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「ダル不参加で山本監督『困った。』 其れでも『前に進むしか無い。』」(11月7日、スポニチ)
レンジャーズのダルビッシュがWBC日本代表への不参加を表明した事に、山本浩二監督は7日、苦しい胸の内を吐露した。
ダルビッシュ不参加の一報に山本監督は「困った。」と一言。其れでも気を取り直し、「唯、こういう結果になれば仕方無い。前に進んで行くしか無い。」と話した。
大リーグでプレーする日本選手6人に出場を要請したが、色好い返事は難しそう。「メジャーの投手は、3月は厳しい。」とメジャー選手参加零で大会に臨む事が現実味を帯びて来た。
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「ダルビッシュ有投手は、“侍ジャパン”に参加しないのではないか。」という噂が以前より在ったが、噂は現実の物となってしまった。日本の大エースで在る彼が不参加というのは、WBCで3連覇を目指す日本にとって大きな痛手で在るのは間違い無い。彼が不参加を決めた事で、他のメジャー組も雪崩を打って不参加に回る可能性も。
4月9日以降ずっとアメリカン・リーグ西地区の首位を守り続けて来たレンジャーズだったが、終盤に大失速し、最終戦で敗れた事で地区優勝を逸してしまった。ワイルド・カード・ゲームにも敗れてしまった事で、「来季は、何としても雪辱を遂げたい!」とレンジャースの面々は思っている事だろう。
チームの柱として投げ続けて来たダルビッシュ投手。今季終盤は、満身創痍だったと聞く。「来季、エースとしてレンジャーズを世界一にする。」という思いが強ければ、「WBC参加を回避する。」という選択をしたのも理解は出来る。
WBCの第1回&第2回大会に参加しなかった事で、松井秀喜選手には「裏切り者!」等の心無い非難が浴びせられた。又、第2回大会でドラゴンズの選手達が揃って辞退した際にも、「身勝手だ!」等の非難が集中。彼等は“悪者扱い”されてしまった。メジャー組が揃って不参加という事になれば、同様の非難が巻き起こるのではないかと懸念している。
4年前の記事「御国の為」で書いたけれど、「レギュラー・シーズンなら話は別だが、契約上の“縛り”が無いWBCに関して、選手達に参加を無理強いは出来ない。個人事業主たる選手達に『生活権を自らが守る。』という思いが強くて当然で、怪我の補償等の面で不安が在る環境では、『御国の為』と参加を迫られるのも気の毒。」と考えている。2009年の第2回大会でMVPとなった松坂大輔投手が、股関節痛を悪化させ、其のシーズンは4勝に終わってしまったという現実も在るし。
「侍ジャパンは、考えられ得る最高レヴェルの選手で構成して貰いたい。」という気持ちは自分も在る。だからダルビッシュ投手の不参加は非常に残念だし、メジャー組が揃って不参加となる可能性にも懸念を覚えている。でも、選手やチームの事情も在る事だし、不参加となった選手の事を詰ったりしても仕方無い。参加出来る選手の中から、より良い選手を抜擢するだけだ。
唯、悪意で考えれば「WBCで侍ジャパンを優勝させたくないと考えるメジャー・リーグが、(メジャー在籍の)日本人投手を出場させない様に画策する。」というケースも否定は出来ない。一流選手が次々にメジャーへ移籍する近年、「どうしても侍ジャパンに参加したい。」と思う選手は契約する際に、然る可き条項を盛り込む事も考えた方が良い。
口の悪い同僚は「浩二だからますます来ないかも」なんて更に憶測してました
「北京オリンピックでの失地回復を図る為、彼の御仁が山本監督の陰で“院政”を敷くのではないか?」という嫌な予感が在り、「もしそうだったら、ダルビッシュ投手を初めとして、(彼の御仁)に良い印象を持っていないとされる選手達が不参加宣言するだろうな。」とは感じていたのですが、幸いにも“其の影”が感じられなかったので、「良かったなあ。」と思っていたのですが・・・。
監督としての能力は別にして、選手時代から山本浩二氏には嫌なイメージが無いので、「貧乏籤を引いてしまったなあ。」という気の毒な思いが。今回の大会に関しては誰が監督を務めようとも、3連覇するのは相当難しいでしょうし。
その点サッカーは違いますね。レギュラーシーズンであろうと、ワールドカップを最高の舞台ととらえて、一流選手を惜しげもなく送り出すわけですから。
日本でも若い世代では野球よりサッカーのほうが人気があると聞きますが、ファン人口はもう逆転してるのでしょうかね。
野球がサッカーの如く「世界規模の人気を誇る。」には到らない要因に、用具に金が掛かり過ぎるというのが在りますよね。極端に言えばボールとゴールさえ在れば出来るサッカーに比べて、野球はグラブだ球だバットだと金が掛かる。だから途上国だと、中々普及しないという面が在ります。
そして御指摘の様に、サッカーは「世界で闘う事が至上目的。」という感じが在りますけれど、野球の場合は日米共に「内向きさ」がどうしても在る。
以前の記事でも書いたのですが、日本の場合はセカンド・キャリアに対する組織挙げてのバックアップ体制というのがサッカーは確りしているけれど、野球の場合は未だ未だ劣っている感が。其の辺も何とかしないとファン、特に若いファンは野球から離れて行ってしまうでしょうね。
今後とも、何卒宜しく御願い致します。