歌謡界では小林幸子さんの「おもいで酒」が大ヒットした1979年。この年に「戦国自衛隊」という映画が封切られた。サニー千葉氏が主役で、脇役には真田広之氏が出ているというJAC臭漂う内容だったのだが、賛否両論ハッキリ分かれる映画だったと思う。批判的な意見の多くは、「半村良氏の原作と内容が全然違う。(残念ながら今に到る迄、自分は原作を読んでいないので、何ともコメント出来ないが。)」、「無意味なアクション・シーンが多過ぎる。(この辺がJAC臭漂う部分でも在るのだが。)」というものだった様に思うが、個人的にはかなり面白い映画だったと思っている。それは恐らく、「戦国時代に自衛隊がタイムスリップしてしまう。」というストーリーが余りにも荒唐無稽であるが、同時に非常に斬新だったからだろう。
そして、この作品が26年の時を越えてリメイクされた。「戦国自衛隊1549」というタイトルのこの映画を、公開されたばかりの先週末に見に行った。
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陸上自衛隊東富士駐屯地で、人工磁場発生器の極秘実験中に暴走事故が発生。的場一佐(鹿賀丈史氏)率いる実験中隊が、460年前の戦国時代へタイムスリップしてしまう。数年後、日本各地にあらゆる物質を飲み込む謎のホールが出現。原因は的場達の過去への過干渉と思われた。嘗て的場率いる特殊部隊の精鋭だった鹿島(江口洋介氏)は、女性自衛官の神崎(鈴木京香さん)から事の真相を聞かされ、的場の救出作戦に同行する事となる。だが、鹿島達が1549年の地で見たものは、織田信長を名乗り、其処から先の歴史を変えようとしている的場の姿だった。
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26年前の映画とは全く違う内容だ。26年前の場合は、戦国時代にタイムスリップしてしまった主人公の伊庭三尉(サニー千葉氏)達が、後に上杉謙信と名乗る事になる長尾景虎(夏木勲氏)と巡り合い意気投合。二人で天下を取ろうと約束を交わすといった話だった。
戦車やヘリコプター、そして機関銃といった近代兵器で戦う伊庭達に、戦相手の武将達は完膚無き迄に叩きのめされる戦が続いていたのだが、川中島で自衛隊と武田信玄率いる騎馬軍団が戦う段階で状況は一変する。自衛隊のジープは崖の上から落とされた丸太によって破壊され、装甲車は落とし穴に填まって身動きがとれなくなってしまう。ヘリコプターには信玄の息子である武田勝頼(真田広之氏)が飛び乗って、中の兵士達を殺害。戦車は、砲弾射程外の至近距離から兵士達が飛び付き、燃料切れになる迄追い込む・・・。近代兵器が必ずしも万能ではないのだなあと思わされたシーンだ。
勇猛果敢な武田の軍勢に、自衛隊員は次々に殺害されて行き、伊庭を含む7人だけとなってしまう。そして、遂には朝廷と足利将軍の命を受けた長尾景虎によって、彼等は皆命を絶たれてしまう・・・という結末だった。
タイムスリップした隊員達だけで自己完結していた前作に対して、今回の作品は救出部隊がメインとなっている。登場する武将も、「上杉謙信や武田信玄」から「織田信長や斉藤道三」という違い。その他の設定も全く異なっている。後から知ったのだが、この映画は半村良氏の原作を叩き台にして、「亡国のイージス」や「終戦のローレライ」等を著した福井晴敏氏が書き下ろした、云わば換骨奪胎の別作品。
突っ込み所は幾つか在った。「的場一佐が戦国の世にタイムスリップさせられてから僅か2年一寸の間で、あれ程迄に立派な石油精製施設やら端末装置網を構築出来るものなのか?」、「初めて戦車を見た戦国時代の人間が、説明も受けずに一人で操縦出来るものなのか?」等々。エンディングも個人的には、消化不良的な物足りなさを感じた。
唯、内容に関しては単純に楽しめたし、意外な展開(キー・パーソンとなる人物が2人居る。1人の方は登場した段階で、後の豊臣秀吉になるのだろうと見抜けたが、もう1人の方は完全に裏をかかれた。)も良かった。個人的には”娯楽モノとして”及第点を与えられる作品だったが、前作と同様に賛否両論分かれる内容かもしれない。(演技の上手い役者と、下手な役者の差が激し過ぎた。)
そして、この作品が26年の時を越えてリメイクされた。「戦国自衛隊1549」というタイトルのこの映画を、公開されたばかりの先週末に見に行った。
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陸上自衛隊東富士駐屯地で、人工磁場発生器の極秘実験中に暴走事故が発生。的場一佐(鹿賀丈史氏)率いる実験中隊が、460年前の戦国時代へタイムスリップしてしまう。数年後、日本各地にあらゆる物質を飲み込む謎のホールが出現。原因は的場達の過去への過干渉と思われた。嘗て的場率いる特殊部隊の精鋭だった鹿島(江口洋介氏)は、女性自衛官の神崎(鈴木京香さん)から事の真相を聞かされ、的場の救出作戦に同行する事となる。だが、鹿島達が1549年の地で見たものは、織田信長を名乗り、其処から先の歴史を変えようとしている的場の姿だった。
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26年前の映画とは全く違う内容だ。26年前の場合は、戦国時代にタイムスリップしてしまった主人公の伊庭三尉(サニー千葉氏)達が、後に上杉謙信と名乗る事になる長尾景虎(夏木勲氏)と巡り合い意気投合。二人で天下を取ろうと約束を交わすといった話だった。
戦車やヘリコプター、そして機関銃といった近代兵器で戦う伊庭達に、戦相手の武将達は完膚無き迄に叩きのめされる戦が続いていたのだが、川中島で自衛隊と武田信玄率いる騎馬軍団が戦う段階で状況は一変する。自衛隊のジープは崖の上から落とされた丸太によって破壊され、装甲車は落とし穴に填まって身動きがとれなくなってしまう。ヘリコプターには信玄の息子である武田勝頼(真田広之氏)が飛び乗って、中の兵士達を殺害。戦車は、砲弾射程外の至近距離から兵士達が飛び付き、燃料切れになる迄追い込む・・・。近代兵器が必ずしも万能ではないのだなあと思わされたシーンだ。
勇猛果敢な武田の軍勢に、自衛隊員は次々に殺害されて行き、伊庭を含む7人だけとなってしまう。そして、遂には朝廷と足利将軍の命を受けた長尾景虎によって、彼等は皆命を絶たれてしまう・・・という結末だった。
タイムスリップした隊員達だけで自己完結していた前作に対して、今回の作品は救出部隊がメインとなっている。登場する武将も、「上杉謙信や武田信玄」から「織田信長や斉藤道三」という違い。その他の設定も全く異なっている。後から知ったのだが、この映画は半村良氏の原作を叩き台にして、「亡国のイージス」や「終戦のローレライ」等を著した福井晴敏氏が書き下ろした、云わば換骨奪胎の別作品。
突っ込み所は幾つか在った。「的場一佐が戦国の世にタイムスリップさせられてから僅か2年一寸の間で、あれ程迄に立派な石油精製施設やら端末装置網を構築出来るものなのか?」、「初めて戦車を見た戦国時代の人間が、説明も受けずに一人で操縦出来るものなのか?」等々。エンディングも個人的には、消化不良的な物足りなさを感じた。
唯、内容に関しては単純に楽しめたし、意外な展開(キー・パーソンとなる人物が2人居る。1人の方は登場した段階で、後の豊臣秀吉になるのだろうと見抜けたが、もう1人の方は完全に裏をかかれた。)も良かった。個人的には”娯楽モノとして”及第点を与えられる作品だったが、前作と同様に賛否両論分かれる内容かもしれない。(演技の上手い役者と、下手な役者の差が激し過ぎた。)
リメーク作品に関しては、元々の作品のイメージが強ければ強い程、どうしても厳しい目で見られてしまう物。そういう意味では気の毒なのですが、此の作品に関しては元々の作品で在る「戦国自衛隊」の方が、出演者に魅力を感じますね。漂わせている雰囲気が良い。
付け加えさせて頂ければ、夏八木勲の謙信と千葉ちゃんです。ジープと馬の二人が並ぶシーンなんか「アラビアのロレンス」を思い出させたです。
その二人が、「政治」に目覚めた謙信が殺すシーンは、まるで「大人の顔」です。
千葉ちゃんは「少年の顔」で死んでいく。
役者には「少年の顔をした大人」と「大人の顔をした少年」がヒーロー役者にはいると言う。
バート・レイノルズ とクリント・イーストウッドを比較して言われた話ですけど。
前作は「男の夢」に対する俳優の資質が役柄と一致していた点で、凄く印象的でした。4368
giants-55さんから頂いたコメントにも書きましたが、実は、私は、「ローレライ」、「亡国のイージス」とともに、福井三部作は全て劇場で鑑賞しました。そして、一番のお気に入りは「イージス」で、一番、いけてなかったのは、本作品でした(汗)。
giants-55さんが仰られた、「戦車には戦車の欠点が在って、其処を攻められると意外に脆い」というのは当然の事で、戦車、特にMBT(Main battle tank)と呼ばれる戦車は、敵の主力戦車と戦う事が主任務で、対人戦は得意でない部分もあります。
(RPG-7といった、対戦車ロケット砲を持った歩兵は苦手で、様々な対策も施されました)
また、世紀の失敗作とも呼ばれる戦艦「大和」も同様で、その装甲・主砲は対戦艦戦では打ち負けないものでしたが、対航空戦は、やや不得意でした。
兵器においても、それが開発された当時の思想により、武器、装甲等も様々です。
ですので、その思想上では、例え最強であったとしても、完璧な兵器などありえないと思います。
(それを作り出す、操作する人間が完璧でない点も、そうですが)
話しが脱線して申し訳ないですが、戦国ものが好きな私には、やや不満が残る作品でした。
反対に、軍艦フェチ(?)の私には、若干、意味不明でも、「イージス」は好きです。
たて食う虫も好き好きで、こればっかりは、好みの差でしょうね。
いい部分も多かったけど、
ガッカリする部分も多かったなぁ…
と、ちょっと前の記事にコメですみません(^^;
リンク先での「戦国自衛隊」の評価は滅茶苦茶低いですよね(^o^;;;。モノの感じ方って十人十色なんだなあと思います。他の所も見たのですが、この映画は「物凄く好き!」っていう方と、「何だこれは?」っていう低い評価にハッキリ分かれている気がします。個人的には好きな映画なんですけれども、原作への思い入れが強いとガッカリ感も増幅されてしまうのかも。
そもそも、原作と映像化されたものが全く同一で在る必然性はないと思っています。原作には原作の、映像化されたモノには映像化されたモノの良さが在って良いのではないかと。単なる”写し”ではなく、其処に新たな”感性”が付加される事で芸術度&エンターテイメント度が上がれば、それはそれで在りだと思います。
唯、自分が物凄くのめり込んでいる作家さんの場合だと、どうしても映像化されたモノが陳腐に見えてしまう事は在るかもしれません。自分の場合は、東野圭吾氏の作品等がそれに当該します。作品自体の完成度が高いと感じていますので、どうしても映像化されたモノには今迄失望させられ続けています。その逆は、横溝正史氏の金田一耕助モノ。特に市川崑監督が映像化したモノは、独特の”美”が見られて好きです。
ただ、遠い記憶によれば、確か原作とは大きく違う結末には「ガッカリ」というより「アレッ」という驚きが大きかったような気がします。でもこの時はこれはこれ小説と映画は違うんだ、と自分に肯定的に言い聞かせた思いもあったような気がします。
小説を原作とする映画の場合、洋の東西を問わず「原作に忠実でない」場合のほうが圧倒的に多く感じられると思います。
一般的に、小説を重要視される読者は、それが原作とされる映画はほとんど別物であると認識して観るか、全く観ないほうが賢明かもしれませんね。
お互いに情報を知ることができる、これは幸せなことです。
これからもココを拝聴させていただきます。あえて「聴」をつけてみました。
来たかチョ~さん、待ってたドン!
プリチー長嶋とニセ川上の行方が気になるところです。
半村良氏との関連で、「イーデスハンソン」というHNを使われるセンスに一本取られました(^o^;;;。雑学に造詣の深い方と御見受けしました。
「戦国自衛隊」(前作)は映画館&TVと2度見たと思います。唯、何しろ30年近く前の事ですし、原作も読んでいないので、正直記憶が結構曖昧になっている部分が在りました。記憶の穴埋めをし、正確さを期する為、検索等でチェックをした上でこの記事を書いたのですが、イーデスハンソン様の書き込みを拝読させて戴いて、「そうだったかも・・・。」と自信がなくなりました。
再度確認致しました所、原作(半村良氏)では伊庭三尉=織田信長と明確に設定されている様ですが、映画の中では明確化はされていないものの匂わせているという感じの様ですね。(http://964.jp/Z2hq)
唯、記憶を手繰り寄せて行くと、伊庭三尉が自身を信長に擬えた台詞も在った様な気がして来ました。レンタルショップにこの作品が在れば、借りて確認してみたいと思います。
情報有難うございました。そして、これからも宜しく御願い致します。
歴史は好きなほうなのでこの映画はCMで見るようになってから注目してた映画です!
最後の意外なキーパーソンとなる人物も気になりますね~。
映画館・・行けなかったらDVDで見てみます
単純に観てみたくなりました~。
ビデオがでたら2本立てで観てみようかしらん。
旧作の方って、薬師丸ひろ子さんが
男の子役で出演されるといって
話題になった作品ですよね?
ば○こう○ち様のコメントさすがっすね。イグアナきてますねぇ~!子供のエルバンダも捨てがたいっすね。「ハイ、ママ!」って大月ウルフのキチガイ演技に、きなこメロメロです。
この映画、なんかフィラデルフィア実験みたいで、なんかワクワクしますね。タイムスリップものって、きなこケッコウスキかも。
個人的にはJACが暴れるのってスキ!えへ。/face_tehe/}
伊庭三尉、実は織田信長はであった→織田信長であった
当然ネ。
タイムスリップした伊庭三尉、実は織田信長はであった、これが一番重要なオチだったでしょう!
リアルタイムで劇場でみたのもビデオで見たのもだいぶ前で、当方の記憶違いということもありえますが
ここんとこはポイントだも間違いないでよう。
かなりの映画好きを自認していて、ふだんはほぼ洋画ばかりでしたが、この作品に関しては原作も読んでいて映画公開後すぐに観にいった思い出があります。
自分の中では、かなり点数の高い映画でした・・
自分もエンディングはちと寂しく感じましたね。
迎えの自衛隊に主要キャラが誰もいないのは・・・
たまーに映画の事書いてますので今後ともよろしゅうです^^
ちなみに続戦国自衛隊を漫画で読みましたがあれはどうも・・・。