************************************************
「卵巣凍結で癌患者3人が出産 国内初、治療一段落後に移植」(11月20日、共同通信)
「癌患者の女性から卵巣を取り出した後、急速に冷凍して保存し、治療が一段落したら再び移植する不妊治療で、30~40代の3人が出産していた。」事が19日、判った。聖マリアンナ医大(川崎市)が手法を開発し、臨床研究を進めていた。国内では此の手法で、若くして月経が無くなった早発卵巣不全の女性が出産した例が在るが、癌治療を受けた患者の出産が明らかになるのは初めて。
癌患者が治療前に生殖能力を温存する為の選択肢が広がり、特に月経が始まっておらず、卵子を採取するのが難しい小児癌患者の重要な手段になると期待される。
************************************************
「夫婦揃って自分達の子供が欲しかったのに、奥さんが癌に罹患して子宮や卵巣を取り除かなければならなくなった為、泣く泣く子供を諦めた。」という話は、昔から良く見聞する。「望まない子供が生まれてしまい、結果的にネグレクトに走ってしまう夫婦が存在する。」一方で、そういう夫婦が存在するというのはとても気の毒だし、「何とかならない物か。」と思っていた。なので、今回のニュースは喜ばしい事。
唯、気になる点が無い訳では無い。「卵巣を取り出し、凍結してから、再び移植する迄、何の位の日数が空いたのか?(→何の位の日数なら、問題無いのか?)」や「母体や赤ちゃんに、少しでも悪影響は出ていないのか?」等だ。
そういった点が完全にクリアされれば、「医学の進歩って凄いなあ。」と手放しで喜べるのだが。