ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

出店戦略

2012年09月12日 | 時事ネタ関連

10年程前だったか、「セブン‐イレブン愛知県に初進出」というニュースに触れ、「えっ、愛知県にはセブン‐イレブン無かったの!?」と驚いた。幼少時に愛知県に住んではいたが、其の頃は“コンヴィニ”なんか無かった(乃至は全くメジャーな存在じゃなかった)し、関東圏に引っ越して以降は愛知県のコンヴィニ事情なんぞは知るも無かったので、「当然、愛知県にもセブン‐イレブンは在るもの。」と思い込んでいたから。何でも愛知県はサークルK牙城で、然しものセブン‐イレブンも出店に二の足を踏んでいたとか。そんなセブン‐イレブンだが、今や愛知県ではサークルKを脅かす存在になっているというのだから、ビジネスとは恐ろしい物だ。

 

9月11日付けの東京新聞(朝刊)に、「えっ!?四国にセブン無し」という記事が載っていた。コンヴィニ最大手のセブン‐イレブンが来春、四国に初進出するのだとか。2019年2月の6年間に、四国4県で約520店舗のオープンを予定。約1万4,500の店舗を有する同社が、四国に初進出というのは意外だったが、同社の広報担当者によると最初に出店在りきでは無く、配送等の効率を考えて戦略を立てている。橋を渡らなければ行けない四国は、他県から商品を運ぶのに時間が掛かる事も在って、後回しになっていた。出来るだけ早く四国に工場や配送センターを作って、商品を提供していきたい。との事。

 

「進出時、一気に人や資本投下する。」という遣り方を「ドミナント戦略」というそうだが、此の戦略だと「集中的に人や資本を投下する事で、大幅なコスト削減が期待出来る。」というメリットが在る。一方転けた時には、大きなダメージ食らう。」、「同様の店舗の乱立を招き、不毛な競争が激化する。」等のデメリットも。

 

コンヴィニ業界第2位のローソンと第3位のファミリーマートは、全都道府県に店舗を有している。セブン‐イレブンの場合は40都道府県に留まっているという事で、四国4県の他にも青森県鳥取県、そして沖縄県が同社の空白地帯なのだとか。

 

因みに1,405店舗を展開するドトールコーヒー島根県に、955店舗を有するスターバックスはと鳥取県及び島根県に、其れ其れ店舗を有していないと言う。「効率的な配送が出来ない。」というのも在るが、「人口密度が低く、採算が取れそうも無い。」というのが、不進出の理由として大きい。

 

鳥取県の人口は約58万人、島根県は約71万人で、47都道府県中、人口数は下から1番目と2番目に当たる。鳥取県の面積(3,507平方キロメートル)の100分の1の314平方キロメートルに約54万人(即ち、鳥取県の全人口と略同数。)が住む東京都杉並区には、セブン‐イレブンが約80店舗在ると言う。「約100倍の面積を、約80店舗でカヴァーしないと採算が合わない。」とも言え、そうなると出店に二の足を踏むのも判らないでは無い。


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6 コメント

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コンビニ (hiro)
2012-09-12 13:11:04
あっしの自宅周辺ではこの10年の間に「セブンイレブン」(3店舗)「ファミマ」(3店舗)ばかりになり、「サークルK」「ローソン」「ミニストップ」が無くなってしまいました。

コンビニも限られたパイの奪い合いですねぇ。
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>hiro様 (giants-55)
2012-09-13 01:23:49
書き込み有り難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

歯科医院とコンヴィニ、そしてクリーニング屋は、本当に一杯在りますよね。何れも淘汰の時代に入った感が在りますけれど、コンヴィニ業界の第2位で在るローソンが無くなったというのは、意外な感じがしました。
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Unknown (マヌケ)
2012-09-13 09:24:50
実家が廃業しまして、その跡地で両親がセブンをやっております。 周囲に増えすぎると戦略的撤退ということで、最も客入りのよい店舗を残し、オーナーの了解を得て他に移転させることもあるそうです。 必ずしも採算が取れなくて潰れているのではないようです。 本部には40%ものフランチャイズを納めるわけで、それでも利益が出て、店を維持できるためのバックアップは一般のスーパーにはない優れたノウハウがあるからでしょうね。 たまに里帰りしたら、店番しますが、これがなかなかおもしろいんです。 たぶん、ほんのちょっとだけだからそう思えるのでしょうが。
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>マヌケ様 (giants-55)
2012-09-13 12:21:22
書き込み有り難う御座いました。

以前、コンヴィニのオーナーの実情を取り上げた記事を読みましたが、傍目から見るよりは厳しい状況の様ですね。マヌケ様が書かれている様に、本部には高額なロイヤリティーを支払った上(フランチャイズ制度というのは、本部が確実に儲かる“上手いシステム”という感じがしてなりません。)、土地を借りている場合は其の賃料、光熱費、人件費を残りから支払わなければいけない。そうなるとオーナーの利益というのは思ったより少なく、「土地を自分で所有しているケースは未だしも、そうじゃないと大変だなあ。」と感じました。

又、経営が上手く行き、オーナーが本部の言う事を余り聞かないケース等では、態と其の近くに同じコンヴィニを作るという事も在るとかで、「其れは酷いな。」と思った次第。
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出店戦略  (梅吉)
2012-10-03 06:46:54
確か、CS放送のチャンネル
朝日ニュースターで沖縄県はいまだに
セブンイレブンが一店もないと言う情報を
伝えていました。
どこの県にもセブンイレブンってあるはずだと
思ってました。 
関東地方でも私の住んでる栃木県には
スリーエフは存在しません。
なんでも、沖縄県にセブンイレブンがないのは
流通面やコストの問題があるらしいですが。
そこは何らかの形で対処して
全都道府県に出店するべきですよね。 
自分の将来的にはコンビニ経営、コンビニオーナー
やってみたいと、思っているので。
でも、こういう情報、話題って秘密のケンミンショーではやってくれないものなあ。
まだまだ、沖縄県は時代に乗り遅れている感じがある県という気がします。 
 

   
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>梅吉様 (giants-55)
2012-10-03 11:43:54
書き込み有り難う御座いました。

地域間格差が言われる様になって久しいですが、同じ日本で在り乍ら、余りの不便さが存在してしまうというのは問題。「利便性の良い地域は、其れだけ多くの金銭的負担をしているのだから、地域間格差が生じてしまうのは仕方無い。」という意見には100%の否定は出来ないものの、例えば「高齢者の多い過疎地で、買い物に行くのに徒歩で相当の時間が掛かる。」なんていうのは、気の毒どころの話では無い。

沖縄県に関しては歴史的に背負わされて来た物の多さを考えると、他県に住む自分は申し訳無さをどうしても感じてしまいます。
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