ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

原発に関わった人々

2011年04月10日 | 時事ネタ関連

東日本大震災が発生してから間も無い頃、政党所属の議員が被災地を訪れ、行方不明者の捜索等でバタバタしている現地の職員を捕まえて、被害状況のレクチャーをさせたそうだ。報道を見聞すれば十二分判るで在ろう質問を繰り広げる其の議員の傍らでは、某政党の職員がカメラを抱えて、只管遣り取りを収録していたと言う。「の先生は、此れだけ頑張っています!」という、“信者達”へのアピールなのだろう。

 

被災地を訪れる政治家や有名人の中には現地の職員の元を訪れ、「現状確認」をしている者がチラホラ見受けられる。自ら望んで訪れたのか、それとも乞われて訪れたのかは判らないけれど、唯でさえ多忙を極めている職員達を、自己アピールのだけに呼び付けているのだとしたら、絶対に止めて貰いたい。「現状確認」の名を借りた、単なる「業務妨害」に過ぎないと思うから。

 

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「1,700万円を自民側に献金=東電役員、2007年から3年間-『組織包み』の指摘も」(4月9日、時事通信

 

東京電力の役員の大半が自民党の政治資金団体国民政治協会」に対し、2007年から3年間で計1,703万円の政治献金をしていた事が8日、明らかになった。組織包みの「事実上の企業献金」との指摘が出ている。福島第1原発の事故を巡り東電と経済産業省の「凭れ合い体質」が問題視される中、此れ迄原子力政策を推進して来た自民党と東電との関係も問われそうだ。


現在、閲覧可能な政治資金収支報告書は2007~2009年分。国民政治協会の収支報告書によると、東電役員は、2007年は42人が543万円、2008年は50人が591万円、2009年は47人が569万円を其れ其れ献金した。

献金額は職位にほぼ横並びで、例えば2009年は勝俣恒久会長と清水正孝社長が30万円、6人の副社長は全員が24万円、9人の常務は1人を除き12万円だった。


役員の献金は2007年以前も行われていたと見られる。官報によると、勝俣会長に関しては2000年と2001年に各24万円、社長に就任した2002年以降は毎年30万円献金していた。

2009年分の献金は12月に集中しており、同年8月の衆院選で敗れ、野党に転落した後も自民党への資金提供が続いていた事になる。一方、民主党の政治資金団体「国民改革協議会」の収支報告書には、役員からの献金は無かった。


政治資金団体は、政党が1団体に限り届け出る事が出来、企業・団体献金の受け取りも認められている。、東電は石油ショック後の1974年、電気料金引き上げへの理解を得る為、政治献金の廃止を決めた経緯が在る。東電役員の献金に付いて、同社広報部は「飽く迄個人の判断で役員が名を連ねた。会社が指示したり、強制したりした事は無い。」と説明。又、国民政治協会事務局も「純粋な個人献金として受け取り、収支報告書に記載している。企業献金との認識は無い。」としている。

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個々人が見事な迄に横並びな献金額というのに、其れでも「組織包みでは無い。」とか「純粋な個人献金。」と言い張るのが凄い。「他党の政治献金に関しては執拗に責め立てるも、自分の党の政治献金には素っ惚ける。」という構図は、民主党も自民党も全く変わらないという事だ。

 

福島第一原発の事故の発生を受け、「政府の始動に問題在り!」とか「政府が無能!」等と糾弾している議員達が居る。確かに政府の対応には御粗末さを感じる点も在るし、其の点では糾弾されても当然だろうが、与党の立場でウン十年に亘って「原発は絶対に安全!」と言い続け、原子力政策を推進して来た自民党の議員が一方的に糾弾しているのには、「良く言うよ。」という思いが。

 

自分に色々調べた上で「安定したエネルギー確保の観点から、原発は必要不可欠。安全面も充分考慮されている様だし、問題無いだろう。」と判断&推進して来た議員は別だが、「良く判らないけれど賛成しておこう。政治献金もごっそり貰えるし。」という考えだけで推進して来た議員は、「国民の生命と引き換えに利益を得て来た。」と言われても仕方無い。 

 

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宣伝責任も!?勝間和代氏等原発事故で困惑の訳」(4月8日、zakzak

 

福島原発事故の影響は益々拡大している。東京電力だけで無く、電力各社で原発促進オール電化に一役買った有名人達は“想定外”の事態に戸惑っている。

中部電力は震災直後から原発促進のテレビCMを自粛している。起用されていたのはタレントの薬丸裕英(45歳)、経済評論家の勝間和代氏(42歳)、弁護士の北村晴男氏(55歳)の3人。

元アイドルの妻、息子3人、娘2人を持つ薬丸は、「子供達の為にも・・・CO2を出さない。」と、環境に優しい原発を訴えていた。経済性を重視して人選されたのは勝間氏。「経済成長の為には、エネルギーは量とコスト両方が安定していないといけない。」と呼び掛けていた。

 

そして、人気番組「行列ができる法律相談所」(動画)で御馴染みの北村弁護士は「エネルギー資源の96%を海外から輸入に頼っている・・・。」と、原発の有効利用を訴えていた。

 

一方、計画停電と共に「オール電化商品」も苦境だ。東京電力では販売を休止している。当初は「エコで経済的に優れている。」とアピール。オール電化は90万件近い家庭に普及し、テレビCMではタレントの滝川クリステル(33歳)が「オール電化リフォームで、CO2削減の切り札にしませんか?」と微笑み掛けていた。

同じく中部電力では女優の宮崎あおい(25歳)、関西電力では黒木瞳(50歳)がCMの顔だが、電力事情が国家的一大事になっている今、電力各社のCM内容も変わらざるを得ない事態だ。

芸能評論家の肥留間正明氏は、「タレント達は一流企業のCMに影響が出るとは夢にも考えなかっただろう。勿論原発事故はタレントに全く責任は無い。しかし、昨今の判例では、宣伝責任を問われる事が在る。」と話す。タレントにとって企業の顔になる事は、思わぬリスクを伴うのだ。

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5年前の記事「無責任」でも触れたが、非常に胡散臭い会社の広告塔を務め乍ら、其の会社が社会問題化すると「私は一切実態を知らなかった。騙された私も被害者だ!」等と空々しい言い訳をする有名人が結構居る。普通じゃ考えられない様な高いギャラを得ていたり、高待遇を受けていたりするのに、「そんな言い訳が通用するか!」と思ってしまう。こういうケースでは「多くの被害者を生み出すのに加担した。」として、広告塔を務めた有名人も罰せられるべきと考えるのだが、原発推進のCMに出演していた有名人が“一律に”非難されてしまうのは気の毒な気がする。「原発推進」は国策だった訳だし、少なからずの国民(自分も含めて。)は「原発=危険」という思いを持ちつつも、「潤沢な電気による快適な生活」を享受していたのだから、同様のスタンスでCMに出演していたで在ろう彼等を責められないと思うから。唯、原発の危険性を深く認識していたのに、「金さえ貰えれば、何でもします。」的な感じで、無節操にCMに出捲っていたとしたら、話は全く別だけれど。

 

で、此の記事を読んで「えっ?」と思った事が在る。「関西電力では黒木瞳(50歳)がCMの顔」という部分だ。「関西電力の原発推進CMの顔といったら、彼の御仁じゃないの?」と思ったから。関西方面在住の知人から以前、「原発推進のCMで、良く彼を見る。」と聞いていたし。不思議に感じていたのは自分だけでは無かった様で、(まめ)たぬき様も「これも言論統制なんでしょか?」という記事で疑問を呈しておられる。

 

「不都合な記事」という事で彼が圧力を掛けたとは言わないけれど、黒木瞳さんだけを「CMの顔」としている元記事には公平さが欠けている気がする。又、彼も少なからずの国民と同様に「原発の安全性」がこんなにも脆弱とは思っていなかったろうから、CM出演している事だけで彼が責められるのはだろう。

 

原発推進のCMに出演していた有名人達が、謝罪等をする必要は全く無い。唯、結果的に「広告塔」を務めていたのは事実で、若し少しでも良心呵責に苦しんでいる“ならば”、得たギャラから一部、極端に言えば1円でも構わないので、復興の為に寄付したら良いとは思うが。


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10 コメント

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C電からのおしらせ (spa supernova)
2011-04-10 14:37:22
3月の電気代と一緒に
「○○原発に見学に来ませんか
エコでクリーンな電力」(いつ印刷したのか知らないが福島第一のウランを再処理したうんたらかんたら・・・と書いてあった)

「オール電化の家」(これはまだインフォマーシャル番組も流れてるかも)

チラシが入っていました。田舎のほうだとプロパンガスやめてオール電化にした家結構あります。
でも災害のときって都市ガスは確かに復旧が最後なんだけどプロパンは結構強いんだよなー。

なんとなく○○原発に今見学に行こうと言う人が居たらその人がどんな人なのか見てみたい気も(嫌がらせ目的の野次馬の人だろうか?とか)

C電力もQ電力もあとたぶんT電力やHK電力にK電力も野球などの大口スポンサーなんで廻りまわって影響が出やしないか心配。ナゴヤドームにもでっかい『中部電力』の広告出てるし。CやQならまだ大丈夫と思うが東電管内だと、ちょっとね・・・
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>spa supernova様 (giants-55)
2011-04-10 21:12:00
書き込み有難う御座いました。

避難所を慰問したアントニオ猪木氏が、避難民の前で「元気ですか?」という決め台詞を口にした際、やや気まずそうな表情でも在りました。「皆を元気付けたい。」という思いが根底に在るだろうし、彼の決め台詞でも在るので此の場合は許容範囲と言えましょうが、原発事故や輪番停電実施の最中に、其れ等に纏わる宣伝というのは、何ともタイミングが悪いのは確かでしょうね。
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責任 (悠々遊)
2011-04-10 21:23:41
社会的責任という点で言えば、有名タレントのCM出演には当然責任は付いて回ると思いますが。「危険はある程度認識していた」ならば尚更に。

時流に乗ったばかりの泡沫タレントなら、その仕事を断ればたちまち干される、という危機感もあるだろうから、責任対象にするのは気の毒に思うけれど、社会的地位を確立している有名人なら、自分の判断でCMを選ぶことも出来るでしょ?

かつて焼肉のたれのCMに出ていた女優が、「私は菜食主義者」と口を滑らせて干されたことは記憶してます。この場合は自己の信念を曲げてギャラに走った結果、「うそつき女」のレッテルを貼られたわけですが。
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>悠々遊様 (giants-55)
2011-04-10 21:36:25
書き込み有難う御座いました。今回は此方にレスを付けさせて貰います。

「広告塔になった有名人の社会的責任」に付いては、事例事例で判断に難しい部分が在る様に感じています。記事でも書いた様に、明々白々に胡散臭い会社の広告塔を務めていた場合に関しては、社会的責任を問われて当然。此れは「判断する我々の殆どが、其の胡散臭い会社とは無関係(利益を享受していない)。」という事も大きい。

しかし原発推進のCMに関して言えば、「我々の少なからずが原発の危険性を大なり小なり認識していたとしても、電気による豊かな生活を享受していた。」という点に於いて、CM出演していた有名人達と「同罪」と言えなくもない気がしていて、「彼等を批判するのは気の毒。」という思いが正直在る。でも「明らかに危険なのを判っていて、金銭の為だけに無節操に出演していた。」というので在れば、話は全く別ですが。

人間誰しも、過ちは犯してしまうもの。過ちを認識した時点で「シラッと素っ惚ける。」のか、それとも「今回の事態を受けての説明をしたり、ギャラの一部を寄付する。」のかで、其の人の人間性が計れる事は確かでしょうね。
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広告塔の責任 (はし れんたろう改めマラソン・マン)
2011-04-11 08:48:47
ちなみに、S電力ではCMに玉木宏氏を採用しておりました。

http://www.youtube.com/watch?v=GFxkfeL4D-A&NR=1

広告塔の責任、というと、いわゆる企業が何らかの不祥事を起こすと、その企業の運動部が休部になる、というのがお決まりのパターンです。

かつて、僕が別名義で運営しているマラソンファン・サイトにて、アテネ五輪の女子マラソン金メダリストの当時の所属企業(先物取引の会社でした。)の「被害者」を名乗る人から、その企業の非道い手口を延々と掲示板に書き込まれてウンザリしたことがありました。

僕自身は、

「所属企業の業務と、ランナーの評価は関係ないと思います。」

「先物取引や消費者金融が悪、だというのなら原発を運営する電力会社や有害物質を排出する化学工業や、保険金未払いの損保会社(いずれも、有力な陸上部を持つ企業です。)ならいいのか?」

という反論をして、いなしましたが、一部のマスコミもこの問題を取り上げ、

「彼女がこの会社の広告塔となっていたのはまぎれもない事実」

などと書かれていました。その後、その企業は倒産し、彼女も移籍しましたが、彼女が五輪マラソン金メダリストの割りに人気面では今ひとつだったのが、この辺りの理由があるのかと思うと、残念に思います。
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>はし れんたろう改めマラソン・マン様 (giants-55)
2011-04-11 09:24:55
書き込み有難う御座いました。今回は此方にレスを付けさせて貰います。

多くの被害者を出した、所謂「円天詐欺事件」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%BC#.E7.96.91.E4.BC.BC.E9.80.9A.E8.B2.A8.E3.80.8C.E5.86.86.E5.A4.A9.E3.80.8D.E3.81.AB.E3.82.88.E3.82.8B.E8.A9.90.E6.AC.BA.E7.96.91.E6.83.91)。「広告塔を務めていた。」として何人もの有名人の名前が挙がりましたが、特に某演歌歌手の場合は其の密着度の高さが問題になりました。典型的なマルチ商法なのは明々白々で、其の広告塔を務めて高額な対価&高待遇を得ていたというのですから「有名人としての社会的責任」を問われるのは当然と考えますが、でもだからと言って彼の「歌手としての評価」は無関係。其の辺は分けて考えなければいけないと思うし、マラソン・マン様が書いておられる女子マラソン金メダリストの方も同様。


一般人以上に、社会的な影響力が強い有名人。「高額なギャラが貰えれば、何でもする。」というスタンスで無節操に飛び付けば、とんでもない痛手を負い兼ねないという事は、常に認識しておかないといけないでしょうね。
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報道によると (spa supernova)
2011-04-13 22:28:31
どうやら東電は駅伝チームを持っており(なんと数年前まで谷口浩美さんが監督)、女子サッカーチームは本拠地がいわきのJビレッジ、しかも通常の勤務先が福島第一(インフォセンターとかだろうか?)。Jビレッジはよく代表チームが合宿やる施設ですね。他にFC東京のメインスポンサー(ガスのほうだと思ってました)、といろいろあるようですね。

そういやシーベルトとかベクレルって言ってもなあと思ってたら、昔習ったのはレムとキュリーで、どっちも今はシーベルト等に置き換えられているということでした。まあレムとか今いきなり言われても名前しか覚えてませんが(笑)。しかし今、結構いろいろ調べて知識を増やしています。なかなか興味深い分野です。すっかり忘れられてる1999年の東海村の臨界事故の際死亡した作業員の被曝量が最大で17シーベルト(致死量)、消防の人がおそらく50ミリシーベルトだった、とか、あと宇宙線被曝が航空業界では問題になっていて(特に熱心なのがEU圏)、フランクフルトー成田の往復(約100マイクロシーベルト)だと年間47回ぐらいに制限されているが一般公衆であれば9往復が望ましい(でももっとやってる人いるだろう)。航空乗務員の被曝限度は一般人の5倍の年間5ミリシーベルトに設定されているというのが興味深かったですね。
まあ一年が50何週かですからそんなに制限されてるわけではないですけどね。
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>spa supernova様 (giants-55)
2011-04-14 01:41:29
書き込み有難う御座いました。

全く嬉しい事では無いのだけれど、今回の原発事故発生によりTVでは連日の如く「原発関連の話」が報じられ、其の結果として多くの人が「放射能等に関する知識」を深めたでしょうね。本当に皮肉な話ですが。

宇宙線被曝に関しては大昔に手塚治虫氏が触れていて、其れで「そうなんだ。」と初めて知りました。宇宙を旅する事が出来るならばと仮定した時、其れ迄は「ロケットの爆発」位しか生命の危機の要素が思い浮かばなかった自分でしたので、目から鱗が落ちる思い。
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東電陸上部のその後 (マラソン・マン)
2011-11-13 15:08:59
無期限活動停止状態となっている東京電力の駅伝チームでしたが、エース格だった若松選手(東洋大の箱根駅伝初優勝時のメンバー)は駅伝の強豪、日清食品に移籍し、先日の東日本実業団駅伝での同チームの優勝に貢献しました。

東電で僕が注目していたのは、松本翔選手。元監督の谷口浩美さんの母校の後輩で、東京大学の陸上部員時代に、箱根駅伝の予選会で好成績を残し、関東学連選抜チームの一員として、箱根駅伝に出場し、注目を集めました。現在は業務の傍らトレーニングを続けて、先月の大阪マラソンで10位でゴールしています。

個人的趣味では、こういったランナーたちがもっと注目を集めてもいいのに、と思います。
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>マラソン・マン様 (giants-55)
2011-11-14 02:37:54
書き込み有り難う御座いました。今回は此方にレスを付けさせて貰います。

所属している(いた)企業がどうで在れ、選手達は負の影響を受ける事無く、競技に専念&良い結果を残して欲しいもの。

カーリングもそうですが、一時的にスポットライトを浴びても、様々な面で厳しい生活を送っている選手達は少なくないだろうし。
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