ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

うわさのベースボール

2006年04月27日 | スポーツ関連
ここ数日の野球関連のニュースの中から、一寸気になったものを2つ取り上げてみたい。因みに今日のタイトルは、俗悪番組と称されていた「金曜10時!うわさのチャンネル!!」(親の目を盗んで良く見ていた。)のテーマ曲「うわさのベースボール 巨人編」から頂戴したもので、今回の内容とは一切無関係で在る。

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① 有働由美子アナウンサーの野球実況に厳しい声殺到

23日のジャイアンツv.s.タイガース戦を、NHKの女性アナウンサーとしては初めて、有働アナウンサーが実況した。BSハイビジョン中継で行われたもので、生憎我が家は見られる環境に無い為、彼女の実況の出来に付いて私見を述べられないのだが、翌日に視聴者からNHKに寄せられた意見は、「緊迫感が伝わって来なかった。」、「無関係な話が多かった。」等、不満を伝える意見が140件に上ったそうだ。対して「爽やかだった。」、「謙虚な話し方が良かった。」という好意的な意見は10件に過ぎなかったという。

実況中に、選手の妻の名前を間違えて「済みません。」と謝罪すると、解説者の梨田昌孝氏から「謝って済む様な問題じゃない。女性は良いですよね、そうやってニコっと笑って。」*1と突っ込まれる等、全般的に野球知識の乏しさも見え隠れしていた様だ。

近年の絶叫調の実況にはウンザリしている所が在る。昭和50年代位迄の野球中継をCS放送等で見る機会がちょこちょこ在るのだが、今と比べると淡々とした実況というのが何とも新鮮で良い。勿論、球場に詰め掛けたファン自体も、今の様にのべつ幕無しに大騒ぎしている訳では無いからこそ、淡々とした実況が余計に映えるというのは在るだろう。男性アナウンサーの絶叫調一辺倒とも思える実況スタイルではない、女性アナウンサーならではの実況スタイルが在っても良いとは思う。

唯、今回の有働アナウンサーの場合は判らないが、以前フジテレビだったと思うのだが、女性アナウンサーが担当した実況は御粗末極まり無いものだった。実況等という代物ではなく、単なるミーハーなおねえちゃんが、公共の電波を使って与太話をしているだけとしか思えないものだったからだ。速攻で音声を消して、試合を観戦したのは言う迄も無い。

何事にも初めての試みに対しては、多かれ少なかれ批判や戸惑いは生まれるもので在る。野球の新しい楽しみ方が生まれるので在れば、女性アナウンサーの実況はウエルカム。肝心のアナウンス技術が備わっているというのは当然だが、解説者と伍せるだけの野球知識を持った女性アナウンサーの実況を期待したい。個人的には、既に定年退職されてしまった加賀美幸子元アナウンサー(この方)の、あのおっとりとした美しい日本語での実況を聞いてみたかった。


② 広岡達朗氏が激怒&賛美

カネやんと並んで自分が気になるプロ野球OB、否、ハッキリ言えば好きなプロ野球OBの広岡御大。何度も書いている事だが、時折見られるアナクロな言動や、ジャイアンツ至上主義と思える思考には付いていけない所は在るものの、肯定or否定は別にしてあの一貫した一言居士ぶりには敬意すら感じている。*2

そんな彼だからこそ、先日の「新庄選手の引退宣言」や「清原選手の乱闘宣言」には痛烈な批判を繰り広げるのではないかと思っていたのだが・・・。

一昨日の東京スポーツに、両件に対する広岡御大の意見が載っていたのだが、案の定、清原和博選手の乱闘宣言に付いてはぼろ糞に評していた。

20日に行われたファイターズv.s.バファローズ戦で、ダルビッシュ有投手から死球を受けた清原選手が、守るべきもの(家族)を命を懸けて守りたい。もしそういう事(死球)が在れば、命を懸けてマウンドに走って行き、そいつ(相手投手)を倒したい。それで色んな方からの非難、制裁・・・そういうものよりも、もっと大切なもの(家族)を守りたい。と語った事で、球界や野球ファンの間には非難の声が上がっている。勿論、彼の発言に賛意を示す声も無い訳では無いが、大勢は「スポーツの場に、公然と暴力を持ち込むのは如何なのものか?」といった非難の様に思える。

実はこの報道を見聞した際、此処で記事にしようかとも考えたのだが、恐らくは多くのブログで取り上げられるで在ろう事から、敢えて見送っていた。今回、此処では初めて私見を書く訳だが(他の方のブログでは、私見を書かせて貰っていたが。)、基本的にこういった乱闘事件に、「子供の教育上宜しくない。」という意見が過度に幅を利かしてしまう事に抵抗を覚える。選手は皆、生活を懸けて真剣勝負をしている訳で、白熱の余りに乱闘が起こってしまうのは必然と言い切ってしまうのはどうかとは思うが、已むを得ない事と捉えている。唯、この「乱闘已む無し」と考えるのは、選手生命(又は真の生命)を奪い兼ねない危険球を投じられた場合や、明らかに”狙って”球が投じられた場合に限る。

球界では昔から、投手自身の意思乃至はベンチの意思によって、相手チームの打者に死球を投じられる事が多々在った(在る)のは野球ファンなら殆どが知っている”暗黙の事実”だろう。我がジャイアンツも例外では無く、そういった故意的な死球が在ったとOBが証言しているのを見聞した事が在る。こんなケースでは、死球を投じられた打者が乱闘を演じてしまうのも致し方ないと感じてしまう。(破壊王子様が書かれているが、死球を与えた投手に付いて、そのチームの首脳陣が「コントロールが未熟な若手投手故、故意でぶつけた訳では無い。」と弁護するケースが少なからず見受けられるが、こんなのは言語道断。そんなコントロールもままならない投手を起用するとは、監督として失格と断言したい。当たり所が悪ければ、選手生命を奪い兼ねない死球。それを考えると、「コントロールがままならないから許せ。」というのは、余りにも打者を馬鹿にした話だと思う。)

しかし今回の清原選手の場合を考えると、少なくともあの場面(その前にどういった経緯が在ったのかは判らないが。)に関しては、ダルビッシュ投手が故意的に狙って投げた様には見えなかった。好打者に対して内角を鋭く突くのは当然の事。結果的に当ててしまったというのは勿論宜しい事では無いが、当ててしまう可能性を100%回避していては、とても一流打者を抑えられるものではない。そもそも、巷間言われている様に、清原選手の避け方自体がプロのレベルに無いというのも確かの様に思う。ジャイアンツ時代には、当たりに行っている”様な”シーンをしばしば目にした程。

「大切なものを守りたい。」と清原選手は口にしたが、投げた側のダルビッシュ投手にも同様に「大切なもの」が在る。あれだけの打者だからこそ、そういった点を考えて発言して貰いたかった。重複するが、明らかに狙った、又は”真の”危険球を投じられた場合は、乱闘も已む無しと思うが、あの場面はそうでなかったと思うのだ。

「死球に対する報復宣言等、全くのナンセンスで腹立たしい。(中略)そもそもこの選手(清原選手)は内角球への対応が出来ていないから、際どい球を避け切れないだけではないか。自分の技術の無さを棚上げにして、相手投手をぶん殴ろうとは呆れてものも言えない。」と広岡御大は述べた上で、私に言わせれば、休んでばかりいる清原等プロ失格だ。金本を例に出す迄も無く、試合に出て最高のプレーを見せるのがプロ。故障だらけの清原は、試合に出ても全盛期の打撃を見せられないのだから、身を引くべき。と斬り捨てている。「満足に試合に出られない選手はプロ失格。」というのも全く同感だ。

そして、意外だったのは新庄剛志選手の引退宣言に関して、広岡御大が賛美を送っていた事。てっきり「チームの和を乱す、言語道断な行為だ!」と激怒を予想していたのだが、肩透かしを食らった思い。

「変テコな扮装をしてグラウンドに現れたりする姿は、どう譲っても認める訳にはいかなかった。」と期待通り?の考えを吐露しつつも、あの引退表明には感心した。昔の野球人の生き方で在る。もっと言えば、武士道の様なものを感じた。プロならば、自分の技を見せられなくなったら、スパッと辞めるのが筋で在る。として、新庄選手の”美学”を褒め称えていた。”何時もの”広岡御大からすると、不気味な程の絶賛ぶり。

惜しむらくは、「”この時期の”引退宣言に付いては、どう考えているのか?」が載っていなかった事。とは言え、その意見に賛成or反対は別にして、球界の出来事にズバリと斬り込む広岡御大の様なOBの存在は、貴重だと改めて思った次第。
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*1 確かに、「ミソラ発言」で左遷された”様な”男子アナウンサーも居た事を考えると、女性アナウンサーのミスに関しては寛容な土壌が在る様に自分も感じる。

*2 広岡御大の著書「監督論」を今読んでいる最中なのだが、ボビー・バレンタイン監督(第一次政権)が解任された際の経緯が詳しく書かれている。解任を推進した(当時GMの)広岡御大にはずっと否定的な思いを持っていたのだが、解任に到る迄の経緯を読んでやや見方が変わって来てもいる。

此処で詳細に触れるのは避け、個々人が当該本を読んで判断して戴きたいと思う。真実は(当時バレンタイン監督の下でコーチを務めていた)尾花高夫氏等に聞かないと判らない所では在るが、もし事実ならば解任に踏み切った広岡御大の判断も判らないではない。でもそれを踏まえた上でも、続投させるべきだったろうと自分は思う。

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6 コメント

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新庄剛志は武士である? (破壊王子)
2006-04-27 08:34:46
TBありがとうございました。

あの東スポの1面には自分も最初は不思議に思ったのですが、新庄は案外伝統的な野球選手の系譜を継ぐプレーヤーでもあります。バットはしょっちゅう変える(最近もARodモデルを取り寄せたなどと聞きます)など、道具に無頓着なイメージですが、グラブはもう10年以上使いこまれたものを使いつづけてますよね。一番好きだというのが守備だそうですから、自らの動きが「SHINJO」としてのレベルではないと判断しての決意なら、広岡御大が好きなパターンではあります。

暴力云々については同感ですね。とかく派手な部分に我々は目を奪われがちです。乱闘や小競り合いはプロ野球という所詮は「興行・娯楽」の中のスパイスに過ぎないと思っているのでちと騒ぎすぎじゃないの?と思う自分がいます。まあスパイスですから効かせ過ぎでは料理はぶち壊しですし、スパイス単体ではそもそも食えません。

以前も書いたと思いますが、鉄拳制裁だの愛の鞭だのはなぜか野放しでグラウンド上での暴行のみを取り上げることには疑問を感じます。いい暴力と悪い暴力があるのなら、その基準はどこにあるんでしょうね?「殴ったほうも痛い」という指導者の言い訳と「ぶつけた投手も痛い」というぶつけた日本記録保持者の元投手の言い訳が似かよって聞こえることは、決して偶然ではありますまい。
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素晴らしい!!! (久保課長)
2006-04-27 19:43:34
広岡氏、これまでこれといった好感を持ったことのない人物でしたが・・・いやいや、よくぞ言ってくれた!!!

マスコミやプロ野球関係者は長いものに巻かれろ精神で、もはや球界のタブーともなってる清原に対しての批判なんて誰もしなかった(できなかった)ですよね。でも内心は広岡氏が言い放ったようなことを多かれ少なかれ思ってるんじゃないでしょうか。



あれだけ休んであれだけの給料もらえるんですからねぇ・・・先日の死球も実はグリップエンドに当たっただけで、ズル休みするための演技をしたんじゃないかとすら思ってしまいます。
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本文に関係なくてスミマセン・・ (まなぶ)
2006-04-28 01:50:52
こんばんわ♪

この葵三音子という方、どこかで耳にした名前だと思いましたが、

必殺シリーズの歌を歌っていた方でした!

中村玉緒さんもレギュラー出演していた作品で

「必殺仕置屋稼業」

その主題歌

『哀愁』

を歌っていた方です♪
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>久保課長様 (giants-55)
2006-04-28 02:43:12
書き込み有難うございました。



何処の世界にも多かれ少なかれ”タブー”の様な物は存在していますが、球界はそういった物が少なくないですね。破壊王子様も記事で触れられていましたが、「乱闘事件を責めながら、愛の鞭と称してパワハラが平然と行われている事を攻めないのはおかしい。」と。手懐けた”子分”が多い某SDに関しては、マスメディアも及び腰なのが本当におかしいと思っています。



又、KKコンビに対して、腫れ物に触るかの様な持ち上げ方をしているマスメディアが在るのも確かですね。或る時期迄は確かに素晴らしい選手でしたが、今はファンの方には申し訳無いのですが、「引退の時期を遥か昔に逸してしまった虚しさ」しか彼等からは感じられない自分です。



今の清原選手には、”番長”を演じ続けている様な哀れさを感じています。今回もその一環で口にしてしまった発言という面も在ったのではないかと。KKコンビに夢を見させて貰っていた身からすると、醜態をこれ以上晒さずに、潔く身を退いては如何ですか?と彼等に言いたいです。
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清原トーンダウン (ホーマー)
2006-04-29 17:29:18
遅くなりましたがTBありがとうございます。



私も東スポを買う前に清原ボロクソは分かるにしても、新庄賛美は広岡にしては珍しいと思い興味をそそられました。感想としてはgiants-55さんと同様です。



まあ清原はステロイドでガタイもポンコツ同様ですから引退したほうが彼の履歴にも傷が付かなくて良いのではと考えます。



女子アナの実況の話全く同感です。

フジで勘違い女の内田が与太話ばかりしていた時は局に抗議の電話しようかと思ったくらいです。
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女子アナの野球中継 (ハムぞー)
2006-04-29 22:54:06
なかなか難しいでしょうね。



大阪ABCで女子アナが高校野球やCSでファームの試合を中継していますが、なかなかうまくいってないようですね。

出来ないことはないとは思いますが・・。



野球中継の真似をして育ったような子供時代がないと、なかなか難しいかもしれません。
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