ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

地殻変動

2008年04月25日 | 其の他
決してマイナーでは無いが、然りとてメジャーでも無い。そんな存在で在っても、自分にとっては忘れられない名曲という物が誰にも在る事だろう。今後、折に触れてそういった名曲を紹介していきたいと思う。先ずは「黒の舟唄」(動画)。長谷川きよし氏や“おときさん”、そして桑田佳祐氏等がこの曲を歌っているが、自分の中では直木賞作家・野坂昭如大先生(「サントリー ゴールド900」のCM[動画]も強烈な印象を残してくれたが。)の歌というイメージが強い。暗闇の川を「Row and Row」と漕ぎ出して行く一の舟と、様々な人生の歩みとがオーバーラップする名曲で在る。

そして、もう一曲は「男と女 昭和編」(試聴)。ドラマ「ムー一族」(動画)の居酒屋のシーンで、着流し姿のみなみらんぼう氏が女将(だったか?)の井出せつ子さんと酒を酌み交わし乍ら、会話調でしみじみ歌っているのが味わい深かった。今回の記事を書くに当たって検索した所、この曲の詩を手掛けていたのが天才・阿久悠氏だったと知って納得。道理で心の琴線に触れた訳だ。

閑話休題

(まめ)たぬき様が御自身のブログで書かれていたが、近所で一寸した“野球ごっこ”をしている子供の姿を余り見なくなってから久しい。子供の時分には三角ベースで遊んだりしていた身からすると寂しい限りだが、街の風景が移り変わって行くのは時代の趨勢なのだろう。唯、時代の趨勢とは言え、実際に身の回りで大きな変化が在ると、「これからどうなって行くのだろうか?」ともやもやした不安を感じてしまうのも事実。

朝日新聞のサイトに4月20日、「進む少子化 8市町が学校統廃合を検討」という記事が載っていた。少子化が進む我が国だが、茨城県内では1学年が1学級以下しかない小・中学校が増えていて、市町村全域での学校の統廃合や学区変更等を、審議会や検討委員会を設け検討している自治体が8市町に上る事が明らかになったという。この8市町は取手市行方市石岡市常陸大宮市かすみがうら市稲敷市大子町、そして城里町。少子化が進む一方、学校の数が減らない現状が統廃合の背景に在る。第2次ベビーブーム世代が学齢期になった1984年度の県内の小・中学生は41万人超だったが、2007年度には26万人と約37%減ったのに、学校数自体は逆に805校から821校に増えた。その為、各学年が1学級以下の小規模校が増加したのだとか。

夕張市の現状は決して対岸の火事では無い」という記事を書いたものの、「学校の統廃合は過疎地の出来事。」という思いが自分には在った。だから、近場の学校が廃校になったというニュースを耳にした時には「えっ!」と驚いてしまった。首都圏の平均的な住宅街と言えるこの界隈で、学校の統廃合がされようとは予想だにしていなかったからだ。

街の変化は未だ在る。バブル景気が弾けて以降、「来店者を余り見掛けないのに、良く潰れないなあ。」と思う様な近場の店が幾つか在ったが、何とかかんとか持ち堪えていた。しかし数年前辺りからポツリポツリと店を閉めて行き、今年に入ってからは「この店迄もが潰れてしまったの!?」と思ってしまう様な古くからの店が消え出した。中には四半世紀を軽く越える店も。小規模な店なら未だしも、それなりの大きさの店が潰れると驚きは大きい。

聖域なき構造改革」という美名の下に、やたらめったらと多くの法案が可決されて来た。その影響が出て来ているのかどうかは定かでないが、こんな平均的な街でも何等かの“地殻変動”が起こっている事だけは確かだ。

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7 コメント

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凍てつく未来予想 (おりがみ)
2008-04-25 10:02:29
小学校以上に深刻なのは幼稚園保育所です。
チョット前は、少子化なのに、保育所に入れない待機児童がいる矛盾の中で現場は奮闘してましたが、今年度くらいから待機児の「自然減」が始まっているような気がします。生まれてこない子ども、働かない若者。二十歳代の子たちが生まれたのが1.57ショックの年前後でした。

こんな例も↓
園児のうち、園の半径35キロ圏内から通園する子どもが5人しかいない。園長自らバスを運転し、遠距離通園をカバーする。
園児獲得のため広域をカバーするご苦労は頭が下がりますが、子ども本来の育ちからはしんどい状況です。

地域に子どもがいなくなるのです。
赤ん坊を抱いた母親が物珍しくなる。

限界集落のような地域が市街地に現れるのも時間の問題かもしれません。

>黒の舟歌
子どもの頃聞いて怖いけどいい歌だと思いました。
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地方では (Spa supernova)
2008-04-25 11:54:15
よく祖父母が近くにいて育児がやりやすいとかなんとか言いますが、学校の統廃合で近くに小学校はおろか、中学高校がない。バスもない。自分の卒業した小学校はさすがに中心部の学校なのでなくならないと思っていますが、そのうち周辺の学校を統合するのだろうなあと思っています。周辺と言っても結構遠いんですが^^;。自転車で通える距離ではないし、自転車で通える距離でも道が狭くて危険、ということで
両親などが12年間毎朝自動車送迎ということも珍しい話ではなくなってきています。都会の人には信じられないだろうし、正直言ってそこで育ったものにも信じられない話です。本当に「平成の大合併」「小泉改革」とともに嵐が押し寄せてきた、と思っている地元の人も多いです。町は潰され、バスもなくなったと。
ある同級生が帰省の際にバス、電車がまだ通っていると思って気楽に帰省したらあら大変、バスは一日2便、電車も似たり寄ったり、近隣都市への高速バスもだいぶ前に廃止されていて、結局1時間かけて迎えに来てもらったなんていう話もあります。
人のいない山奥に道路作るより通学時のバス、電車の便の確保・運営に努めてもらいたいものです。
妹も子供が高校になったら、場合によっては高校のある地域に転職せざるを得ないかもしれない、と考えています。

>野球遊び

自分が住む県庁所在地では良く見るのであまり気にしたことなかったなあ。新興住宅街があるので、地域によってはなかなか見られないような姿の児童も見られます。バレエの稽古の後の白ストッキングの女子児童の集団とか、テニスラケットを持った小学生とか。
野球はともかくバレエとテニスのようなものは自分の田舎ではまず見られない光景です。同じ県でも随分子供の姿は違うのかもしれません。
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>Spa supernova様 (giants-55)
2008-04-25 12:55:59
書き込み有難う御座いました。

少子化の進行により、一人の子供に注ぎ込まれる御金が潤沢になったと言われます。一人娘及び一人息子が結婚して一人の子供を設けた場合、両親に加えて双方の祖父母から、即ち6つの“ポケット”から御金が注ぎ込まれる事に。確かにこういったケースも在りましょうが、様々な“改革”によって自分達の生活を意地するのも難しい人々が増えているのも事実で、「溢れんばかりの金銭を注ぎ込まれる子供」と「そうでない子供」といった両極化も顕著になって来ている様にも。

郵政民営化自体には賛意を持っていますが、しかし様々な面で地方が切り捨てられて行っている事には不安を覚えます。国家の“贅肉”を削ぎ落とす上で或る程度の“効率化”は必要なれど、その矛先が弱者一辺倒になってしまうのは避けるべきだし、徹底的に無駄を省いた上で広く皆で或る程度支え合うシステムが必要な気が。(何から何迄支えるというのも、資本主義国家としては違っている様な気もしますし、その兼ね合いが難しくは在るのですが。)

Spa supernova様が住んでおられる地域では、野球ごっこが良く見受けられるのですね。自分が住む地域(関東圏)では滅多に見られない光景となってしまいました。昔の様な広い原っぱが少なくなりましたし、公園では「周りの人に迷惑(乃至は危険)なので、野球は不可。」という注意書きが掲示されている等、野球ごっこをしたくても物理的に出来ないという可愛そうな状況も在りますね。
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ご紹介ありがとうございます。 ((まめ)たぬき)
2008-04-25 21:31:10
極端な人口集中と過疎化、私の身近な場所でも起こっています。
マンション開発のため人口が激増してるエリアでは、西宮のように「これ以上マンションを建てないよう」行政指導がなされていたりもしますし、いっぽういわゆるベッドタウンの一戸建て中心のエリアでは高齢化が進み計画人口よりも実際の町の人口が低くしかも子どもが少ないという状況です。

公立小中学校の統廃合、尼崎市では実施されていますし、その一方人口動態を県が読み間違えたため、公立高校の整備計画、どうやら揉め事の火種になりそうな有様です。
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いろいろ私見をば (赤い三角定規)
2008-04-25 22:00:08
私が住む地域は近年再開発で人口流入がすごいのです。近隣には大ショッピングセンターに高層マンション、一気に眺めが変わりましたが、60過ぎの人間には戸惑うばかり。
うちのあたりでは幸い野球遊びの子は良く見かけます。関東圏です。最近暇人ですから歩いて出かけることが増えたので、子供が団地などの遊び場で遊んでいるのを現役時代より見る機会が増えた、というのが正直な話です。でも個人的な印象ですが、うちの近隣にしても家人の田舎にしても1993年ごろのJリーグブームの頃はパッタリ野球遊びが消えたのですが、今は復活していると感じているんですけど。見方の違いですかねえ。事実として、あるJリーグのチームは年少者の入場が少ないことから枠割り制度を設けたというニュースがNHKの地域ニュースで報道されていたので、スポーツを見たりやったりする子供さんとそうでない子供さんの差が広がっているとも言えますかね。
専門家ではないのであくまで勝手な私見です。
ところで、地方の交通の便といえば家人の田舎は数年前鉄道がやっと電化された、しかしながら単線という地方。鉄道趣味の友人にも「あそこにヨソ者が(車の)足もなしに行くというのは無謀だよ」と言われるほどの地方です。ですから家人の父が健在な間は免許・車を捨てられません。義父も一応運転しますが幸いピンピン元気。こっちもボケられませんわ(苦笑)。お互いに(苦笑)。
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小学生 (ハムぞー)
2008-04-25 22:06:33
子供が外で遊んでないですねえ。
テレビゲームの影響か、
皆が皆、塾に行くからか・・

猫も杓子も塾に行くようになれば
子供の身になれば集中力の点から
そら学校の授業は聞いてられなくなるでしょ。

学校のほかに塾に行くにもかかわらず
世界レベルではずるずる後退。
メリハリがないのが原因?
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>赤い三角定規様 (giants-55)
2008-04-25 22:31:03
書き込み有難う御座いました。

人口バランスが地域地域によって、かなり変化しているという事なのでしょうかね。関東圏のごく平均的と思われる我が地域では、全体としては高齢化が進捗している様なのですが、部分部分を見て行くと微妙な違いが在るんです。住宅街が開発されたウン十年前に新居を構えたのは、当時働き盛りだった人達がメイン。彼等が高齢者の仲間入りをした辺りから、住居維持の困難さ等の理由で高齢者用の施設に移られる人が結構見受けられ、その後には若い層が代わりに入って来られました。ですから全体としては高齢者が多い住宅街も、開発当初の住居区域では逆に若い層が多いという現象が起きているんです。

唯、やはり全体としては年齢層が高い地域なので、子供の遊ぶ姿は昔程見掛けない気がしますね。そもそも、昔の様に集団で遊ぶという事が無くなったせいなのかもしれませんが。
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