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「米アラスカ州沖の楚蟹漁、初めて禁漁に 数十億匹が周辺の海から消滅」(10月17日、CNN.co.jp)
米アラスカ州沖のベーリング海で行われていた楚蟹漁が、今年初めて中止になった。ベーリング海の楚蟹は、此処数年で数十億匹が姿を消している。アラスカ州漁業委員会と北太平洋漁業管理協議会は此の程、ベーリング海の楚蟹の個体数が、漁を解禁出来る基準値に満たなかったと発表した。
アラスカ州漁業狩猟局によると、楚蟹の個体数は2018年の約80億匹から、2021年には約10億匹へと激減した。
ベーリング海で水揚げされる蟹の中で、楚蟹は突出して多い。其れだけに「雌や幼生も含めて、何十億匹も居なくなったのはショックだった。」と同局の専門家は指摘する。
発表によると、今年はブリストル湾の鱈場蟹漁も2年連続で禁漁となった。
州漁業狩猟局の専門家は禁漁の理由として、自然増加数を超える量の蟹が、ベーリング海で水揚げされている可能性が在ると説明した。
2021~2022年に掛けての調査によると、成体の雄の楚蟹は約40%減少し、残された量はベーリング海全体で約2万トンと推定される。
米海洋大気局(NOAA)の専門家は、楚蟹の激減には気候変動が重大な影響を及ぼしていると指摘する。
楚蟹は水温が2度以下の冷たい海に生息する。然し、アラスカ周辺で海水温が上昇し、海氷が解ける中、楚蟹の生息は難しく成りつつ在る。
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「ベーリング海の楚蟹の個体数が、僅か3年間で8分の1に激減した。」というのは、非常に衝撃的な話だ。「地球温暖化なんて、全くの絵空事だ。」と主張する人も居るけれど、今回の楚蟹激減を始めとして、少なからずの“異常”が地球上で発生している事を考えると、「全くの絵空事と主張する事こそが、全くの絵空事だと思う。」のだけれど・・・。