13年前、「高い水道代」という記事を書いた。地域によって水道の平均月額は結構異なり、当時で言えば「最も高い地域は、最も安い地域に比べて、約2.9倍も高い。」という事だった。詳細は当該記事に記したけれど、此の差は“ダムへの依存度の違い”による物だとか。
昨日、移動中にTBSラジオの番組「たまむすび」を聞いていた所、興味深い話をしていた。最後の方をちらっと聞いたので、全体の話は判らないのだが、「介護保険料は地域によって大きく異なり、“市町村別”で言えば最も高いのは奈良県天川村で、月額は8,686円。最も安い所の約3.1倍に当たる。」という事だった。
「水道代が地域によって結構異なるのは知っていたけれど、介護保険料もそうなのか。其れにしても、約3.1倍も高いというのは凄いなあ。一番安い市町村は、何処なんだろう?」と思って調べたら、10MTVオピニオンなるサイトの「介護保険料の地域差は最高3倍!なぜ差が付くのか?」という記事を見付けた。昨年の10月11日付けと、稍古い記事では在るのだけれど、此れによると一番安いのは鹿児島県三島村の2,800円とか。「高齢者が多く、サーヴィス利用が多い地域程、介護保険料が高くなる。」という仕組み。
介護保険制度は2000年4月1日より開始となったが、当初の保険料は全国平均で2,911円。高齢が進む中で保険料もアップして行き、2015年時点での全国平均は5,514円となり、2025年には8,165円に達するという予測も。
尚、2015年時点で“都道府県別”の介護保険料を見ると、最も低かったのは埼玉県の4,835円、逆に最も高かったのは沖縄県の6,267円なのだそうだ。
東京は豊かだとは思いますが、水には恵まれていません。伝統的な水資源の技術は、地域でこそ培われたノウハウを集めたもので、東京に若い人が移住して寄り集まり、地方が過疎化しても、そうした生活の豊かさは、水や人にこそ特有の個性を認めて行くべきだと思います。
保険料は、生活の豊かさによって、緩和される事もあると思います。だからこそ、地域によって格差がってはならないものだと思います。水も人も共通している処は、インフラ無き処に、人の活気も需要も高まらない、という事でしょう。東京ファーストと言いますが、地域でできる事は地域で、国政とは一線を画すべきレベルの政策もあるでしょう。どうも国政というのは、魅力を放つもののようですが、有力な首長の登場は、その地域で育ち、愛している事を条件とすると思います。小池と橋本は、世に打って出た選挙戦術は全く違いますが、同じような処を目指しているように思えてなりません。
どちらかといえば、自分は好意的に両人を捉えたい立場なのですが、地域が元気になる事が第一だと思います。
石破茂氏は著書「日本列島創生論 地方は国家の希望なり」の中で、地方の重要性を説いています。地方で起こっている事は、軈て都会でも起こる事。地方を創生させなければ、惹いては都会、そして日本を創生出来ないと。田中角栄元首相の遺伝子を感じさせる思考。