作家・森村誠一氏が24日、肺炎にて90歳で亡くなられた。青山学院大学を卒業後、ホテルマンとして働いていたが、1965年に32歳で作家デビューを果たし、以降は数多くの作品を生み出して来た。所謂“角川映画”の黄金期を支えた1人で在り、「『人間の証明』、『青春の証明』、そして『野生の証明』の『証明三部作』。」、「高層の死角」、「腐食の構造」、「悪魔の飽食シリーズ」等々、社会性溢れる硬派な作品の数々は、多くの読者を魅了して来たと思う。合掌。
************************************************
「賃貸住宅のLP瓦斯料金、給湯器・エアコン費用上乗せ禁止へ 経産省」(7月24日、朝日新聞)
経済産業省は、賃貸集合住宅向けのLP瓦斯(プロパン瓦斯)料金に付いて、給湯器やエアコン等、瓦斯供給と関係の無い設備費用の上乗せを禁止する方針を固めた。罰則規定を設け、強制力を持たせる。料金の不透明さや高さが長年問題となっており、計上出来る費用を法令で明確にする事で是正を求める。
24日の有識者会議で、方針を示す。来春迄に関係省令を改正し、周知や準備の期間を経て、2027年度の施行を目指す。
LP瓦斯は都市瓦斯が無い地方を中心に、全国の4割に当たる約2,200万世帯が使っている。業界には、瓦斯会社が配管や給湯器等を無償で設置し、其の費用を月々の瓦斯料金に数千円上乗せして回収する慣行が在る。「無償貸与」、「貸し付け配管」と呼ばれる。
特に賃貸の集合住宅では、エアコンやインターホン、洗浄便座等の費用も上乗せする例が在る。設備費用の分、料金は都市瓦斯や電気より割高に成り易い。利用者が契約する瓦斯会社は大家が指定する為、他社への切り替えは難しい。
此の為、経産省は料金に計上出来る費用を法令で定め、其れ以外を含める事を禁じる。
************************************************
今回の報道で意外だったのは、「LP瓦斯は都市瓦斯が無い地方を中心に、全国の4割に当たる約2,200万世帯が使っている。」という事実。利用経験が在る方ならば意外では無いのだろうけれど、幼い頃よりLP瓦斯を利用した経験が無いので、此れは意外な事実だった。幼少期、オガライトを風呂焚きの燃料として使っていたり、固形の殺鼠剤を勝手口に撒いていたりする様な愛知県の田舎に住んでいたが、其れでも都市瓦斯を利用していたので。
勿論、LP瓦斯が設置されている家を見た事は在るけれど、極めて少数派で在り、今も全国で4割近くが利用しているとは思っても居なかった。
詳しく明細をチェックすると、「意味不明な料金や、理解に苦しむ程の額の料金が徴収されている。」という事が在ったりする。固定電話の電話加入権なんていうのもそんな1つだが、「賃貸集合住宅向けのLP瓦斯料金に、給湯器やエアコン等、瓦斯供給と関係の無い設備費用が上乗せされており、其の月額は数千円。」というのも「酷い話だなあ。」と思ってしまう。賃貸集合住宅の場合、契約する瓦斯会社は大家が指定するので、借主は問答無用に高額料金を負担せざるを得ない訳で、一種の“奴隷契約”と言って良い。
「瓦斯供給と関係の無い設備費用の上乗せ禁止は、2027年度の施行を目指している。」との事だが、こんな理不尽なシステムは、もっと早く改めるべきで在る。