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「あなたの番です」:2019年4月14日から9月8日迄、日本テレビ系列で放送されていたミステリー・ドラマ。マンションに引っ越して来た“年の差婚”の新婚夫婦が、住民会で行われた「交換殺人ゲーム」に巻き込まれる姿を描いている。略称は“あな番”。
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自分が“あな番”を始めて見たのは、今年の再放送でだった。「49歳の手塚菜奈(原田知世さん)と34歳の手塚翔太(田中圭氏)という年の差婚の新婚夫婦が、引っ越し先のマンションで“交換殺人ゲーム”に巻き込まれて行く。」という設定なのだが、此の2人の“バカップル振り”も然る事乍ら、「冗談と思っていた“交換殺人ゲーム”が現実の連続殺人事件になって行き、誰が次に殺されるのかも、又、誰が犯人なのかも全く予想が付かない事。」、そして何よりも「癖が強過ぎる登場人物達(特に『奈緒さん演じる尾野幹葉。【動画】』と『大方斐紗子さん演じる赤池幸子。【動画】』は強烈な個性で、一度見たら忘れられない事だろう。)。」に魅了され、全作品を見てしまった。
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手塚菜奈(原田知世)と手塚翔太(田中圭)が、マンション「キウンクエ蔵前」に引っ越してから2年後、結婚する事を決め、船上ウエディング・パーティーにマンションの住人達を招待する。ところが、パーティーで殺人事件が発生。更に、逃げ場の無い船上で、出席者が次々と殺されて行く。
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今回観た映画「あなたの番です 劇場版」、ドラマ版と最も異なっている設定は、「“交換殺人ゲーム”が始まらなかった世界を描いている。」という事。冒頭の住民会の場面で“交換殺人ゲーム”の話が出るものの、「マンションの住民は皆知り合いなので、交換殺人なんて成立しないでしょ。」といった翔太の言葉により、“交換殺人ゲーム”は始まらない事に。
ネタバレになってしまうが、ドラマでは死んでしまう菜奈は、映画では死なない。又、ドラマでは真犯人だった人物は、映画では真犯人では無く、殺されてしまう役所となっている。そんな感じで、ドラマ版とは全く異なる世界観だから、「どういうストーリー展開をして行き、誰が死ぬのかや真犯人が全く見当付かない。」のだ。テレビ版と全く変わらないのは、菜奈&翔太夫婦のバカップル振りと登場人物達の強過ぎる癖。
元々“現実的には無理が在る設定”なのだけれど、「“矢”が腹に突き刺さっている或る人物が、あんなにも喋ったり、又動いたりする。」のは無理が在り過ぎ。本物の矢では無いにしても、腹に突き刺さっているのは事実なのだから。此の点は、興醒めしてしまった。
最後の所で、尾野幹葉の“夫”の正体が明らかになるのだが、余りにも意外過ぎて笑ってしまった。又、クレジット・タイトルが始まっても、決して席を立ってはいけない。物語が続くからで、菜奈に関する或る場面が映し出される。「映画版は、ドラマ版と全く“別の世界”を描いているんでしょ?なのに、何故、ドラマ版と同じ“状態”になっているの?」と頭が混乱する事だろうが、“馬鹿馬鹿しい結末”にも笑ってしまうに違い無い。
総合評価は、星3つとする。