今月18日に「抜本的に"体質"を改められないので在れば、フジテレビは潰した方が良い」という記事を書いたが、未読な方は先ず此の記事を読んで欲しい。と言うのも、此の記事を読んでいないと、今から書く内容を良く理解出来無いと思うからだ。
SMAPの元リーダー・中居正広氏が昨日、自身が運営する会員サイト内で「本日を以て、芸能界から引退する。」事を明らかにした。昨年12月に「女性とのトラブルを巡る不祥事」が明らかと成り、引き続いて「其の女性トラブルに、フジテレビの幹部職員が深く関与している疑惑」が報じられるに到っては、「引退する事に成るだろうな。」とは思っていたけれど、実際に引退宣言が出されると、大きな衝撃が在った。
上記の「抜本的に"体質"を改められないので在れば、フジテレビは潰した方が良い」の中で詳しく書いた様に、「今回の事件に関しては、中居氏と被害女性との間で和解が成立しており、事件の詳細に付いては口外しない取り決めに成っている。」様で、事件に関する詳細は全く判らない。でも、「中居氏が事件自体を認め、『自分が一方的に悪い。』としている事や、謝罪会見等を一切行わず、黙りを決め込んだ挙句に芸能界から引退せざるを得なかった事を考え合わせると、相当酷い性加害が在った事は想像に難く無い。」だろう。
中居氏が以前所属していたのは「ジャニーズ事務所」。そして、「同事務所の創業者・ジャニー喜多川による性加害問題」が海外で大きく報じられたのが2023年3月で、以降、"漸く"日本でも此の悍ましい性加害問題が大きく取り上げられる様に成った。中居氏がフジテレビの女性アナウンサーだったAさんに性加害(と思われる行為)をしたのは2023年6月との事で、詰り、ジャニ―喜多川氏による性加害問題が"社会問題化"している時期で在り、彼は此の大事件から何も学んでいなかった事に成る。
9年前の記事「SMAPが解散」の中で書いた様に、「(自分は)別にSMAPのファンでも何でも無いけれど、(中略)『歌も笑いも出来るSMAPは、嘗てのザ・ドリフターズと並ぶ“国民的アイドル”。』と思っている。」し、SMAPというグループに対して"深い思い入れ"が無い訳では無い。又、4年前の記事「多額の寄付を行っていると知って驚いた芸能人」で書いたけれど、「国内外を問わず、多額の寄付をし続けている中居氏に対し、自分は強い好感を持っていた。(過去に何度も書いているが、「チャリティー活動する有名人に対し、『売名行為だ!』等と非難する人が居るけれど、自分は何もしないのに非難だけする人間よりも、仮に売名行為で在ったとしても、実際にチャリティー活動という行動に移している人の方が、遥かに評価出来る。」と自分は考えている。)」のも事実だ。MCを始めとして、様々な才能を感じる中居氏が、こんな形で芸能界を引退するのは「寂しいな。」という思いも正直在るけれど、状況を考えれば「当然の決断だろう。」と思う。
とは言え、「芸能界から引退したのだから、全て終わり。」というのは論外。性加害疑惑以外にも、中居氏には幾つかの疑惑が出ており、中には「明らかに犯罪。」という物も在ったりする。取り決めで口外出来無い部分も在ろうが、記者会見を開いて、事実を"可能な限り"明らかにするのは、彼の責務だろう。
又、「事実を明らかにする責務が在る。」のは、フジテレビもそうだ。今回の性加害問題は、フジテレビの編成幹部B氏が深く関与しているとされる。「彼が"女衒"として、同社の女性社員を売れっ子タレント等の有力者に"上納"し続けていた。」という噂が在り、そう成るとAさんは彼の"罠"に掛かってしまった事に成る。そして、「此の"女性上納システム"が、フジテレビには古くから確立されていた。」という話も在るのだから、事実ならば大問題だ。
「抜本的に"体質"を改められないので在れば、フジテレビは潰した方が良い」の中で詳しく書いた様に、「フジテレビには大きな問題体質として、3つが挙げられる。」と考えている。「公私混同の酷さ」、「内輪ネタが面白いと感じている馬鹿さ加減」、そして「コネ採用の酷さ」で在る。「売れっ子タレントとべったり癒着する事で、局内で大出世を果たす。」という流れを作ったのは、「社長に就任後、現在はフジサンケイグループ代表と成り、40年近くもの間"フジテレビのドン"として君臨し続けている日枝久氏。」と「現フジテレビ社長の港浩一氏。」と言って良い。3つの問題体質が合わさった上で出来上がった物の1つが女性上納システムだろうし、日枝氏や港氏が全く無関係とは到底思えない。
女衒として暗躍し続けていた(とされる)B氏も、売れっ子タレントに女性を上納し続けて来た事で、大出世を果たしたと言われている。事実ならば、「日枝&港ラインの"正統な後継者"。」という事に成る。興味深いのは、「彼が寵愛を受けていた売れっ子タレントとして中居氏と松本人志氏の名前が挙がっている。」事だ。確かにB氏は2人の番組を多く手掛けているし、言っちゃ悪いが「ポンコツ社員として有名だった。」(フジテレビ関係者談)という彼が異例の大出世を果たした裏には、2人の"猛プッシュ"が在ったのだろうけれど、「松本氏"も、"性加害疑惑で芸能活動を休止せざるを得ない状態に在る。」という事実。
以前、「中居氏と松本氏が、大親友の間柄に在る。」という話を読んで、「何で此の2人が?」と不思議に思った事が在る。松本氏に到っては、「芸能界で唯一の親友が中居氏。」と語っていたそうで、「中居氏の父親が亡くなる前、松本氏が態々中居氏の父親の病室に見舞いに行った。」とも書かれていた。「中居氏の病室なら判るが、彼の父親の病室に見舞いに行った。」というのだから、「深い友情を結んでいるんだなあ。」と当時思った物だけれど、2人の性加害疑惑が明らかに成った事で、「『女性を"人間"では無く、"物"として弄ぶ事に、全く良心の呵責を感じない。』という共通点が在るからこそ、非常に仲が良かったのかな?」と、今は思ったりしている。
日枝氏や港氏、B氏等、フジテレビの問題体質を構築&踏襲したと判断された人物は全て排除("慰労金"の類いを与えたり、関連会社へ天下りをさせる等は絶対に駄目で、"完全排除"しなければならない。)出来無ければ、フジテレビは潰した方が良い。
今回の件に関する一連の報道を受け、"改めて"痛感させられた事が2つ在る。1つは「一寸先は闇」という事。性加害疑惑が持ち上がる前、「彼の総資産は、100億円を超えるとも言われている。」という報道を読んで、「凄いなあ。こんなに在るんだったら、もう何もしなくても、一生安泰だ。」と思った。だが、今回の疑惑を受け、「スポンサー等から莫大な違約金を請求される可能性が在る。」という話が在り、「其の総額は、10億円を超えるのでは?」とも。本当に総資産が100億円超えならば、中居氏にとって違約金の10億円は大した金額では無いのかも知れないけれど、「ずっと芸能活動を続け、どんどん稼いで行く。」と彼が考えていたならば、「人生が大きく変わってしまった。」事は確かだ。正に「一寸先は闇」で在る。
そして、もう1つは「裸の王様に成っては駄目だな。」という思い、「偉く成ると、周りから忠告してくれる者が居なく成り、イエスマンだらけに成る。そう成ってしまうと、本人も勘違いし出し、傲慢な裸の王様に化してしまう。」というのは、昔から良く在る事。中居氏も松本氏も、同様の道を辿ってしまったのではないか?
「実る程、頭を垂れる稲穂かな。」という諺が在る。「偉く成れば成る程、謙虚に成らないといけない。」という戒めだ。物故者だと西城秀樹氏、御存命の方だと前川清氏なんかは、「どんなに売れても偉ぶる事無く、どんな相手にも腰が低い対応をしてくれる。」という話を良く聞いた(聞く)。そんな見習うべき先輩が芸能界に居た(居る)というのに、中居氏も松本氏も全く見習えなかったという事だろう。