一石二鳥

①　天上の星となったスノーク

声優の広川太一郎氏が、今月３日に癌で亡くなられていたという。広川氏と言えばロジャー・ムーア氏やロバート・レッドフォード氏といった渋い二枚目の吹き替えも有名だが、自分にとってはアニメ「ムーミン」＊１でのスノークの声が最も印象的。「貴族趣味で実に気障ったらしいのだが、何処か間の抜けているスノーク像」は彼によって確立されたと言っても良い。又、「良いんでないかい？」や「はた？」、「～っちゃたりなんかして、君ならど～する？」等の軽妙な喋り＊２はエポックメーキングだった。享年６８歳は若過ぎる・・・。合掌。


②　特撮ネタ

「ウルトラＱ」から「ウルトラマンメビウス」迄のウルトラ・シリーズに登場した怪獣達が続々と登場する「ウルトラギャラクシー大怪獣バトル」という番組をこちらで見る事が出来る。地上波で放送されなかったというのが実に勿体無い程、なかなか良い出来だと思う。

又、那須ハイランドパーク（栃木県）では６月２２日迄、「仮面ライダーワールド」なるイベントが開催されている。幼少時はウルトラ・シリーズよりも仮面ライダー・シリーズの方に夢中になっていたので、「仮面ライダー」や「仮面ライダーＶ３」等の“昭和ライダー”に纏るグッズも展示されているのには興味が惹かれる。もっと近くで開催してくれれば、絶対に見に行くのだが・・・。


③　一石二鳥

中国産食品への不安が高まる中、広島市の野菜水煮メーカーが面白い取り組みをしている。昨日付けの東京新聞（朝刊）に載っていた「無償で育てる国産タケノコ」という記事によると、他の中国産食品と同様に、中国産タケノコの需要は大幅に落ち込んでいる。昨年１月には２３０トン余り在った輸入量が、今年１月には１６０トン強に迄低下したのだとか。不足分を台湾産に頼ろうとする流れも出て来ているが充分な確保は難しく、そうなると値段面では中国産の２倍前後はする国産のタケノコの需要増が見込める。

そんな中、「国産タケノコの生産を盛んにして原料供給を安定、延いては過疎高齢化で加速する竹林の荒廃も解消しよう。」という試みを野菜水煮メーカーの丸京食品（広島市）が試験的に行っており、来月からは新会社を立ち上げて本格的に対応する。計画では、地主と２年契約を結んで竹林を整備し、生えたタケノコを調達。最大で社員やアルバイト８人で作業する予定で、３年目以降も地主が希望すれば契約を継続出来るシステムとか。２００７年春に試験導入し、県内約５ヘクタールで約１２トンの供給を受けているが、本格導入する今春は８．５ヘクタールで３０トンを目指し、最終的には５０ヘクタール迄広げたい考え。

同社で製造するタケノコの水煮は２００５年末迄、中国産原料が７割を占めていた。しかし中国産食品への不安が高まり、国産原料を使用した物を売り出した所、その売れ行きは好調。「更に国産タケノコを確保したい。」という同社の思惑が、過疎高齢化に悩む地主達の思惑と合致したという訳だ。双方にメリットを生じさせるこの手の取り組みが、他の分野でも広がって行く事を期待したい。

＊１　「ムーミン」と言えば、スナフキンが歌っていた「スナフキンのうた（おさびし山のうた）」（動画）は名曲！

＊２　森永エンゼルパイのＣＭ（動画）やプロ野球関連番組でのナレーション（動画）が懐かしい。