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「【甘口辛口】遠藤がホリエモン等と相撲を取る事にどんな意味が在るのか」(4月29日、サンスポ)
相撲ファンの新規開拓とはいえ、此処迄遣らなければならないのか。26~27日の2日間、千葉・幕張メッセで開かれた春巡業・超会議場所。インターネット動画サイト「ニコニコ動画」のイヴェントの目玉企画で土俵脇には大型スクリーンが設置され、他のイヴェント・ブースからは大音響が響き渡る、相撲には縁遠い雰囲気の中で行われた。
関取が有名人や一般人と相撲を取る企画では、人気者の遠藤が初日に“ホリエモン”事堀江貴文さん、2日目はナインティナインの岡村隆史、“ビッグダディ”事林下清志さんと対戦した。子供や中高校生に稽古を付けるならいざ知らず、此の人達と相撲を取る事にどんな意味が在るのか。
遠藤は岡村を軽々と御姫さま抱っこして笑わせた。2月には遠藤に抱っこされる企画に8,000人以上が応募し、国技館には夏場所中、御姫さま抱っこの顔抜きパネルも設置される。「遠藤と言えば、御姫さま抱っこ。」のイメージがすっかり定着した。入幕から5場所目、今が一番大事な時なのに、「客寄せパンダ」の様で気の毒でも在る。
来月11日初日の夏場所に向け、24日には新番付が発表された。本来、番付発表後は巡業等無く、稽古に集中し、緊張感を高めて行くものだ。29日には横綱審議委員会の稽古総見が在る。此の変則巡業の御蔭でモチヴェーションが上がらず、協会幹部から「気合が足らん。」と怒られたとしたら、力士は割に合わない。
有名人との笑える相撲より、ネット世代には力士達の激しい稽古で、逆に「こんなに厳しい世界なのか。」と知って貰いたい。本物を確り見せ、良さを判ってくれるファンを如何に開拓するか。腰を据えて取り組むべきだろう。
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此の記事を読んで頭に浮かんだのは、1983年4月30日の「ブレーブスvs.バファローズ」戦の試合前に行われたイヴェント。“世界の盗塁王”として名を馳せていた福本豊選手が、矢張り快足で知られた同僚のバンプ・ウィルス選手と共に、競走馬を交えての「人馬特別レース」に駆り出されたのだ。当時は非常に話題になったし、今でもディープな野球ファンの間で折に触れて話題になったりするイヴェントだが、(当時は)不人気だったパ・リーグを盛り上げる為とはいえ、「超一流選手の福本選手に対して、失礼なイヴェントだなあ。」と個人的には思ったもの。
“企業努力”は大事な事。若貴ブームの頃を思えば、相撲人気は低迷しているし、「相撲に興味の無い人間に、少しでも興味を持って貰いたい。」と様々なイヴェントを仕掛けるのも判らないでは無い。抑、「花相撲」という言葉が在る様に、「客寄せを第一義にした様なイヴェント」が在っても良いとは思う。
でも、今回の様に「関取と有名人が対戦するというイヴェント」は、自分も余りピンと来ない。確かに相撲に興味が無い人間の耳目を集めるかもしれないが、こういうイヴェントだと概して、一時的な興味に終わってしまうのではなかろうか?八百長問題等、旧態依然とした悪しき部分を徹底的に改め、迫力溢れる取組を多く見せる事が、結局は多くのファンを生み出し、そして相撲人気を高める事になると思うが。
某社長と遠藤との取組は、力士本人の意志もあるので、マネジメントの交渉勝ちというものなのでしょうが、力士はこだわりの強い職人気質であって欲しいです。小さな仕事は断るぐらいでないと。
相撲協会とやくざとの関係を断ち切るといいますが、今の時代、伝統的な業界であれど、孤立してはいられないわけで、代わりに、芸能界との関係が強くなっては、こういった安売り・大衆迎合は断たれないと思います。
八百長自体、綱紀の緩みが原因でしょうが、そうした感情は、こういった業界との関係から生まれるものではないでしょうか。やくざの仁義・面子へのこだわりが、相撲協会を引き締める事もあると思います。
宮仕えと同じで、本人の気持ちよりも、組織の意思の方が優先される事が多く、力士の中には嫌々参加しているケースも在るかもしれませんね。
興行とやくざとの関係は昔から密接と言われ、「密接で在るが故に、開催地域とのトラブルを避けれたり、万が一トラブルが発生した場合にも、解決が早い。」なんて言われます。
唯、「やくざ組織の本質が、暴対法(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%B4%E5%8A%9B%E5%9B%A3%E5%93%A1%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E4%B8%8D%E5%BD%93%E3%81%AA%E8%A1%8C%E7%82%BA%E3%81%AE%E9%98%B2%E6%AD%A2%E7%AD%89%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%B3%95%E5%BE%8B)実施以降大きく変わって来ている。」とも言われ、昔程の影響力は無くなって来ているという話も在りますね。
1990年代のこと、ある有望力士。場所中のNHKインタビューでの態度が不機嫌・無愛想・やる気なし!のひどいものだった。ところが、この力士、所ジョージにかわいがられており、所の番組に頻繁に出ていたのだが、NHKとはまるで別人。相撲ファンしかみない本場所とNHKインタビューをあの態度で、広く一般視聴者が見る所の番組ではまさに超高齢者が相撲取りのことを時々貶して言う「男芸者」そのものの姿。
その有望力士、そこそこ上まで行ったが後一歩届かなかった。そういう面があったからという気がしてならないです。
そういや朝青龍もドサ周りをサボりがちだったが、タニマチや芸能人との会食には積極的だったと聞く。
極端な例2種ですが、良くも悪くもそういう世界と思っています。
人や場所によって、態度を露骨に変える人間って、凄く嫌ですね。相撲界のみならず、こういう輩は少なからず居る。上には媚び諂う一方で、下に対しては奴隷に接するが如き態度を取るという輩が、以前勤務していた会社に居ました。上層部から「愛い奴じゃ!」と可愛がられ、牛蒡抜きで出世して行きましたが、何しろ仕事が出来ない人物だったので、部下達は其の尻拭いで大変そうでした。