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「小泉進次郎氏、自民党の野次に苦言・・・所信表明演説」(10月27日、スポーツ報知)
第173臨時国会が26日召集され、鳩山由紀夫首相(62歳)は衆参両院で就任後初の所信表明演説を行った。
小泉純一郎元首相(67歳)の次男、小泉進次郎衆院議員(28歳)は、鳩山首相の所信表明演説中、野次を飛ばし続けた自民党の先輩議員達に苦言を呈した。「今の自民党が遣らなくてはいけない事は民主党を批判する事では無くて、民主党を検証する事。その為の臨時国会だと思います。」と話した。
自身にとって初めての国会論戦の場。先輩議員達の野次は予想以上に激しかった。首相が、政権交代を実現した8月の総選挙の事を「あの暑い夏」と強調すると「良いから早く仕事をしてくれ!」。予算編成の話には「何も遣ってねえじゃねえか!」、「財源はどうするんだ、財源は!」。「躓く事、頭を打つ事も在るやもしれません。」と言えば「躓くのかよ!」。野次が最大音量になったのは、首相が政治資金虚偽記載疑惑に触れた時。「ちゃんと説明しろ!」、「もっと説明しろ!」。首相の声も聞き取れなくなった。
その間、鳩山首相の言葉に黙って耳を傾けていた進次郎氏は「言葉遣いは平易で判り易かったが、言葉の先に在るヴィジョンが判らなかった。」と厳しく採点。遊説局長代理らしく、あくまで野次らずに理路整然と指摘した。
惨敗した参院補選を終えて、この日19日振りに再開した自身のブログには「民主党が進めようとしている政策が国益に沿うなら協力すべき。」と記した。非難中傷合戦は28歳の新人議員の望む所では無い様だ。
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立候補して以降、「ああしたい、こうしたい。」を口にするも、その具体案が全く示されていない気もする小泉Jr.。そんな彼が「言葉の先に在るヴィジョンが判らなかった。」と口にするのはどうかと思うけれど、唯、今回彼が主張した事は、それが誰か(飯島勲元首相秘書官辺り?)の“入れ知恵”で在ったとしても、全く以て正論だと思う。(正しくは「民主党の検証」では無く、「民主党の政策の検証」だとは思うが。)
昔から与野党を問わず、「野次は国会の華」と新人議員が“野次実行部隊”として駆り出されるのが常だけれど、絶妙な野次は未だしも、演説者の話を全く聞かずに下品な野次を飛ばし捲っている輩には辟易としている。与党の政策を何でもかんでも批判するのでは、従来の野党と何等変わらず、当たり前の事を口にしている小泉Jr.が「珍しい存在」の様に取り上げられてしまう事がおかしいのだ。
1993年に細川護熙首相が誕生し、自民党が政権与党の座が転落、野党となった。その際、衆議院議院運営委員長を務めていた与謝野馨氏は初めての野党経験に当惑し、“大勲位”こと中曽根康弘元首相を訪ねて「野党の仕事とは何をすれば良いのですか?」と尋ねたそうだ。それに対する大勲位の回答は、「何が何でも政権を倒す。政策も何も無い。それが野党だ。」だったと。
綺麗事抜きの本音だとは思うが、「政権を倒す事が第一義で、政策もへったくれも無い。」としてしまうのは余りにどうかと感じる。その思想には共感出来ない点が多々在るものの、「確固たる思想やヴィジョンを有している。」という点では政治家の中で高く評価している大勲位だけに、この発言は残念。
総選挙で惨敗を喫して以降、衆議院で絶対安定多数を占める事になった民主党に対して、自民党の古株からは「数の論理で物事を推し進める事になろうし、独裁国家の様で恐ろしい。」と批判する声が結構挙がっていた。「『郵政民営化の是非を問う!』とした選挙で圧勝し、あらゆる法案をそれこそ数の論理で押し通して来たのは一体何処の党だったのか?」を、彼等に聞いてみたいものだ。
又、鳩山首相の所信表明演説の感想を記者から聞かれた自民党総裁・谷垣禎一氏は、民主党議員が衆院本会議場で演説に合わせ声援を送る様子を挙げた上で、「ヒトラーユーゲントがヒトラーの演説に賛成している様な印象を受けた。」と揶揄。確かにそんな雰囲気は在ったけれど、でも4年前に大発生した“小泉チルドレン”が議場で「小泉マンセー!」的な雰囲気を作り上げていたのを御忘れなのだろうか?
当ブログで何度も書いている事だが、一党だけが余りに多数を占めてしまうというのは決して好ましい事だとは思えない。それが民主党だろうが、自民党だろうが、他の政党だろうが同様だ。「好い加減な政治を行えば、直ぐにでも他の政党に政権与党の座を奪われてしまう。」という緊張感は必要で、だからこそ二大政党制(乃至は「政権担当能力を有する複数の政党」の拮抗状態。)を自分は望んでいる。現状に於いて民主党に対抗出来る勢力の一番手が自民党なのは確かだろうが、余りに旧態依然とした政治“屋”が党を牛耳っている状態では、「党再生の道は猶険し。」と言わざるを得ない。所謂「自民党的体質」が大嫌いな自分だけれど、与党が暴走した際のブレーキは必要だと思うし、数年掛かりでも自民党の再生を期待はしている。その為には先ず、他を批判する前に自身の過去の過ちをしっかりと認識し、そして確実に改めて行く事だ。自分達が過去に散々同じ事をしていたのに、その反省も無く他を責め立てるのでは何等説得力を有しないし、そういった所を多くの有権者は辟易としているのだから。
「小泉進次郎氏、自民党の野次に苦言・・・所信表明演説」(10月27日、スポーツ報知)
第173臨時国会が26日召集され、鳩山由紀夫首相(62歳)は衆参両院で就任後初の所信表明演説を行った。
小泉純一郎元首相(67歳)の次男、小泉進次郎衆院議員(28歳)は、鳩山首相の所信表明演説中、野次を飛ばし続けた自民党の先輩議員達に苦言を呈した。「今の自民党が遣らなくてはいけない事は民主党を批判する事では無くて、民主党を検証する事。その為の臨時国会だと思います。」と話した。
自身にとって初めての国会論戦の場。先輩議員達の野次は予想以上に激しかった。首相が、政権交代を実現した8月の総選挙の事を「あの暑い夏」と強調すると「良いから早く仕事をしてくれ!」。予算編成の話には「何も遣ってねえじゃねえか!」、「財源はどうするんだ、財源は!」。「躓く事、頭を打つ事も在るやもしれません。」と言えば「躓くのかよ!」。野次が最大音量になったのは、首相が政治資金虚偽記載疑惑に触れた時。「ちゃんと説明しろ!」、「もっと説明しろ!」。首相の声も聞き取れなくなった。
その間、鳩山首相の言葉に黙って耳を傾けていた進次郎氏は「言葉遣いは平易で判り易かったが、言葉の先に在るヴィジョンが判らなかった。」と厳しく採点。遊説局長代理らしく、あくまで野次らずに理路整然と指摘した。
惨敗した参院補選を終えて、この日19日振りに再開した自身のブログには「民主党が進めようとしている政策が国益に沿うなら協力すべき。」と記した。非難中傷合戦は28歳の新人議員の望む所では無い様だ。
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立候補して以降、「ああしたい、こうしたい。」を口にするも、その具体案が全く示されていない気もする小泉Jr.。そんな彼が「言葉の先に在るヴィジョンが判らなかった。」と口にするのはどうかと思うけれど、唯、今回彼が主張した事は、それが誰か(飯島勲元首相秘書官辺り?)の“入れ知恵”で在ったとしても、全く以て正論だと思う。(正しくは「民主党の検証」では無く、「民主党の政策の検証」だとは思うが。)
昔から与野党を問わず、「野次は国会の華」と新人議員が“野次実行部隊”として駆り出されるのが常だけれど、絶妙な野次は未だしも、演説者の話を全く聞かずに下品な野次を飛ばし捲っている輩には辟易としている。与党の政策を何でもかんでも批判するのでは、従来の野党と何等変わらず、当たり前の事を口にしている小泉Jr.が「珍しい存在」の様に取り上げられてしまう事がおかしいのだ。
1993年に細川護熙首相が誕生し、自民党が政権与党の座が転落、野党となった。その際、衆議院議院運営委員長を務めていた与謝野馨氏は初めての野党経験に当惑し、“大勲位”こと中曽根康弘元首相を訪ねて「野党の仕事とは何をすれば良いのですか?」と尋ねたそうだ。それに対する大勲位の回答は、「何が何でも政権を倒す。政策も何も無い。それが野党だ。」だったと。
綺麗事抜きの本音だとは思うが、「政権を倒す事が第一義で、政策もへったくれも無い。」としてしまうのは余りにどうかと感じる。その思想には共感出来ない点が多々在るものの、「確固たる思想やヴィジョンを有している。」という点では政治家の中で高く評価している大勲位だけに、この発言は残念。
総選挙で惨敗を喫して以降、衆議院で絶対安定多数を占める事になった民主党に対して、自民党の古株からは「数の論理で物事を推し進める事になろうし、独裁国家の様で恐ろしい。」と批判する声が結構挙がっていた。「『郵政民営化の是非を問う!』とした選挙で圧勝し、あらゆる法案をそれこそ数の論理で押し通して来たのは一体何処の党だったのか?」を、彼等に聞いてみたいものだ。
又、鳩山首相の所信表明演説の感想を記者から聞かれた自民党総裁・谷垣禎一氏は、民主党議員が衆院本会議場で演説に合わせ声援を送る様子を挙げた上で、「ヒトラーユーゲントがヒトラーの演説に賛成している様な印象を受けた。」と揶揄。確かにそんな雰囲気は在ったけれど、でも4年前に大発生した“小泉チルドレン”が議場で「小泉マンセー!」的な雰囲気を作り上げていたのを御忘れなのだろうか?
当ブログで何度も書いている事だが、一党だけが余りに多数を占めてしまうというのは決して好ましい事だとは思えない。それが民主党だろうが、自民党だろうが、他の政党だろうが同様だ。「好い加減な政治を行えば、直ぐにでも他の政党に政権与党の座を奪われてしまう。」という緊張感は必要で、だからこそ二大政党制(乃至は「政権担当能力を有する複数の政党」の拮抗状態。)を自分は望んでいる。現状に於いて民主党に対抗出来る勢力の一番手が自民党なのは確かだろうが、余りに旧態依然とした政治“屋”が党を牛耳っている状態では、「党再生の道は猶険し。」と言わざるを得ない。所謂「自民党的体質」が大嫌いな自分だけれど、与党が暴走した際のブレーキは必要だと思うし、数年掛かりでも自民党の再生を期待はしている。その為には先ず、他を批判する前に自身の過去の過ちをしっかりと認識し、そして確実に改めて行く事だ。自分達が過去に散々同じ事をしていたのに、その反省も無く他を責め立てるのでは何等説得力を有しないし、そういった所を多くの有権者は辟易としているのだから。
あまりいいことではないなと思いました。
野党自民党に望むことは
「グッドルーザー、よき敗者」であってほしい。
それでこそ国民は
「今は民主やけど、何かあれば自民にまたやって欲しい」となると思うのですが。
この中曽根大勲位の言葉ほど、国民をバカにした言葉はないですね。
その党が、ただたんに政権を倒すことだけが目的で活動しているのか、真摯に国民のための政策を考えているのか、国民が判断できないと思っているのでしょうか。
政治家にとって「言葉」は最大の武器。如何に言葉で上手く表現出来るかで、“政治家としての”生き死にを左右する事も在る訳ですが、その辺を余り判っていない政治家が少なくない様に思います。余りに稚拙な舌下事件がしばしば見受けられる事からも、それは明らかかと。今回の谷垣氏の発言、言わんとしている事は判るけれど、それにしても喩えが宜しくない。海外で同様の発言をしたならば、名誉棄損として問われ兼ねない可能性も。
どんな世界で在れ、勝負事には「勝者」が居る一方で「敗者」も居る。負けたにしても、その負けから何か有益な物を見出せれば良いのだけれど、今の自民党にそれを感じられない。「他者がするのは絶対に許せないけれど、同じ事を自分がしていたのは全くOK。」という姿勢を崩さないというのは、果たして国民に「再生への決意」を感じさせるのだろうか?
大勲位の言葉、政治家の多くが同じ思いを大なり小なり持ってはいると思うのですが、それが前面に出てしまうというのは、仰る様に国民の愚弄以外の何物でも無い。嘗て細川政権の誕生で“下野”した自民党だけれど、あの時は数の面に於いても今程自民党にダメージは無かったと思うし、実際問題1年にも満たない年月で自民党は政権与党の座に返り咲けた。しかし今回は壊滅的な状況に在る自民党故に、腰を据えて抜本的に中身を変えて行かないと、この党に未来は無いと考えています。
従来の野党が「単に反対を唱えるだけの存在だった。」というのは正しい面が在ると思うし、それを批判して来た自民党なのだから、自らが野党の立場になった今こそ「しっかりとした政策を有し、是々非々で論じられる政党。」にならないと駄目だと思います。
今回、斉藤氏が社長になったことで郵便貯金は全て国債の購入に充てられる方向らしいので、民主党のマニュフェストの最大の懸念点であった財源は赤字国債を発行しそれを郵政が買うことで決着したわけです。それを含めて小泉氏がかのような発言をしているのかはわかりません。
激しく同意です。^±^
今民主党がやっているのはかつての自民党がやってた尻拭いかと。
自分のまいた種に野次を飛ばすということは、天につばを吐いてるのと似ているかも。滑稽です。
小泉さんの発言は賛成です。ちょっと見直しました。野次を飛ばすより「いい日本を作ること」。これこそが「議員」レベルでなく「国民」レベルで望んでると思います。
それには野党が与党を「検証」することは大切だと思いますよね。
「風見鶏」と揶揄された中曽根元首相。良く言えば「機を見るに敏」とも「柔軟」とも言える訳ですが、此処ぞという部分では「筋」を通す所が在り、それが海部氏への投票だったとも言えましょうね。
嘗ては自民党の中心に居た小沢氏。その剛腕振りには一目置く所が在るけれど、自民党の悪しき部分を残している人物というのは確かに在るでしょう。十把一絡げに「タレント候補は駄目。」とは言わないけれど、中身の全く無い様なタレント候補をやたらと政党が担ぎ出す様になったのは、自民党では森元首相、そして野党では小沢氏がそれを率先してし出した事に端を発していると思うし。「少数政党は兎に角、所属議員数を増やさないとどうしようもない。手っ取り早く票を稼ぐには、知名度の高いタレント候補を担ぎ出すしかない。」という考えが在ったのかもしれないけれど、某監督夫人や某プロレスラー(結局は、別の党から出馬。今度は何処ぞの県知事に立候補するつもりの様ですが。)等、申し訳無いけれど糞の役にも立たない様なタレント候補を立てまくった小沢氏には、その点で幻滅の思いが。
「過去の過ちを猛省した上での他者批判」なら判るのですが、どうも自民党のそれは仰る様に「天に唾する批判」の様な気がしています。政治家としての能力は別にして、映像から伝わって来る範囲での人間・谷垣氏は嫌いじゃないだけに、今回の発言は残念。自民党にも良い人材は残っていると思うし、それだからこそ余計に「抜本的な党改革→党再生」を図って欲しい。
小泉Jr.の発言、記事でも触れました様に誰かの入れ知恵かもしれませんが、それを差っ引いてもきちんと口に出来たというのは評価したい。嘗て当選時に「私は何も判りませんから、皆さんで育てて下さい。」と口にし、それ以降ずっと自分の口でマスメディアに意見を言って来なかった二世議員が居ましたけれど、そんな人物からすれば余程立派。
「国破れて山河在り」で始まる詩が在りますけれど、「国破れて党在り」ではどうしようもない。そう考えている様な政治家が、この国には結構居る様な気がします。
戦後、ほんの僅かな月日を除いて、ずっと政権与党の座に在った自民党。「色々問題は在るけれど、取り敢えずは平和だし、それにそこそこの生活は出来ている。」という思いから、自民党を支持して来た国民は結構居たのではないでしょうか。綻びの上に「取り敢えずの当て布」をして、表面的には何事も無かったかの様に見せて来たけれど、綻びが余りにも大きくなり、「取り敢えずの当て布」では対応出来なくなった。そして余りの当て布の多さに気付いた国民が、自民党を見放したという構図。
唯、バランス感覚を重視するこの国の民にとっては(以前にも書いたのですが、自民党という一つの党がずっと政権の座に在ったものの、その内部で「金権体質→クリーン体質」、「右派台頭→左派台頭」といった様に、内部でのバランス感覚が働いていたとも言え、その点で多くの国民は充足させられていたのではないかと。)、「民主党だけでは心許無い。おかしな政治をしたならば、何時でも政権与党の座を握れる他の政党も必要。」と考えるのは判るし、その第一候補として取り敢えずは「自民党」が在る様に思います。勿論、その自民党とは旧態依然の体質を有さない「全く新しい自民党」だろうし、その意味での「再生」を期待する国民が多いのではないかと。だから「自民党に再生能力無し。」と判断したなら、他の選択肢を求める国民は結構居そうな気がします。それが既存の政党なのか、それとも新たに生まれる政党なのかは不明なれど。