① 日産車が独占
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「NY『イエローキャブ』、全て日産車に 2013年から順次 市と独占契約、EV導入も」(5月4日、日本経済新聞)
米ニューヨーク市は3日、同市名物の黄色いタクシー「イエローキャブ」の供給に付いて、日産自動車と独占契約を結ぶと発表した。1社独占は今回が初めてで、2013年以降、約1万3,000台のタクシーを順次、日産製ミニバンに置き換える。2017年以降は電気自動車(EV)タイプも登場する可能性が在る。
日産は契約獲得へ向け、乗客専用のエアバッグや携帯電話の充電口、乗客が乗り降りする時の警告ランプ等を備える“特別仕様車”を提案。同市のブルームバーグ市長は「ニューヨークの歴史で最も安全で快適なタクシー。」と絶賛した。
タクシー事業者は2013年以降に車を買い替える場合、NV200を選ぶ事が義務付けられる。EV仕様車の導入も検討する。同車は1台約2万9,000ドル(約230万円)で、総契約額は10億ドル規模に達すると報じられている。
同市のイエローキャブは此れ迄フォード製の大型セダンが代表格だったが、生産中止が決まっている。
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「イエローキャブ」という単語を見聞すると、どうしても「巨乳系の女性タレントばかりが食属している事務所」を思い浮かべてしまう・・・というのは扨措き、フォードのほぼ独占状態に在ったイエローキャブが、日産車が“真に”独占する結果となったのは、日本人として誇らしく思う。日本人の持つ「木目細かさ」が技術面に反映され、其れが最終決定に大きく影響した様に思う。此の事でアメリカに於ける妙な「日本バッシング」が起こらない事と、そして新幹線を始めとする「日本の技術の結集体」の世界各国への売り込みを期待したい。
② 今の我々は知っているけれど・・・
YOU TUBEには「東日本大震災」に関する動画が数多載せられているで在ろう事は想像していたが、昨日チェックした所、TV番組では恐らく取り上げていなかったと思われる「個人が撮影した動画」が少なくないのを知り、「情報発信」という点でのインターネットの存在感を改めて感じた。
どの動画からも「今回の地震の並外れた規模」が窺い知れ、身の毛が弥立つ思いが。中でも一番印象に残ったのは、「【東日本大震災】3月11日の地震後の津波 tsunami」(動画)という動画だった。海(川?)の直ぐ傍に建つ家の2階から、10~20代と思われる男性が津波の迫る様子を撮った物だが、最初は「軽い乗り」で津波を見ている様に感じる。「一寸此れ、ヤバイんじゃないの?」、「えー津波とか、どうしましょうね。XX(聞き取れない)とか此れ持って行けないんですけど・・・パソコンとかゲームとか。えー、ってかもう橋渡れねーし、彼処、ほら、見えます?彼。」等々、笑い声を含んだ“実況”。
しかし遠くに見えていた津波が一気に迫って来た事で、状況は一変。避難する為に飼い犬を大声で呼び寄せる声、そして「嘘だろーっ!!」や「駄目だ・・・逃げられねーっ!」等の絶叫からは、彼に最悪の状況が迫っていた事が緊々と伝わって来る。(彼は無事助かったそうで、本当に良かった。)
此の動画を見て「何故、直ぐに逃げなかったのだ?」とか「軽い乗りで撮っていたとは、全く信じられない。」といった、呆れた思いを持たれる方も居られるだろう。自分も、最初はそう思った。だが「今の我々は『途轍も無い大津波が押し寄せ、多くの人命が失われた。』という事実を知っているけれど、果たして“彼の時点で”其処迄の惨状を予想出来ただろうか?」と自問自答した時、「YES」と断言出来る自信は無い。強烈な揺れを感じた瞬間*1は恐怖心で一杯だろうけれど、揺れが収まった後に「津波が来る。」と言われても、「大きいと言っても、数十cmレベルだろう。」と高を括っていたに違いない。自分も“彼”と同様に、深刻さの無い状態で動画を撮っていたかも・・・。
*1 東日本大震災関連では「発生時のテレビ番組『情報ライブ ミヤネ屋』」(動画)や「発生時、千葉県北西部の或る自宅内の様子」(動画)等が載っていた。又、今回の地震関連では無いけれど、「阪神・淡路大震災発生時の生放送」(動画)というのを今回初めて目にしたのだが、自分がもし此の場に居たならば、出演者同様にパニック状態になってしまっただろう。
記事のようなことを思う暇がなかったです・・
ただ思うに上記の場合、まさか自分が災害に遭うと思ってなかった気持ちがよく判ります。
よく聞くのが「避難したけれど結局何もなかった場合、その避難の指示したことについて文句をいう」ことです。
未来は予測できないので、やむをえません。
災害への備えは「無駄になってヨカッタ」が理想なのですから。
「阪神・淡路大震災」と「東日本大震災」では、幾つかの差異が指摘されています。「津波による二次被害の有無」もそうですけれど、仰る様に「発生した時間帯の違い」というのもそうですね。阪神・淡路大震災では発生が早朝だった為、「始動」する迄に時間を要したという面は在りましょう。一方、東日本大震災は午後3時前という事で、比較的「始動」が早く出来たという面は在りますが、家族が其れ其れ異なる場所に居たケースが殆どで、其れ故に「家族と生き別れてしまったというケース」が少なくなかった。
「災害への備えは、『無駄になって良かった。』が理想。」というのは、全く其の通りだと思います。「緊急地震速報が出たけれど、大した事は無かったじゃないか!」等、言っちゃ悪いけれど重箱の隅を突っ突く様な難癖を付ける人が居るけれど、用心するに越した事は無く、何も無かった無かったで「嗚呼、良かった。」と思えば良い事だと自分も思います。
16年前の「阪神・淡路大震災」と今回の「東日本大震災」に関する“報道”で大きな差異を感じるのは、「個人が撮影した動画の多さ」です。16年前と言えば携帯電話が普及していなかったし、更に携帯電話に撮影機能自体が付いていなかった筈。今は良くも悪くも、誰しもが気軽に携帯電話で動画を撮れてしまう時代。歴史的に貴重な映像を多く残せるという良い点が在る一方で、御指摘の様に「撮る事に夢中になっていて、被害に遭ってしまった人達が結構居た。」という悲劇が。