏彦氏)
4位: 「エレファント・ヘッド」(著者:白井智之氏)
5位: 「アリアドネの声」(著者:井上真偽さん)
6位: 「十戒」(著者:夕木春央氏)
7位: 「存在のすべてを」(著者:塩田武士氏)
8位: 「木挽町のあだ討ち」(著者:永井紗耶子さん)
9位: 「世界でいちばん透きとおった物語」(著者:杉井光氏)
10位:「でぃすぺる」(著者:今村昌弘氏)
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国内編の1位に関して言えば、「このミステリーがすごい!2024年版」及び「2023週刊文春ミステリーベスト10」は「可燃物」が、そして「2024本格ミステリ・ベスト10」は「エレファント・ヘッド」が受賞した事になる。
“本格ミステリ”という位置づけから、「『本格ミステリ・ベスト10』は、他の2つのベスト10と稍“性格”が異なる。」というのは例年の事だが、「このミステリーがすごい!2024年版」及び「2023週刊文春ミステリーベスト10」でベスト10に選ばれている「木挽町のあだ討ち」が、「2024本格ミステリ・ベスト10」では少なくとも10位内に入っていないのは、「『木挽町のあだ討ち』は時代小説で在り、ミステリーでは無い。」という“矜持”が在るのかも。
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「子供の5人に1人が貧困先進40ヶ国で ユニセフ」(12月6日、時事通信)
国連児童基金(ユニセフ)は6日、「欧州連合(EU)と経済協力開発機構(OECD)に加盟する先進40ヶ国で、子供の5人に1人が貧困状態に在る。」とする報告書を公表した。
全体では前回調査より減少したものの、一部の国では大幅な増加も見られた。
2019年~2021年の調査に基づき纏められた報告書によると、世帯収入が其の国の平均の60%未満で暮らす子供は、2021年末時点で6,900万人以上。2012年~2014年の前回調査と比べると8%減少したが、英国では19.6%、フランスでは10.4%増加した。日本は、前回調査から18.7%減少し、貧困率は14.8%だった。
ユニセフの調査担当者は、「こうした子供達の殆どが充分な栄養、衣服、学校用品や家と呼べる暖かい居場所無しに育つ事に成り兼ねない。」と、貧困が齎す心身への影響を指摘。子供に関する社会的保護の拡充等、必要な対策を講じる様、各国政府に呼び掛けた。
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「先進40ヶ国に関し、子供の5人に1人が貧困状態に在る。」という事に、暗澹たる思いが在る。所謂“開発途上国”を加えたら、其の割合はもっと高くなる事だろう。未来を背負って立つ子供達が、こんな有り様で在ってはならない。
「日本は、前回調査より大幅に改善された。」というのは喜ばしいけれど、其れでも貧困率は「14.8%」と決して低く無い。無駄な事柄に投入される血税を徹底的に削減し、貧困率を更に下げる政策に使って貰いたい。