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伊藤カイジ(藤原竜也氏)は数々な命懸けのゲームに勝利し、多額の借金を帳消しにした。しかし、正に人生の逆転を果たしたと思ったのも束の間、1年も経たない内に再び借金塗れの負け組になっていた。カイジは再逆転を目指し、当たれば10億円以上を稼げるモンスター・マシーン、通称「沼」に挑む。
裏カジノの若き支配人・一条聖也(伊勢谷友介氏)は、唯でさえ難攻不落の「沼」を、更に絶対に攻略出来ない様にコントロールしていた。一条とカイジの間に横たわる、驚愕の因縁。「地上300mの超高層ビルの間に渡された細い鉄骨を渡る。」という命懸けのゲームで、渡り切ったのが一条とカイジの2人だけだったのだ。
そんな最大最強のライバルで在る一条が支配す「沼」を攻略する為、カイジは其れ其れの理由でどん底の人生を送る負け組の石田裕美(吉高由里子さん)、坂崎孝太郎(生瀬勝久氏)、そして前作でカイジの行く手を阻んだ利根川幸雄(香川照之氏)と手を組む。負け組4人は希望在る人生を奪回する為、命懸けで究極のゲームに挑むのだった。
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其の絵柄を見れば、一発で「此れは、○○氏の作品だ。」と判る漫画家が居る。古くは手塚治虫氏や日野日出志氏等がそうだけれど、「賭博黙示録カイジ」等を描いた福本伸行氏もそんな1人だろう。在り得ない位尖った鼻等、パーツが極端にデフォルメされたキャラクター達は、一度見たら忘れられない。
今回観て来た映画「カイジ2~人生奪回ゲーム~」は、「賭博黙示録カイジ」を実写化した「カイジ 人生逆転ゲーム」に続く第2弾。先日放送された第1弾が面白かったので、「じゃあ、第2弾を観に行こうかな。」となった次第。
大王製紙創業者の孫にして前会長の井川意高氏が、連結子会社から無担保で総額約105億円もの借り入れを行うも、大半が未返済の儘な為、「特別背任罪」の容疑で逮捕されたが、莫大な借金の殆どはカジノに注ぎ込まれていたと言われている。切れ者として知られていた様だが、そんな人間でも「博打の恐ろしさ」を理解出来ていなかった訳だ。
“芸達者”の生瀬勝久氏や香川照之氏は、相変わらず良い味を出していたが、意外や意外に伊勢谷友介氏(何度見ても、山本寛斎氏の弟とは思えない顔立ち。)も中々の存在感。吉高由里子さんは、可愛くて良い。
「どんでん返しに次ぐどんでん返し」という展開は、観ている者を飽きさせないだろう。又、最後の最後では案の定と言うべきか、カイジの御人好しさが出て、思わず苦笑。
総合評価は星3.5個。