ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

大幹部の変身した怪人達が余り強くなかった理由

2008年04月24日 | 書籍関連
しばしば覗かせて貰っているブログ「特撮ヒーロー作戦!」。一昨日も映画「大激戦!超ウルトラ8兄弟」関連の記事が立て続けにアップされる等、見逃せない情報が満載。噂されていた様に「ハヤタ・シンフジ・アキコ」、「モロボシ・ダン友里アンヌ」、「郷秀樹坂田アキ」、そして「北斗星司南夕子」という“昭和ウルトラマン”の4カップルが、この作品では夫婦として各々登場するという。“嘗ての子供達”にとって、季節外れの御年玉と言えよう。

そして4月17日には、「『私、ショッカーの味方です』購入。」という記事が載っていた。幼少時はウルトラ・シリーズよりも仮面ライダー・シリーズの方に夢中になっていたので、「これは早く読まないと。」と思い立った次第。

仮面ライダー」には敵として、2つの組織が登場する。共に同じ首領に率いられた「ショッカー」と「ゲルショッカー」だ。首領の下に大幹部が居り、「ショッカーにはゾル大佐、死神博士、そして地獄大使」、「ゲルショッカーにはブラック将軍」となっている。この「私、ショッカーの味方です」ではショッカー及びゲルショッカーに付いて、100の疑問とそれに対する筆者なりの答えが記されているのだが、この手の間抜けな疑問に対して真剣に答えを導き出している本が、自分は結構好きなのだ。

どのQ&Aも思わず笑ってしまう内容だが、此処では4つの疑問に絞って紹介したい。

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① 何故、世界制服を目指したのか?

ショッカー及びゲルショッカーの首領は、その後の仮面ライダー達が戦う敵組織の首領も務めていた。それは「仮面ライダーV3」のデストロン、「仮面ライダーX」のGOD秘密機関、「仮面ライダーアマゾン」のゲドン及びガランダー帝国、そして「仮面ライダーストロンガー」のブラックサタンデルザー軍団。8つもの組織を牛耳っていた首領の正体は、デルザー軍団壊滅時に明らかとなったが、それは目玉の付いた大きな脳味噌だった。

首領の目的は「単なる世界制服」では無く、改造人間による世界支配だったと筆者は結論付けている。脳改造された人間達により世界支配が達成されれば、個々が自由や権利を主張する事が無い。そうなれば他者との対立は生まれず、延いては戦争も起こらない。首領一人の意思のままに全てが同一方向で動く、「完全平和な世界」の構築が目的だったというのは、何とも皮肉な話で在る。


② 何故、大幹部は10数回、失敗しても許されたのか?

仮面ライダー達との戦いに敗れた怪人達は、爆死をするのが常だった。これは首領から「失敗したら死」というショッカー(乃至はゲルショッカー)のを常々叩き込まれていた為の自爆。大概は一度の失敗で死を迎えていたのだが、大幹部達は何故か10数回の失敗が許されていた。

大幹部は優秀なだけでは駄目で、首領の命令通りにどんな非人道的な事でも出来なくてはならない。それに加えて、贅沢な暮らしが出来る訳でも無く(恐らく無給)、休暇も無く、居場所は何時も陰気なアジト。改造人間にされるから、家庭の幸福も難しい。こんな劣悪な待遇に耐え、粛々と任務を遂行するというのは、非常に奇特な人間と言える。それだけの人間だからこそ、数度の失敗位で処刑していては、人材が枯渇してしまう。という首領の懸念が在ったのではなかろうか・・・というのが筆者の回答。


③ 何故、達成迄に8万年以上も掛かる作戦を実行に移したのか?

「ショッカー・スクールなる組織に小学生を集めて洗脳し、彼等が大人になった頃にはショッカーはショッカーが世界を支配出来る。」という、非常に気の長い作戦を考え出したショッカー。しかし更に気の長い作戦が存在しており、それは怪人サボテンバットによる「人類総サボテン化計画」。サボテンバットのに刺された人間はサボテンになってしまうというもので、一人一人の人間をサボテンバットが刺さなければならなかった。その具体的な方法は「サボテンバットが小さなサボテンに化け、花屋で売られる。→買って帰宅した主婦を襲い、サボテンにする。→又、サボテンに化けて売られる。」という繰り返し。主婦がサボテンを買うのが昼間、夫が帰って来るのは夜なので、一世帯をサボテン化するのに1日掛かる事に。当時の日本の世帯数を約3千万とすると、日本だけでも総サボテン化に3千万日、即ち8万2,191年掛かる計算となる。

何故、こんなんにも気長な計画を立案したのか?それに付いては当時のゲルショッカーは末期状態で、戦力も底を突きかかっていた。首領も新組織『デストロン』に心が向かっていたで在ろうし、ゲルショッカーなんかもうどうでも良かったのではなかろうか?つまり、やけっぱちな作戦だった。と筆者はしている。


④ 何故、大幹部が変身した怪人達は、案外、強くなかったのか?

ゾル大佐は狼男、死神博士はイカデビル、地獄大使はガラガランダ、そしてブラック将軍はヒルカメレオンというのが、大幹部達の変身後の姿(=怪人)。仮面ライダー達を苦しめた他の怪人達に比べると、大幹部の癖に変身後の姿は余り強くなかったというのは、当時子供だった自分も感じていた。

その理由に付いて当時思ったのは幹部達の人間体が揃って中高年で在り、改造人間に向かない衰えた肉体をベースに改造された為ではないか。という事。この点を筆者も、理由の一つに上げている。ナチス・ドイツ親衛隊将校だったゾル大佐は初老だったろうし、死神博士や地獄大使見た目は中年以上にしか見えなかった。ロシア帝国の将軍だったブラック将軍に到っては、100歳前後の老人だったと推定される。

そしてもう一つの理由は、彼等が旧式の改造人間と推定される。事。首領の改造人間への強い拘りから考えて、大幹部達はショッカー(乃至はゲルショッカー)に入った時、即ち彼等が日本支部に着任する遥か以前に改造されていたと思われ、これは彼等が命令していた怪人達よりもずっと古い改造技術が施されていたのではなかろうか。

「衰えた肉体+旧式の改造人間」というのが大幹部達が変身した怪人で在り、これでは「他の怪人達の様に強く在れ。」というのは無理な話と結論付けている。
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4 コメント

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Unknown (アラメイン伯)
2008-04-25 19:40:14
前にも言ったかもしれないけど、子供の頃に通っていた耳鼻科の医師が死神博士そっくりでした。


そういえばハヤタは神戸空港の空港長に天下りしてましたね。科特隊はなかなかの利権官庁とみました(笑)
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>アラメイン伯様 (giants-55)
2008-04-25 20:01:57
書き込み有難う御座いました。今回はこちらにレスを付けさせて貰いますね。

死神博士そっくりの医師っていうのも、一寸怖いですよね。診察室に入った瞬間には、やはり室内の電気が暗くなるのでしょうか(笑)?

“地球防衛チーム”にもそれぞれ個性が在りましたが、リタイア後の旨みも違うんでしょうかね。確かに科特隊(http://www14.big.or.jp/~hosoya/ttdf/team/sssp.htm)は旨みが在りそうですが、ウルトラ警備隊(http://www14.big.or.jp/~hosoya/ttdf/team/ug.htm)のダンは牧場主(?)、MAT(http://www14.big.or.jp/~hosoya/ttdf/team/mat.htm)の郷はサーキット経営(?)、TAC(http://www14.big.or.jp/~hosoya/ttdf/team/tac.htm)の北斗に到ってはホテルのオーナー・シェフと余り利権色は感じませんし。
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私が子どもの頃 (赤い三角定規)
2008-04-25 22:07:06
50年ほど前ですが、お屋敷町にあるバレエの学校の先生の家族はロシア革命を逃げてきた人でした。裕福な友達がバレエとピアノをそこで習っていて、うらやましかったです。

モロゾフ、ゴンチャロフなどなども白系ロシアでしたし、スタルヒンという人もいましたね。

仮面ライダーと関係ない話でごめんなさいね。
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>赤い三角定規様 (giants-55)
2008-04-25 22:38:09
書き込み有難う御座いました。

ロシア系の役者と言えば、パッと思い浮かぶのが大月ウルフ氏(http://www14.big.or.jp/~hosoya/who/o/otsuki-wolf.htm)です。昔の特撮物では所謂“マッド・サイエンティスト”役を良く演じていた方で、恐らくこの写真(http://members.jcom.home.ne.jp/keiwain/super1/story/kamen1.jpg)が最もその雰囲気を感じさせるのではないかと。近年知ってビックリしたのは、彼の姉がピアニストの・フジ子・へミングさんという事。
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