昨日、「ジャイアンツの澤村拓一投手(32歳)とマリーンズの香月一也選手(24歳)との『1対1の交換トレード』。」が発表された。今年でプロ入り10年目の澤村投手は昨季を終えた時点で「勝敗:47勝49敗、セーヴ:74、ホールド:50、防御率:2.74」、一方、6年目の香月選手は「安打:14、本塁打:1、打点:5、打率:.175」という成績を残している。実績だけを考えると、正直バランスが取れていないトレードという事になろう。
でも、6年前の記事「成長の跡が全く見えない選手は不要」で指摘した様に、「澤村投手は、トレードに出すべき。」と思っていたので、今回のトレードには「遅きに失したな。」という感は在るものの、個人的には大賛成。
昨季を終えた時点で、澤村投手の投球回は「834.0」。そして、与四球は「243」、与死球は「26」という事なので、投球回の約3分の1の割合で、四死球を出している計算になる。「状態が良い時は物凄い投球を見せる一方、駄目な時は四死球を連発して自滅する。」というのが澤村スタイルで、ジャイアンツ・ファンとしては非常にフラストレーションが溜まる投手。(逆に、ピンチの時に彼が出て来ると、相手チームのファンから“喜びの声”が上がる。)
彼の場合、一番の問題は「セルフコントロールが出来ない。」事だと思っている。ボールのコントロールが儘ならないと、表情や動作に苛々感が判り易い程出る。そうなると、力み返って更に球のコントロールが出来なくなり、四死球を連発するという展開だ。
私生活でもトラブルが非常に多かったのも、セルフコントロール出来ないという点が大きく影響しているのではないか?そういう状態が全く改善されないのだから、新天地に移る事で“生まれ変わり”を期待するというのも、彼にとって悪く無いだろう。彼同様、「トレードに出した方が、本人にとっても良いのでは?」と指摘し続けていた大田泰示選手が、トレードによって移籍したファイターズで“覚醒”した例も在るのだから。
澤村投手及び香月選手、新天地で生まれ変われ!!
わが阪神タイガースにも、同じような投手がおります。年は澤村より若いが、ご存じ、藤浪晋太郎投手です。彼も基礎能力は高いのですが、メンタル面が問題なのか、ここ数年、結果が出てません。阪神も巨人を見習って、早々に藤浪をトレードに出すべきですね。澤村も藤浪も新たな環境でなら本来のピッチングができるでしょう。
藤浪晋太郎投手、自分の中では“日本のエースに成り得る逸材”として、プロ入り以降ずっと応援しているのですが、残念乍ら藻掻き苦しんでいますね。技術的な面を指摘する球界OBも居られるけれど、自分もメンタル面の問題が一番大きい様に感じます。そういう意味では、澤村投手と一緒。
澤村投手以上に藤浪投手は、働き場所を変えると“覚醒”する気がするし、チームのみならず本人の事を考えても、トレードして上げるのが良いのかも知れません。珍しく若手投手の台頭が目立つジャイアンツですが、若しそういう状況で無ければ、藤浪投手は是が非でも欲しい選手。其れだけ惚れ込んでいる逸材なんです。