ジャイアンツの松本哲也選手が、今季限りで引退する事を明らかにした。33歳という年齢を考えたら、引退は早過ぎる気がするけれど、本人は「二軍暮らしが続いていた事が、引退の一番の決め手となった。」と説明している。
松本選手と言えば山口鉄也投手と並び、ジャイアンツに於ける“育成選手制度の成功例”と言える。2006年に育成ドラフト3位でジャイアンツに入団した彼は、俊足と思い切りの良いプレーを武器に“育成の星”と呼ばれる様になった。守備で言えば、華麗なダイヴィング・キャッチで何度チームを救った事か。唯、怪我に悩まされ続けた野球人生でも在り、結果的には2009年及び2010年が、攻守共に光り輝いていた年という事に。
体格的に決して恵まれていないけれど、直向きにプレーする姿が好きだった。松本選手、御疲れ様!!
彼がプロ生活1年目を迎えたのは、今から丁度10年前の2007年。此の年の開幕戦、ジャイアンツのスタメンは以下の通り。
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1番:高橋由伸選手
2番:谷佳知選手
3番:小笠原道大選手
4番:李承燁選手
5番:ルイス・ゴンザレス選手
6番:阿部慎之助選手
7番:小坂誠選手
8番:鈴木尚広選手
9番:内海哲也投手
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ゴンザレス選手に付いては良く判らなかったが、今季限りで引退した李選手を含めると、現在現役なのは阿部選手と内海投手の2人だけ。「野球選手にとって“10年”という時間は、非常に大きい。」という事を改めて感じる。
そして、今季開幕戦に於けるジャイアンツのスタメンは、次の通り。
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1番:中井大介選手
2番:立岡宗一郎選手
3番:坂本勇人選手
4番:阿部慎之助選手
5番:ケーシー・マギー選手
6番:長野久義選手
7番:岡本和真選手
8番:小林誠司選手
9番:マイルズ・マイコラス投手
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今季終盤と比べると、スタメンの顔触れや打順が結構変わっているのが判る。10年前の開幕スタメンから残っているのは阿部選手だけ。今季の開幕スタメンを記していて気付いたのは、「10年前の開幕スタメンに、坂本選手は名を連ねていなかったのか。」という事。チームの主力となった彼だが、実は高校生ドラフト1巡目でジャイアンツに指名されたのは2006年で、松本選手と同期なのだ。2007年はプロ入り1年目で、流石の彼も一軍出場は僅か4試合に終わっている。