ミステリー関連の年間ブック・ランキングで、自分が注目しているのは「本格ミステリ・ベスト10」(発行元:原書房)、「週刊文春ミステリーベスト10」(発行元:文藝春秋)、そして「このミステリーがすごい!」(発行元:宝島社)の3つ。一昨日、「2020週刊文春ミステリーベスト10【国内編】」と「このミステリーがすごい! 2021年版【国内偏】」を紹介したが、残る1つの「2021本格ミステリ・ベスト10」が発表された。
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「2021本格ミステリ・ベスト10【国内偏】」
1位: 「透明人間は密室に潜む」(著者:阿津川辰海氏)
2位: 「蝉かえる」(著者:櫻田智也氏)
3位: 「名探偵のはらわた」(著者:白井智之氏)
4位: 「楽園とは探偵の不在なり」(著者:斜線堂有紀さん) / 「たかが殺人じゃないか」(著者:辻真先氏)
6位: 「ワトソン力」(著者:大山誠一郎氏)
7位: 「欺瞞の殺意」(著者:深木章子さん)
8位: 「鶴屋南北の殺人」(著者:芦辺拓氏)
9位: 「法廷遊戯」(著者:五十嵐律人氏)
10位:「エンデンジャード・トリック」(著者:門前典之氏)
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閑話休題。
先日、見ていたTV番組で、建物に関する興味深い技術が2つ紹介されていた。
戦後、日本では激減した森林資源を補う為、人工林が積極的に植えられた。其の人工林の面積は国土の約4割を占めるが、鉄筋コンクリートの普及や安価な輸入木材に押され、国産材の価格は急落。嘗て隆盛を誇った林業は、衰退して行く一方。間伐されなくなった森林は荒れ放題となり、土砂崩れ等の災害を引き起こす危険性も孕んでいる。「間伐した木に付加価値を与え、安価な輸入木材に打ち勝つ。→日本の林業を再興させる。」というのが、日本の喫緊の課題となっている。
で、1つ目の技術は「燃え難い木材」。此の技術に付いては随分前に知っていたが、「液体硝子を浸透させる事で、燃え難く、腐り難いが、通気性や香り等、本来持つ良さは変わらない木材。」が開発されている。コストが高い様だし、「燃え難く手腐り難いという事だと、処分する際は手間が掛かるのでは?」という懸念が在る。でも、腐り難いという事で、「白蟻駆除の手間が要らなくなる。」ので在れば、「其れは良いな。」と思う。
2つ目の技術は「CLT(直交修正板)」。「木の板を何層にも貼り合わせ、耐久性を増した建材で、コンクリートと比べて重さは4分の1だが、優れた耐震性を持つ。」という特徴を持つ。「貼り合わせる為、本来は使われ難い細い木も利用出来るので、無駄が出ない。」という利点も。問題はコスト面で、普通の木造建築の坪単価が約50万円、コンクリート建築は約70万円が相場だが、CLT建築は約80万円も掛かるのだとか。
共にコスト面が解決されれば、普及が進みそう。