「年賀状の発売開始」と共に、自分が「今年も終わりに近付いているんだなあ。」と感じてしまう“風物詩”が、「『ユーキャン新語・流行語大賞』の候補語発表」で在る。昨日、其の候補語が発表となったので、今年も「新語・流行語大賞」を予想してみる。
2004年以降、当ブログでは毎年「新語・流行語大賞」を予想をしているが、過去8年間の「予想」と「結果」は下記の通り。
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[新語・流行語大賞]
【2004年】
(予想) 「冬ソナ」、「韓流」&「ヨン様/ヂウ姫」
(結果) 「チョー気持ちいい」
【2005年】
(予想) 「小泉チルドレン/小泉シスターズ」
(結果) 「小泉劇場」、「想定内(外)」
【2006年】
(予想) 「イナバウアー」
(結果) 「イナバウアー」、「品格」
【2007年】
(予想) 「そんなの関係ねぇ&オッパッピー」
(結果) 「(宮崎を)どげんかせんといかん」、「ハニカミ王子」
【2008年】
(予想) 「グ~!」、「サブプライム」
(結果) 「グ~!」、「アラフォー」
【2009年】
(予想) 「こども店長&こんなところ来とうはなかった」、「国営マンガ喫茶」
(結果) 「政権交代」
【2010年】
(結果) 「ゲゲゲの」
【2011年】
(結果) 「なでしこジャパン」
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2006年及び2008年は半分だけ当て、昨年は1点当てとは行かなかったものの、何とか“完全的中”。
今年の候補語は、此方に載っている50語。昨年は60語だったので、10語減らされている。近年特に思うのは、「新語でも流行語で無いのでは?」と感じてしまう用語が、候補語に多く載っている事。2010年の「新語・流行語大賞」に選ばれた「ゲゲゲの」なんて新語でも流行語でも無いと思うし、今年の候補語で言えば「これまでに経験したことのないような大雨」等もそう。
人口に膾炙する用語自体が年々減っている中、無理無理に候補語を多く選んでいる様な感じが在り、白けてしまう面も在る。そういった理由からか、今年は候補語を50語に減らしているが、もっと減らしても良いのではないか?「候補語を30語位にし、そしてトップ・テンでは無く、トップ・ファイヴを選ぶ。」という“少数精鋭主義”の方が、「新語・流行語大賞」の価値は高まると思うが。まあ、そんな価値の高さを、誰も求めていないだろうけれど。
過去8年間の傾向を分析すると、「候補語の中から“原則”10語をトップ・テンとして選出し(2010年度は「特別賞」というのが別に設けられた為、“実質的には”「トップ・イレヴン」となった。)、其の中から1語乃至は2語を『新語・流行語大賞』としている。」様だ。トップ・テンに選ばれた言葉を「社会・経済分野」、「TV・芸能分野」、「政治分野」、「スポーツ分野」、「文学分野」に分けると、過去8年間の内訳は次の通り。
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[2004年~2011年のトップ・テンの内訳]
(社会・経済分野)
2→5→3→3→3→4→5→6[平均:3.8/年]
(TV・芸能分野)
2→1→2→3→2→1→4→2[平均:2.1/年]
(政治分野)
2→2→1→2→3→3→1→1[平均:1.8/年]
(スポーツ分野)
2→1→3→1→1→1→1→1[平均:1.3/年]
(文学分野)
2→1→1→1→1→1→0→0[平均:1.0/年]
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此の結果から「社会・経済分野:4語、TV・芸能分野:2語、政治分野:2語、スポーツ分野:1語、文学分野:1語」というのが平均的なトップ・テンの内訳と想定し、其れを“基本線”に、トップ・テンを選んでみる事にする。
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[2012年のトップ・テン予想]
(社会・経済分野)
「オスプレイ」
「ナマポ」
「iPS細胞」
「街コン」
「ステマ」
(TV・芸能分野)
「ワイルドだろぉ?」
(政治分野)
「維新八策」
「近いうちに解散」
(スポーツ分野)
「手ぶらで帰らせるわけにはいかない」
(文学分野)
「佐川男子」
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“アキバ族”に人気が高い麻生太郎元首相を強く意識してか、自民党総裁選の候補者としてTV番組に出演した際、「俺も、若者文化には精通しているんだ!」と許りに、或る“2ちゃんねる用語”を口にした石原伸晃前幹事長。結果として「軽過ぎる。」等の多くの非難を浴び、総裁選レースから脱落したが、其の或る用語「ナマポ」は、トップ・テンに外せないだろう。
又、「iPS細胞」も、其の研究でノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授の存在も然る事乍ら、「長門裕之氏そっくりの顔で、嘘許り付いていたおっちゃん。」の存在でも有名になってしまった。此の用語も、トップ・テンからは外せない。
候補語に澤村拓一投手が口にした「明日も勝つ!」が入らなかったのは、個人的に残念だった。彼の一言が無かったなら、ジャイアンツは日本一達成どころか、CS突破も危うかったと思っているので。今季のジャイアンツの命運を大きく変えた一言だったのは、間違い無いだろう。
過去の傾向を考慮すると、トップ・テンの中から「新語・流行語大賞」に選ばれる用語は、「次の4条件を、極力満たしている物。」と推察される。
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[「新語・流行語大賞」に選出される可能性が高い用語の4条件]
① 老若男女を問わず、幅広い層が認識&使用している(た)言葉。
② 世界的なイヴェントの開催年は、其の関連用語が選ばれ易い。
③ 悲惨なイメージの在る言葉より、そうで無い言葉の方が選ばれ易い。
④ 其の言葉に関連する人物が明確で、且つ“賑やかしとして”授賞会場に来られる事が望ましい。
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「年明け早々にも、衆議院議員総選挙が行われるのではないか?」と巷間取沙汰されている中、「新語・流行語大賞」が発表される12月3日というのは、政治的に非常に微妙な時期とも言える。特定の政治家や政党に対してプラス・イメージやマイナス・イメージを与え兼ねない用語は、“今年に限って言えば”、少なくとも「新語・流行語大賞」に選ばれないのではないだろうか。
で、諸々を考え合わせた上で、今年の「新語・流行語大賞」は、次の用語と予想した。
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[2012年新語・流行語大賞の予想]
「ワイルドだろぉ?」
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「維新八策」と「ワイルドだろぉ?」の2語同時受賞の可能性も捨て切れないが、上記した様に「『選挙近し。』の状況では、選出に“自主規制”が働くのではないか。」と考え、「ワイルドだろぉ?」だけの受賞と予想。
以前の記事「“一発屋”で終わるか否か」でも触れた様に、「スギちゃん氏の笑い」というのが自分は全く理解出来ないし、面白いと思った事も全く無いけれど、彼のギャグ「ワイルドだろぉ?」が子供達を中心に大流行したのは事実。「流行語」と言える用語が、久々に選ばれた気がする。
最後に、今年の「このミステリーがすごい!(国内編)」の1位も予想。「今年刊行されたミステリーの中から、飽く迄も自分が読了した作品。」に限定して選んでみると、池井戸潤氏の「ロスジェネの逆襲」を推したい。今年読んだ小説の中では、飛び抜けて良い出来の作品だったから。唯、此の作品が「ミステリーの範疇」に入るかは微妙で、もし此の作品が対象外ならば、東野圭吾氏の「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を1位に推す。
ネットでこそこそやネットで人格を変えて、ではなく、公共の電波を使って2ちゃんねる用語を使うことは決して「ナウいヤング」ではなく、恥とされているであろうことは想像に難くないのに。
だいたい2ちゃんねるユーザーの平均年齢は40前後が多いとされているらしいですね(なるほど、と感じる。オタク世代、アニメ世代だ)
まあ本命はスギちゃんでしょう!
自民党総裁選の折、「報道ステーションで」は各候補者をゲストに呼んで、様々な質問をぶつけていました。石原幹事長の場合、申し訳無いけれど何を言いたいのかが良く判らない儘時間が過ぎて行き、最後の方で「ナマポ発言」が飛び出した次第。口にした後「俺は“ヤング”の言葉も知ってるんだぞ!」といったやや得意げな表情だったのが、此の人のピントのずれ方を露骨に視聴者に感じさせてしまった感が在りましたね。
冗談というのを本人や周りが理解した上で「ミンス」だ「ナマポ」だという2ちゃん用語を使うのなら未だ判るのですが、真剣な会話の中でこういった用語を得意満面に使っている人、其れも良い年をした大人が居たりしますが、概してこういう人達は「自分だけの世界の中で、全てを完結させようとしている。」様に感じますね。