戦後、「著名人が関わった殺人事件」というのは幾つか在る。「著名人が加害者のケース」で言えば、「歌手・克美しげるが愛人を絞殺した事件」や「元子役・西川和孝が知人を殺害した事件」が、そして「著名人及び其の身内が被害者のケース」で言えば、「プロレスラー・力道山氏が刺殺された事件」や「俳優・高嶋忠夫氏の長男が殺害された事件」、「物真似タレント・佐々木つとむ氏が殺害された事件」等が、個人的には印象に残っている。
66年前の今日、即ち「1946年3月16日」に、或る著名人が自宅で殺害されている発見された。当人だけでは無く、其の妻と三男、そして女中2人の合わせて5人が、頭を薪割り用の斧で殴られて死亡していたのだ。或る著名人とは歌舞伎役者の12代目・片岡仁左衛門氏で、Wikipediaによると事件の概要は次の通り。
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1946年3月16日、東京都渋谷区の歌舞伎役者・十二代目片岡仁左衛門一家5人が殺害されているのが見付かる。殺されたのは、片岡仁左衛門氏(当時65歳)、其の夫人(元日活女優の小町とし子さん、当時26歳)、三男(当時2歳)、女中2人(当時12歳と当時69歳)で在る。5人共頭を薪割り用の斧で殴られていた。
捜査線上に浮かんだのは、同居していたが事件以後は行方不明となっていた女中の兄X(当時22歳)だった。捜査本部はXを指名手配。3月30日、Xは逮捕された。
捜査によって、犯行動機は当時の食料事情の悪さ等から1日2食(合計米1合3勺程度)しか与えられていなかった事と、夫人との諍いや仁左衛門が男を罵倒した事が犯行の動機になったと推定された。
Xは其れ迄に精神障害の既往は無かったが、取り調べで事件当時の記憶が欠落している事が明らかとなった為、東京大学精神科教授内村祐之氏による精神鑑定が行われた。鑑定結果は、「激しい情動の為、一時的な意識障害を起こしていた事を示唆する物で在った。一方、内村とは別に精神鑑定を行った菊池甚一氏は、「少なくとも2人目以降の殺人に付いては、一時的に精神病状態で在った。」と結論付けた。
1947年10月22日、Xは無期懲役の判決を受けた。求刑は死刑で在り、5人を残虐な手段で殺害しており、完全責任能力が認められれば、死刑相当の事件で在った。此の減軽に付いて、一般には「精神鑑定により心神耗弱状態だったと認定された為。」との説が流布されているが、実際の判決では「全ての行為に付いて責任能力を肯定すべきで在る。」としており、内村、菊池何れの鑑定も採用されていないし、刑法39条の適用もしていない。にも拘らず死刑判決にならなかったのは、「低栄養や片岡家に於ける葛藤、犯行前夜からの紛争、不眠等の理由で、Xの感情が著しく興奮して安定を失っていた事を考慮した物。」との事で在る。
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「1946年3月16日」と言えば、玉音放送から僅か7ヶ月後の事。敗戦による国土&人心の荒廃が生々しく残っていたで在ろう時代だ。「『女中』という表現」、「其の女中の1人が、12歳という若さで在る事。」、「食料事情の悪さ等から1日2食(合計米1号3勺程度)しか与えられていなかった事。(1号3勺と言えば、容積では0.234リットルに当該するのだとか。)」等々、「敗戦直後」を感じさせる事柄が多い。
Xが「死刑」では無く「無期懲役」の判決を受けたのは、責任能力が否定されたからでは無く、「彼自身が置かれた環境」を考慮した上での減軽と言える。Xがどういう“立場”で同居していたのかは判らないが、何等かの職務を与えられて雇用されていたのだとしたら(「善意から、家に只で住まわせていた。」とかで無かったならば)、余りにも劣悪な食糧事情を裁判所が重く捉えたという事なのだろう。
時代が違うとは言え、もし“今”同様の事件が起こったならば、Xにはどんな判決が下されるだろうか?責任能力が在ったと判定され、殺害した人数や其の残虐な手口を考えると、恐らくは「死刑」の判決が下されるのではないかと想像する。
よくありますが。
現実はそんなにないですよね。
ただ、かつてテレビに出ていた芸能人、著名人が
抹殺されるケースはよくありますね。
でも、たいがいあの人は今に
出てくることはありますよね。
戦後と、いうか
昭和21年の当時12代目の片岡仁左衛門
殺害事件と、いうのがあったようですが。
その事件は初耳と、いうか
これもまったく知りませんでしたが
克美しげるの事件、元、子役の事件
高島忠夫の長男が殺害された事件
力道山の事件、佐々木つとむの事件
これらの事件はだいぶ、昔のことですが
いまも記憶に残っています。
いまはこうなる前に引退する芸能人のほうが
多いですからね。
昔から芸能人と暴力団は興行などでつながりが深いと、いう話は島田紳助が引退した今も
いわれていますが。
でも、さすがにいくらなんでも
命まで狙うと、いうことはないでしょうから。
「著名人が関わった殺人事件」として、個人的に印象に残っているケースを幾つか列挙しましたけれど、其の多くは後になって書物等で見聞し、脳裏に焼き付いた物。リアル・タイムでとなると佐々木つとむ氏、西川和孝のケースがショッキングでした。(記事には取り上げませんでしたが、安室奈美恵さんの御母様の事件も気の毒だった。)
一罰百戒の意味も在って、芸能人が犯した犯罪(薬物等)はより大々的に取り上げられると言われています。又、芸能人が犯罪に巻き込まれたケースも、其の反響の大きさから警察がより本腰を入れるケースも在るのかなあと思ったりも。