「日本プロ野球名球会(通称:名球会)」の入会資格は、以下の通り。
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「名球会入会資格」
① 日本プロ野球(NPB)の選手、又は元選手で在る事。
② 昭和生まれ以降の者。
③ NPBでの記録をスタート地点として、日米通算(NPBとMLBの合算)「通算200勝以上」、「通算250セーヴ以上」、「通算2,000安打以上」の何れかを達成した者。
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名球会に入会した事が在る人物は今日現在、「投手:22人(故人4人、退会者2人を含む。) 野手:53人(故人3人、退会者2人を含む。)」となっており、「投手:約29.3%、野手:約70.7%」という割合だ。
記録面では「打高投低」の傾向が強い昨今、2000年以降に入会したのは投手7人に対し、野手28人にとなっている。投手、特にリリーフ投手にとって入会資格が厳しい様に思うので、6年前の記事「『名球会』の入会資格に付いて考える」の中で、「通算150勝以上、通算270セーヴ以上、通算2,100安打以上の何れかを達成した者。」という私案を書かせて貰った。
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「巨人・上原、後6Hで名球会!新条件『協議』山本浩二理事長が明かす」(4月17日、サンスポ)
巨人・上原浩治投手(43歳)が、後あと6ホールド(H)に迫る日米通算100勝100セーヴ(S)、100Hを達成した場合に、日本プロ野球名球会入りを認められる可能性が在る事が16日、判った。日本選手初の偉業が近付く中、日本プロ野球名球会の山本浩二理事長(71歳)が、「100勝100S100H」を新たな入会条件として協議している事を明らかにした。
プロ20年目のヴェテラン右腕、上原に野球人としての名誉が齎される可能性が出て来た。
日本選手初となる日米通算100勝100セーブ(S)、100ホールド(H)の偉業迄後6Hに迫る中、日本プロ野球名球会が入会条件の追加を検討している事が判明。現条件は投手が「通算200勝以上」「同250S以上」で、野手は「同2,000安打以上」だが、此れに「100勝100S100H」を加える事に付いて、名球会の山本浩二理事長は「今、協議している所。」と明かした。
先発、リリーフの分業制が敷かれる中、投手にとって名球会入りは厳しい物となりつつ在る。2000年以降に条件をクリアし、入会したのが野手28人に対し投手7人。特に、中継ぎ投手にとって名球会入りの基準は無いに等しかった。
「打者の2,000安打達成者は出るけど、投手は少なくなって来た。選手の励みにもなればと思う。」と山本理事長。中継ぎは、登板数の多さや試合への準備の難しさ等、過酷な仕事だけに、名球会事務局にも「100勝100S100Hを入会条件に加えては。」との問い合わせが多いと言う。
過去には総会で規約が改正された例も在る。2003年に「250S以上」と「日米合算」という新たな条件が認められており、15年振りに改正されれば、選手の意欲向上にも繋がる。
此の日、上原は東京都内等で静養した。前日15日の広島戦(東京ドーム)では7回に2番手で登板し、3失点と2戦連続で救援に失敗。一時的に“勝利の方程式”から外れる可能性は高いが、高橋監督は「信頼している事に変わりは無い。」と明言した。開幕15試合で5勝10敗の最下位と苦しむ巨人。上原の復調と偉業達成は、チーム浮上の鍵にもなる。
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「ジャイアンツの選手だから。」とか「上原投手だから。」という理由“だけ”で入会資格の変更が協議されるというのならどうかと思うけれど、投手に関しての“間口”が狭過ぎる名球会なので、新たな入会資格を協議するのは良い事だと思う。唯、間口を広げ過ぎるのも名球会の価値を下げてしまうだけなので、じっくり協議する必要は在るが。